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覚醒
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サラは気がつくと鉄格子のはまった部屋にいた。
着物は元の巫女服に着せかえられ化粧まで施されていた。
「誰かここから出して!!」
そう叫んでもだれも来る気配はない。
(どうしてこんなことになったんだけ?)
サラは叫ぶことをやめ考え始めた。
寝かせられていたベッドの上に座り平静を取り戻そうとした。
(・・・ウェイ様が・・・シオンを・・・)
(そうだ!ウェイ様が辺境軍の人たちとシオンをー・・・!!)
あの優しかったウェイ様が何故!?
(本当に・・・優しかった?あれ?わからない。優しさの中にいつも狂気を隠していたような気もする。あの夜見たのが本当のウェイ様なんじゃないのかしら)
そう思うと今までのことにすべて合点がいくきがした。
「目が覚めたのかい。サラ?」
「ウェイ様・・・、ここから出してください」
「嫌だよ。出したらまたあの男の元へ戻るんだろう?」
さわやかな笑顔でそう言いながら近づいてきて鉄格子を開けた。
そしてそっと入ってきた。
「来ないでください!私はもうシオンの妻です!」
「そんな冗談信じないよ。それとももう純潔を散らされてしまったのかい?」
くっくっくっと笑いながら徐々に近づいてくる。
「・・・」
「何も答えないということはどうやらそのようだね」
「初めては私が欲しかったのに・・・」
その言葉にサラはぞっとした。
(この人は初めからそのつもりで・・・)
気がつくと景色が反転し目の前には天井が見えた。
両手を拘束され、また情欲の瞳で見つめられていることに気がついた。
「嫌です!!離してください」
「んぅ・・・」
ウェイは無言のまま齧りつくようにさらにキスをした。
何度も繰り返されるキスはとても苦しくて、涙が出そうになった。
突然舌が入ってきたことに驚き、思い切り抵抗の意味を込め噛みついた。
「反乱がおきるまで、良い思いをしていたのも君も同じじゃないのか?サラ」
噛みつかれたところから赤い血液が零れ落ちる。
それを拭うことをせず、嬉しそうに話しかけられた。
「それなのにどうして君は私や国王の方を選ばない?こちらに帰っておいで」
「嫌です。私は何もできない無力な巫女をやるのはもう嫌です!そのせいでたくさんの犠牲者が出るんです」
「無知なままでいればよかったものを・・・」
怪訝そうな顔をしながらウェイはそう言った。
「ウェイ様は知っていたんですね?」
「もちろん知っていたさ。うるさい連中が何度も嘆願書を持ってきたからね」
「じゃあ、どうして何もしてあげなかったんですか!?」
「どうでも良かったからに決まっているじゃないか」
そう言い微笑んだ。
「私はね。欲しいものだけ手に入れるための努力をするのに忙しかったんだよ。それでやっと次期法王の地位を手に入れることができた。その地位さえあれば君が手に入るからね」
サラは驚愕した。
「ウェイ様の欲しいものって・・・私?」
(まさか、そんなはず、何故?)
サラの頭はいっぱいの何故で埋め尽くされた。
「ああ、君がずっと欲しかった。出会った時からね」
「君は覚えていないかもしれないがー・・・」
「さあ、話はこれくらいにして子を成す行為をしようか」
突然の申し出にひたすら嫌悪感が増す。
ウェイの手が伸びてきて着物を剥ぎ取ろうとする。
その手を払いのけ、サラは叫んだ。
「いやぁぁぁ!!」
どんなに叫んでも暴れても、男の人の力には敵わない。
「やめて!!」
「へぇ・・・随分あの男に可愛がられてきたみたいだな」
そう言われ自分の体を見てみるとシオンがつけた跡が首筋、胸元にたくさんの花弁のように散りばめられていた。
サラは羞恥で真っ赤になった。
「サラは私のものだ。誰にも渡さない!!」
「いやぁ、やめてぇ!!」
そう叫ぶと急に部屋の中に突風が吹いた。
それはまるでサラを守るようにサラの周りだけを囲んでいる。
「覚醒したのか?」
そう言いサラに触れようとした瞬間ウェイの指が風に裂かれ切れた。
「ぎゃあああ!!」
指が数本吹き飛びウェイはその場に座り込んだ。
サラは驚いたが、呆然としている場合じゃないと思い、窓に触れた。
窓はあっけなく割れ、そこからサラは飛び降りた。
高い塔だったようだが、今のサラにはどうってことなかった。
風が護ってくれている。
「早く、シオンの元へ帰りたい!!」
サラは強く願いシオンのいる村へ帰ろうとしたがやらなくてはいけないことを思いついた。
それは自分にしかできないことー・・・。
それが全て終わってから彼の元へ帰ろう。
サラは強くそう思った。
着物は元の巫女服に着せかえられ化粧まで施されていた。
「誰かここから出して!!」
そう叫んでもだれも来る気配はない。
(どうしてこんなことになったんだけ?)
サラは叫ぶことをやめ考え始めた。
寝かせられていたベッドの上に座り平静を取り戻そうとした。
(・・・ウェイ様が・・・シオンを・・・)
(そうだ!ウェイ様が辺境軍の人たちとシオンをー・・・!!)
あの優しかったウェイ様が何故!?
(本当に・・・優しかった?あれ?わからない。優しさの中にいつも狂気を隠していたような気もする。あの夜見たのが本当のウェイ様なんじゃないのかしら)
そう思うと今までのことにすべて合点がいくきがした。
「目が覚めたのかい。サラ?」
「ウェイ様・・・、ここから出してください」
「嫌だよ。出したらまたあの男の元へ戻るんだろう?」
さわやかな笑顔でそう言いながら近づいてきて鉄格子を開けた。
そしてそっと入ってきた。
「来ないでください!私はもうシオンの妻です!」
「そんな冗談信じないよ。それとももう純潔を散らされてしまったのかい?」
くっくっくっと笑いながら徐々に近づいてくる。
「・・・」
「何も答えないということはどうやらそのようだね」
「初めては私が欲しかったのに・・・」
その言葉にサラはぞっとした。
(この人は初めからそのつもりで・・・)
気がつくと景色が反転し目の前には天井が見えた。
両手を拘束され、また情欲の瞳で見つめられていることに気がついた。
「嫌です!!離してください」
「んぅ・・・」
ウェイは無言のまま齧りつくようにさらにキスをした。
何度も繰り返されるキスはとても苦しくて、涙が出そうになった。
突然舌が入ってきたことに驚き、思い切り抵抗の意味を込め噛みついた。
「反乱がおきるまで、良い思いをしていたのも君も同じじゃないのか?サラ」
噛みつかれたところから赤い血液が零れ落ちる。
それを拭うことをせず、嬉しそうに話しかけられた。
「それなのにどうして君は私や国王の方を選ばない?こちらに帰っておいで」
「嫌です。私は何もできない無力な巫女をやるのはもう嫌です!そのせいでたくさんの犠牲者が出るんです」
「無知なままでいればよかったものを・・・」
怪訝そうな顔をしながらウェイはそう言った。
「ウェイ様は知っていたんですね?」
「もちろん知っていたさ。うるさい連中が何度も嘆願書を持ってきたからね」
「じゃあ、どうして何もしてあげなかったんですか!?」
「どうでも良かったからに決まっているじゃないか」
そう言い微笑んだ。
「私はね。欲しいものだけ手に入れるための努力をするのに忙しかったんだよ。それでやっと次期法王の地位を手に入れることができた。その地位さえあれば君が手に入るからね」
サラは驚愕した。
「ウェイ様の欲しいものって・・・私?」
(まさか、そんなはず、何故?)
サラの頭はいっぱいの何故で埋め尽くされた。
「ああ、君がずっと欲しかった。出会った時からね」
「君は覚えていないかもしれないがー・・・」
「さあ、話はこれくらいにして子を成す行為をしようか」
突然の申し出にひたすら嫌悪感が増す。
ウェイの手が伸びてきて着物を剥ぎ取ろうとする。
その手を払いのけ、サラは叫んだ。
「いやぁぁぁ!!」
どんなに叫んでも暴れても、男の人の力には敵わない。
「やめて!!」
「へぇ・・・随分あの男に可愛がられてきたみたいだな」
そう言われ自分の体を見てみるとシオンがつけた跡が首筋、胸元にたくさんの花弁のように散りばめられていた。
サラは羞恥で真っ赤になった。
「サラは私のものだ。誰にも渡さない!!」
「いやぁ、やめてぇ!!」
そう叫ぶと急に部屋の中に突風が吹いた。
それはまるでサラを守るようにサラの周りだけを囲んでいる。
「覚醒したのか?」
そう言いサラに触れようとした瞬間ウェイの指が風に裂かれ切れた。
「ぎゃあああ!!」
指が数本吹き飛びウェイはその場に座り込んだ。
サラは驚いたが、呆然としている場合じゃないと思い、窓に触れた。
窓はあっけなく割れ、そこからサラは飛び降りた。
高い塔だったようだが、今のサラにはどうってことなかった。
風が護ってくれている。
「早く、シオンの元へ帰りたい!!」
サラは強く願いシオンのいる村へ帰ろうとしたがやらなくてはいけないことを思いついた。
それは自分にしかできないことー・・・。
それが全て終わってから彼の元へ帰ろう。
サラは強くそう思った。
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