青い葉桜の下で

えりー

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別れと再会

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リアンは魔女が去った後、倒れた真理子を抱きしめた。
「俺が油断したばかりに・・・」
そう言いながら冷たい体を抱きしめ暖めようととしたが、一向に温まらない。
まるで死んだように眠る真理子。
「いつもみたいに笑ってくれ・・・」
「これでは死んでいるも同然じゃないか」
(すべては俺のせいだ)
(レラなんて信用したから)
この世界で2人で幸せになりたかった。
望んだのはそれだけだ。
”木”と人間は結ばれてはいけないというのか。
種族なんて関係ないじゃないか!
「真理子・・・目を開けてくれ」
ぽたぽたと真理子の頬にリアンの涙が落ちていく。
リアンはレラの言った言葉を思い出した。
この世界では眠ったまま・・・。
元の世界では毒は無効化されるー・・・。
それは2人の別れを意味するものだった。
リアンは元気になった真理子の姿を望んだ。
「真理子は元の世界に帰れば病も治っていて健やかに過ごせるのか・・・?」
リアンは究極の選択を迫られている。
このまま寝たままの真理子を傍に置いておくか。
元の世界に帰し健やかに生活を送ってもらうか。
リアンは決めた。
真理子を元の世界に帰すことをー・・・。
葉桜の森へ真理子を連れて行き、呪文を唱える。
すると真理子の姿が消えていく。
一瞬呪文を唱えることをやめようとしてしまったが何とか最後まで唱えきり、真理子を元の世界へ帰すことに成功した。
「真理子・・・もう死期を恐れなくて良くなったんだぞ」
リアンは真理子の服に手紙を忍ばせていた。
この世界でのことを夢だと思って欲しくないという思いと病は治ったという手紙だった。
それからまた青い葉桜の下で会おうと記した。
人間界の文字は難しくてリアンはひらがなしか書くことが出来なかった。
それでも意味が伝わればそれでいいと思った。

真理子は気が付くと病院のベッドの上だった。
熱中症で倒れていたらしい。
精密検査を受けて主治医は驚いていた。
余命1年だった真理子の病が綺麗に治っていたからだ。
退院が決まり両親が迎えに来てくれた。
両親とはあまり仲は良くないがこれからいい関係を築いていけばいいと思った。
両親は涙を流して真理子に謝罪した。
真理子もつられて泣いてしまった。
学校へ通う日も決まり、お気に入りだった桜の”大木”・・・リアンへ報告に言った。
真理子が大木を探すが見当たらなかった。
不思議に思っていると後ろから声がした。
低く甘い懐かしいあの声がー・・・。
振り返ると”人型”のリアンが立っていた。
「嘘・・・」
「嘘なものか」
「迎えに来るのが遅くなって悪かったな」
「何で”人型”なの!?」
真理子は突然の事で動揺した。
確かに手紙には迎えに行くと書いてあった。
意味がよく分からず何度もリアンの手紙を読み返した。
あの世界での出来事は夢ではないとリアンの手紙が証明してくれていた。
手紙が無ければ夢だったと思っただろう。
「俺は王位を捨てて人間になったんだ」
「だからあの大木は無いのね・・・」
「ああ」
「・・・って何で王位を捨ててまで人間に!?」
思わず大声を出してしまった。
周囲の人の視線が痛い。
「何でってお前を手放したくなかったからだ真理子」
ドキンと胸が高鳴る。
「こっちの世界は面倒だな、戸籍や住民票やその他諸々の書類が必要で」
「持ってるの?」
「人間界に来る前に”王の力”を使ってな、ちょっと細工をしたんだ」
(それ、偽造になるんじゃ・・・)
そう思ったけれど真理子はあえて口にはしなかった。
「これから・・・ずっと一緒に入れるって事?」
「ああ。これからはずっと一緒だ」
青い葉桜の下で2人は抱き合い自然と唇を重ねた。
さわさわ揺れる葉がまるで2人を祝福しているようだった。
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感想 1

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みんなの感想(1件)

Yuuno
2019.08.12 Yuuno

どうなるのか気になった作品でした。最後、さわやかなハッピーエンドでよかったです。あとこの物語で「自然」って”自然な感情”を確かに持っているかもしれないと思いました。きっとリアンも真理子のことを素直に思っているから、”素”でいられるのだな、とさわやかな感情が湧きました。とても素直さを感じる作品だな、と思いました。

2019.08.12 えりー

ありがとうございます!!
読んで頂けて嬉しいです!

解除

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