俺の妹が悪役令嬢?そんなの兄の俺が許さない!

ねこ沢ふたよ

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クラウス先生

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 生徒の言い訳を聞かないクラウス先生に連れられて、リンネ、フランネ、マキノ、そして俺。俺たち四人は、職員室に連行される。

「セシル様さすがですね。先生をお呼びする前に、乱闘を制しておしまいになって!!」

 アスナがわざとらしくセシルを褒めて、くっつこうとする。
 乱闘を止めたのは、俺達の力もあってのことだと思うのだが・・・。

「待って下さい。クラウス先生!!」

セシルがアスナを無視して、クラウス先生を止める。

「なんですか? セシル様。たとえ王太子と言えども、教師が生徒を指導するのに、口出しは無用ですぞ?」

眉間に皺を寄せるクラウス先生。

「彼らの協力がなければ、乱闘は止められなかった。彼らは、私の協力者で大切な友達です」

セシルがクラウス先生に訴えてくれる。

「では、乱闘をしていたのは、彼らではないと?」

ジロリと俺達をクラウス先生が睨む。
 うう、全く信じていなさそう。

「では、乱闘をしていたのは?」

嫌なことをクラウス先生が聞く。
そんなの言えるわけがない。言えば、級友を売ったことになりかねない。
 セシルが口ごもる。

「セ、セシル様、ここは逃げて!!! フランネ、マキノ、リンネ! 頼んだ!!」

 俺は、クラウス先生の腕にしがみつく。

 三人が慌てて、無理矢理セシルを引っ張って先生から引きはがす。ずいぶん抵抗してるが、三人掛りで引っ張られて、セシルは先生から見えない所まで、連れ去られていった。

 そう、ここで王太子セシルが嘘をつくのは、今後のためによくない。ここは、将来は辺境でまったりを希望している俺が、罪を被るべきだろう。
 
 おい、アスナ。そそくさと逃げやがったな。
 俺はお前のためにこんな無謀な賭けをしたわけではないぞ?

「リオス君?? キミは何を考えているのだい?」

 大変お怒りのクラウス先生。
 俺は、猫のように首根っこを先生にひっつかまれて、みっちり二時間程度の小言を受けた後、「よりよき学校生活について」という謎のテーマのレポートを追加されてしまった。

 たっぷりの説教を聞き、ようやく解放されて先生の部屋を出て、図書室に俺は向かう。まだジュリエットの方のレポートも終わっていないんだ。
 
 ヨタヨタと廊下を歩けば、チラリとセシルを見かける。
 ? どうしたのだろう?
 セシルは、とても悲しそうな顔をしてこちらを見た後、そのまま視線をそらせて、どこかに行ってしまった。
 

 ヘトヘトの俺を、リンネとマキノとフランネが、図書室で待ってくれていた。

「ジュリエットの方のレポートは、リオス君が叱られている間に、下書きを書いておきましたから、それをそのまま写してくださいね」

 リンネが申し訳なさそうに、そう言ってくれたのは、有難かった。さすがリンネだ。感謝しかない。

「リオス、お前思ったより良い奴だな」

 フランネが、机に突っ伏す俺の頭を撫でる。
 どうやら、これ、フランネも仲間になってくれたのかな?
 それは、嬉しい。

「触るな。俺のだ」

フランネの手を、マキノが振り払う。いや、断じてお前のではない。

「あ、そうだ。セシル様がご心配されていましたよ?」

リンネの言葉に、俺は頭を上げる?

「ふうん。そう?」

 意外だ。勝手なことをして!! と怒っているかと思っていた。
 でも、心配していたなら、廊下でチラリと見かけた時、声もかけて来なかったのは、何故だろう?

「俺が、リオスには関わらないでくれ、と言っておいた」
と、マキノ。

 なんで? え? 今後の作戦的にもそれでいいの?

「まあ、そうですよね。リオス君がセシル様と関わるたびに、なんだか作戦が変になっている気がします。ここは、セシル様の方からも距離を置いてもらう方がよいでしょう」

参謀のリンネに言われれば、そんな気もする。
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