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銀の兄の花嫁
気になる
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この日、日奈子は日吉に抱きかかえられて家へ戻った。
両親に見つかると厄介なので部屋の窓からそっと入った。
日奈子には気になる事があった。
日吉には答えてもらえなかったが、結婚相手が人間だと何かまずいのだろうか。
日奈子はもう一度聞いてみることにした。
「日吉、結婚相手が人間だとまずいの?」
「また、その話か・・・」
「だって気になるんだもん」
日吉は溜息を付いて話し出した。
「・・・俺にはたくさんの婚約者候補がいたんだ」
「それって蛇の?」
「ああ」
「そうか、それで保はああ言ったのね」
「だが、どれも俺の好みじゃなかった。だから婚約の話は断っていたんだ」
「ふぅん・・・」
「何だ、その目は」
「日吉かっこいいもんね。蛇たちにもモテたんでしょう?」
「・・・妬いているのか?」
日吉はニヤニヤしながらそんな事を言ってきた。
「じゃぁ、もし、逆の立場だったら妬かない?」
「それは妬くな」
そう言い2人で笑い合った。
今日は日吉の弟にも会えたし、怪我してよかったかもしれない。
綺麗な顔立ちの人だったな。
日吉の家系は皆美形の家系なのだろう。
日奈子はそう思った。
「日吉、今日はごめんね。心配かけて」
そう言い落ち込む日奈子の頭を撫でながら日奈子にキスをした。
「日奈子が無事ならそれでいい。デートはまた来週な」
「もう帰るの?」
日奈子が呼び止めると日吉は言った。
「お前の両親を驚かせたくないからな」
「あ・・・」
確かに怯えられそうだ。
それに日吉は後ろめたくて会えなかった。
大事な一人娘を抱いている挙句、今日は怪我をさせてしまった。
日吉は窓から飛び、自分の山めがけ飛んだ。
日奈子はそれを見送った。
日吉はやはり綺麗だなと思う。
風でなびく白い髪。闇夜に煌く赤い瞳。
その日吉と自分がつり合えていないことを日奈子は知っている。
早く大人になり彼とつり合えるようになりたい。
いつも日奈子はそう思っていた。
日奈子はいつの間にかこんなにも日吉の事が好きになっていた。
(しかし、私もいつか日吉の両親に挨拶に行く時が来るのだろうか)
少し怖いなと日奈子は思った。
普通の蛇は怖くないが、日吉の両親となると緊張する。
そう言えば彼から両親の話を聞いたことがない。
まだいるのだろうか?
いればいつか会える機会が来るだろう。
あと、もう兄弟はいないのだろうか。
今度聞いてみよう。
今のところ日吉、銀、保にしか会っていない。
皆神様なのだろうか。
(日吉はあんまり自分の事は話さないからなぁ)
聞いたところで素直に答えてくれるとは思えない。
でも日奈子は知りたいと思った。
好きな人の事なら何だって知りたい。
それが乙女心というものだ。
両親に見つかると厄介なので部屋の窓からそっと入った。
日奈子には気になる事があった。
日吉には答えてもらえなかったが、結婚相手が人間だと何かまずいのだろうか。
日奈子はもう一度聞いてみることにした。
「日吉、結婚相手が人間だとまずいの?」
「また、その話か・・・」
「だって気になるんだもん」
日吉は溜息を付いて話し出した。
「・・・俺にはたくさんの婚約者候補がいたんだ」
「それって蛇の?」
「ああ」
「そうか、それで保はああ言ったのね」
「だが、どれも俺の好みじゃなかった。だから婚約の話は断っていたんだ」
「ふぅん・・・」
「何だ、その目は」
「日吉かっこいいもんね。蛇たちにもモテたんでしょう?」
「・・・妬いているのか?」
日吉はニヤニヤしながらそんな事を言ってきた。
「じゃぁ、もし、逆の立場だったら妬かない?」
「それは妬くな」
そう言い2人で笑い合った。
今日は日吉の弟にも会えたし、怪我してよかったかもしれない。
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日吉の家系は皆美形の家系なのだろう。
日奈子はそう思った。
「日吉、今日はごめんね。心配かけて」
そう言い落ち込む日奈子の頭を撫でながら日奈子にキスをした。
「日奈子が無事ならそれでいい。デートはまた来週な」
「もう帰るの?」
日奈子が呼び止めると日吉は言った。
「お前の両親を驚かせたくないからな」
「あ・・・」
確かに怯えられそうだ。
それに日吉は後ろめたくて会えなかった。
大事な一人娘を抱いている挙句、今日は怪我をさせてしまった。
日吉は窓から飛び、自分の山めがけ飛んだ。
日奈子はそれを見送った。
日吉はやはり綺麗だなと思う。
風でなびく白い髪。闇夜に煌く赤い瞳。
その日吉と自分がつり合えていないことを日奈子は知っている。
早く大人になり彼とつり合えるようになりたい。
いつも日奈子はそう思っていた。
日奈子はいつの間にかこんなにも日吉の事が好きになっていた。
(しかし、私もいつか日吉の両親に挨拶に行く時が来るのだろうか)
少し怖いなと日奈子は思った。
普通の蛇は怖くないが、日吉の両親となると緊張する。
そう言えば彼から両親の話を聞いたことがない。
まだいるのだろうか?
いればいつか会える機会が来るだろう。
あと、もう兄弟はいないのだろうか。
今度聞いてみよう。
今のところ日吉、銀、保にしか会っていない。
皆神様なのだろうか。
(日吉はあんまり自分の事は話さないからなぁ)
聞いたところで素直に答えてくれるとは思えない。
でも日奈子は知りたいと思った。
好きな人の事なら何だって知りたい。
それが乙女心というものだ。
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