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まきりおって何だ?
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アスナが、シロノを断罪するために計画を練っていることは、確実だろう。
だが、具体的にいつ何をするのかは、分からない。
俺たちは、シロノやアスナの周辺の動きに、それとなく注意を払う。
「かしこまりました! お兄様! シロノ様に何かあれば、ご報告すれば良いのですね!」
シロノがよく一緒にいる女の子に、シロノに何か異変があれば、すぐに知らせて欲しいとお願いしてみれば、快諾してくれた。
ロージイという女の子。だったと思う。たぶん。
女子のクラスとの合同授業の後に、それとなくロージイを捕まえて、お願いしてみた。やはり、日ごろから一緒にいる人にも、シロノの身の安全は、警戒してもらえた方が良い。
さすがにアスナが狙っているとは、言い難いので、シロノを狙う酷いストーカーがいるようなんだ、と言ってみた。
三学期に入って、最上級生から声をかけられることも多くなっていたせいか、あっさりと俺の嘘は信じてもらえた。
「ありがとう、ロージイ。助かるよ」
にこやかに笑ってそう言えば、満面の笑みで、「はい!」と言ってくれる。
ずいぶん愛想の良い子だ。
「あの……マキノ様はお元気ですか?」
「え? 元気だけれども……なんだ、マキノのファンなの?」
そうか、それで愛想が良かったんだな。それなら分かる。マキノと友達の俺とも仲良くしたいと思う理由は分かる。
なんだったら、仲介しようか? マキノはチャラいし、女の子の誘いは喜ぶだろう。
「いいえ、滅相もない。リオス様を差し置いて、マキノ様に近づこうだなんて! わたくしは、断然マキリオ派ですから!」
ロージイが息巻く。
まきりおってなんだ?
「それが、メリッサは、セシリオだなんて、言うんです」
せしりお?? また新しい単語。メリッサは、もう一人のシロノの友達だな。今、丁度マキノが、俺と同じようなお願いをしに行っているはずだ。
「まあ、マニアは、マキリンとかリンリオとか、フラリンとか……」
待って、知らない単語ばかり。なにそれ?
マキノの純粋なファンじゃないってこと?
「とりあえず、まあ。頼んだよ。シロノに何かあったら教えてね」
頭を「?」で一杯にしながら、俺は、寮室に戻る。
「メリッサの奴め!」
マキノが寮室で怒っていた。
「どうした?」
「メリッサの奴。必要以上にリオスに近づくな、とか言うんだ。できるか! こっちは同室だ!」
確かに、それは無茶だ。
マキノと俺は、同室なんだから、近寄るなって言う方が無茶だということは分かる。
「じゃあ、シロノに身辺に変化があった時に知らせてもらう依頼は、却下されちゃった?」
「いいや。それは快諾。でも、その後だよ。その後に、近寄り過ぎるなと説教されて!」
ふうん。そうなんだ。
それは、あの、マキリオだのセシリオだのという単語と関連があるのだろうか?
純粋なファンではないにしろ、ロージイなら、そんな風にマキノに説教はしなかったのでは、ないだろうか。これはお願いにいく相手が逆だった方が良かったのかもしれない。
まあ、目的はキチンと果たせたようだ。ちゃんと、シロノ身辺で何かがあれば、連絡はくるだろう。……たぶん。
だが、具体的にいつ何をするのかは、分からない。
俺たちは、シロノやアスナの周辺の動きに、それとなく注意を払う。
「かしこまりました! お兄様! シロノ様に何かあれば、ご報告すれば良いのですね!」
シロノがよく一緒にいる女の子に、シロノに何か異変があれば、すぐに知らせて欲しいとお願いしてみれば、快諾してくれた。
ロージイという女の子。だったと思う。たぶん。
女子のクラスとの合同授業の後に、それとなくロージイを捕まえて、お願いしてみた。やはり、日ごろから一緒にいる人にも、シロノの身の安全は、警戒してもらえた方が良い。
さすがにアスナが狙っているとは、言い難いので、シロノを狙う酷いストーカーがいるようなんだ、と言ってみた。
三学期に入って、最上級生から声をかけられることも多くなっていたせいか、あっさりと俺の嘘は信じてもらえた。
「ありがとう、ロージイ。助かるよ」
にこやかに笑ってそう言えば、満面の笑みで、「はい!」と言ってくれる。
ずいぶん愛想の良い子だ。
「あの……マキノ様はお元気ですか?」
「え? 元気だけれども……なんだ、マキノのファンなの?」
そうか、それで愛想が良かったんだな。それなら分かる。マキノと友達の俺とも仲良くしたいと思う理由は分かる。
なんだったら、仲介しようか? マキノはチャラいし、女の子の誘いは喜ぶだろう。
「いいえ、滅相もない。リオス様を差し置いて、マキノ様に近づこうだなんて! わたくしは、断然マキリオ派ですから!」
ロージイが息巻く。
まきりおってなんだ?
「それが、メリッサは、セシリオだなんて、言うんです」
せしりお?? また新しい単語。メリッサは、もう一人のシロノの友達だな。今、丁度マキノが、俺と同じようなお願いをしに行っているはずだ。
「まあ、マニアは、マキリンとかリンリオとか、フラリンとか……」
待って、知らない単語ばかり。なにそれ?
マキノの純粋なファンじゃないってこと?
「とりあえず、まあ。頼んだよ。シロノに何かあったら教えてね」
頭を「?」で一杯にしながら、俺は、寮室に戻る。
「メリッサの奴め!」
マキノが寮室で怒っていた。
「どうした?」
「メリッサの奴。必要以上にリオスに近づくな、とか言うんだ。できるか! こっちは同室だ!」
確かに、それは無茶だ。
マキノと俺は、同室なんだから、近寄るなって言う方が無茶だということは分かる。
「じゃあ、シロノに身辺に変化があった時に知らせてもらう依頼は、却下されちゃった?」
「いいや。それは快諾。でも、その後だよ。その後に、近寄り過ぎるなと説教されて!」
ふうん。そうなんだ。
それは、あの、マキリオだのセシリオだのという単語と関連があるのだろうか?
純粋なファンではないにしろ、ロージイなら、そんな風にマキノに説教はしなかったのでは、ないだろうか。これはお願いにいく相手が逆だった方が良かったのかもしれない。
まあ、目的はキチンと果たせたようだ。ちゃんと、シロノ身辺で何かがあれば、連絡はくるだろう。……たぶん。
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