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帰れない
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真紀は一旦ウォンから離れ今回の事を謝った。
「あの・・・本当にごめんなさい」
「・・・”これ以上好きになりたくない”ってどういう意味だ?」
「今も・・・ウォンの事が好きみたいなの」
「それなのになぜ逃げた?」
ウォンは顔は笑っているが声は笑っていなかった。
「私には正妃にはなれないし、ウォンが他の女の人を抱くのも考えたくなくて」
ベッドにじりじりと追い詰められていく。
「俺はもう他の女は抱かない」
「でも私じゃ正妃になれない・・・何の知識も無いし・・・」
「本来なら確かに色々な教養が必要だ。これから学べばいいだけの事じゃないか」
「・・・他に逃げた理由は家に帰りたかったの」
ウォンはベッドの上で真紀を強く抱きしめた。
「どこにも行かせないといっただろう?」
「それがこの牢屋ね・・・」
王の部屋を牢にするなんて聞いたことない。
しかしウォンは部屋を牢にした。
「本当は後宮の牢を使おうと思っていたがそれだと他の女共が何をしてくるか分からないからな」
「・・・でもいくら何でもやりすぎよ」
「お前は2回も逃げた。俺はやりすぎだとは思わない」
「こうやって一緒に牢に入ったら何か不都合があるんじゃないの?」
「鍵の開け閉めが面倒なだけで特に不都合はない」
ウォンはそう言ってのけた。
「何か食べれそうか?」
「果物くらいなら・・・」
「おい!誰かいないか」
「ここにいます」
「この娘に果物を持ってきてくれ」
さすがに1週間たっているとお腹もすく。
でも急に重たいものは食べられない。
「・・・フィンさんはどうなったの!?」
何でもないようにウォンは答えた。
「城から追放した」
「何で・・・?」
「また何かしでかすかもしれないからだ」
「フィンさんがあんな行動をとったのはウォンの事を好きだからよ」
「その話も聞いた」
(それなのに追放したの?)
「好きな男が目の前で他の女に現を抜かす所なんて見たくないだろう?お前がもしフィンの立場だったらどう思う?いい気分はしないだろう」
確かにその通りだ。
嫉妬して何かしてしまうかもしれない。
しかし、追放は重い刑だ。
真紀はフィンの事を思うと胸が痛んだ。
「失礼します、果物をお持ちしました」
「ああ、ありがとう。そこへ置いて人払いをしておいてくれ」
「畏まりました」
使用人はそう言うと姿を消した。
「食べられそうか?」
「何とか」
(何かを食べないと元気も出ない)
ずっと気分が沈んだままでいるわけにはいかない。
「フィンの事は残念だったな・・・」
その言葉が胸に響いた。
堪えていた涙が流れた。
「はははは、食べるか泣くか、どっちかにしろ」
「・・・うん」
フィンのおかげで気付けたことがある。
私はもう・・・家へは帰れない・・・。
その理由はウォンを好きになってしまったからだ。
「あの・・・本当にごめんなさい」
「・・・”これ以上好きになりたくない”ってどういう意味だ?」
「今も・・・ウォンの事が好きみたいなの」
「それなのになぜ逃げた?」
ウォンは顔は笑っているが声は笑っていなかった。
「私には正妃にはなれないし、ウォンが他の女の人を抱くのも考えたくなくて」
ベッドにじりじりと追い詰められていく。
「俺はもう他の女は抱かない」
「でも私じゃ正妃になれない・・・何の知識も無いし・・・」
「本来なら確かに色々な教養が必要だ。これから学べばいいだけの事じゃないか」
「・・・他に逃げた理由は家に帰りたかったの」
ウォンはベッドの上で真紀を強く抱きしめた。
「どこにも行かせないといっただろう?」
「それがこの牢屋ね・・・」
王の部屋を牢にするなんて聞いたことない。
しかしウォンは部屋を牢にした。
「本当は後宮の牢を使おうと思っていたがそれだと他の女共が何をしてくるか分からないからな」
「・・・でもいくら何でもやりすぎよ」
「お前は2回も逃げた。俺はやりすぎだとは思わない」
「こうやって一緒に牢に入ったら何か不都合があるんじゃないの?」
「鍵の開け閉めが面倒なだけで特に不都合はない」
ウォンはそう言ってのけた。
「何か食べれそうか?」
「果物くらいなら・・・」
「おい!誰かいないか」
「ここにいます」
「この娘に果物を持ってきてくれ」
さすがに1週間たっているとお腹もすく。
でも急に重たいものは食べられない。
「・・・フィンさんはどうなったの!?」
何でもないようにウォンは答えた。
「城から追放した」
「何で・・・?」
「また何かしでかすかもしれないからだ」
「フィンさんがあんな行動をとったのはウォンの事を好きだからよ」
「その話も聞いた」
(それなのに追放したの?)
「好きな男が目の前で他の女に現を抜かす所なんて見たくないだろう?お前がもしフィンの立場だったらどう思う?いい気分はしないだろう」
確かにその通りだ。
嫉妬して何かしてしまうかもしれない。
しかし、追放は重い刑だ。
真紀はフィンの事を思うと胸が痛んだ。
「失礼します、果物をお持ちしました」
「ああ、ありがとう。そこへ置いて人払いをしておいてくれ」
「畏まりました」
使用人はそう言うと姿を消した。
「食べられそうか?」
「何とか」
(何かを食べないと元気も出ない)
ずっと気分が沈んだままでいるわけにはいかない。
「フィンの事は残念だったな・・・」
その言葉が胸に響いた。
堪えていた涙が流れた。
「はははは、食べるか泣くか、どっちかにしろ」
「・・・うん」
フィンのおかげで気付けたことがある。
私はもう・・・家へは帰れない・・・。
その理由はウォンを好きになってしまったからだ。
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