繁栄の守護者

えりー

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国の最後

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国王の謁見の間へやってきた。周りにいた護衛の兵士は邪魔だったから風で吹き飛ばした。
ドアを切り裂き、国王の前に立って見せた。
「おお、ついに覚醒したのか・・・これでこの国も安泰じゃ」
「国王様、私を今まで育ててくださってありがとうございました」
そう言い手に持っていた短剣で国王の首に突き立てた。
短剣を引き抜き、去っていこうとすると国王が話しかけてきた。
「何・・・故・・・」
ヒューヒューと呼吸をしながら彼はそう訊ねた。
「国王とは国民のことを第一に考えなくてはいけなかったのではありませんか?それができなければ、貴方の存在は国民の邪魔になります。嘆願書をはねのけ、弱者が餓死していても自分と関係が無いから放っておいたのは何故ですか?」
そう訊ね終わるころには彼は息絶えていた。
何故王がそんなことをしたのか永遠の謎となった。

サラはウェイのところまで戻ってきた。
とどめを刺すために。
「うわあああああ!!来るな!お前はもう俺の知っている娘じゃない!化け物め」
「そうです。私は、人間じゃないのかもしれません。今国王も殺してきました」
「な・・・んだと・・・?」
ウェイは驚いていた。
その隙をついてウェイも短剣で切りつけた。
首を切りつけたので返り血を浴びてしまった。
生かしておいたらまた同じことを繰り返すかもしれなかったから仕方なかった。
この二人を殺せるのは大地の力を得た巫女である自分だけだろうと思ったのだ。
新しく次王になるのはシオンのような人がふさわしい。
皆を引っ張って行ってくれる新しい王がこの国には必要だ。
巫女の力をもってすれば人殺しも何の造作もない事だった。
血で穢れた自分を見て次は自分も殺さなくてはいけないと思った。
短剣を首にあてがい思い切り突き刺した・・・そのつもりだった。
短剣はシオンの掌を貫通して、止まった。
「シ・・・オン?」
「サラ!馬鹿なことをするな!!」
「何故ここに?」
「わからない。気がついたらすごい勢いの風に巻き上げられてここに居た。そうしたら、お前が死のうとしているのが目に入ったから止めた」
短剣を掌からゆっくり取り除いた。
サラは持っていた布で手当てをした。
「ごめんなさい。これで2度目ね」
「ああ、そう簡単に死ねると思うなよ。俺がついてるんだからな」
「一体何があったんだ・・・?」
そう問われ今まであったこと全てシオンに話した。
シオンはただ黙って聞いていた。
「私の手はもう穢れてしまった・・・」
「そんなことない。お前は美しいままだ。国を守るために仕方なくこうしたんだ」
シオンはぎゅっとサラを抱きしめ、そう言ってくれた。
「この国はどうなるのかしら・・・」
「わからない。けれど、今より良くなることを祈るのみだ」
俺たちにできる事はそれくらいだと小さな声で囁いた。
「帰ろう、俺たちの村へ。俺たちの家へ」
「はい!!」
泣きながらサラは返事をした。



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