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第3話
しおりを挟む3 スキル【心読】
管理者セナの話を要約するとこんな感じだった。
1、この世界セミファスは、ゲームなどでは無く現実で、セミファスでの死は本当の死を意味する。
2、俺が元いた世界、日本での記憶はほぼ無く、獣人の女性ケミロウとしてセミファスで生きて行かなければならない。
この2点は、前述でも話した内容だが、問題はここからだ。
3、この世界セミファスは、ゆっくりだが確実に崩壊へと進んでおり、その原因を探ってほしいとの事。
4、実はこの世界セミファスには、俺と同じような転生者が何十人といて、俺は68番目の転生者だという事。
5、そしてまた他の転生者も、セミファスという世界の中で、各地に散らばり、世界破滅への手がかりを探っているという事。
彼女の話を要約すると、だいたいこの5点。
『それでは次にステータス画面の出し方と、スキル等の説明に移ります』
『ステータス画面は、ステータスオープンと念じる事によって現れます』
『では、一度ステータス画面を表示して下さい』
俺は言われた通りに、ステータスオープンと念じてみる。
すると、先程の画面が現れた。
『現在ケミロウ様が所持しているスキル、聴覚上昇(大)、脚力上昇(小)、俊敏性上昇(中)、この3つのスキルは獣人、モデルキャットが保有しているスキルになります』
『小がノーマルスキル、中がレアスキル、大がスーパーレアスキルとなり、特大はウルトラレア、極大になりますとレジェンドとなります』
なるほど、最初に3つ取得したスキルは種族の恩恵という事か…
スキルの効果はその名の通りで、1つ1つ念じてみると、その名の通りの説明文が白い文字で現れた。
小、中、大に、ノーマルやらレア。スキルにもランクがある訳か。
なら、気になるのは俺が唯一所有しているレジェンドスキル、心読だ。
俺は"心読"と念じてみる。
すると、心読の説明文が視界の右側に表示された。
【心読】 アクティブスキル 消費MP5
スキル発動により、対象相手が自分に対して抱いている感情または思考が読み取れるようになる。
効果時間は30秒。
なるほど、これは凄いスキルだ。
ちなみに剣術適正(小)もその名の通り、剣の扱いが少し上手くなるというスキルだった。
セナが言うところによると、スキルは大きく分けて2つに分類されるらしい。
パッシブスキルとアクティブスキルだ。
説明は要らないかもしれないが、パッシブスキルとは、聴覚上昇(大)のように、常時反映しているスキルで、
逆に、アクティブスキルとは、念じる事で発動する事が可能で、MP消費を必要とするスキルだという事だった。
ここで俺の中に1つの疑問が生じた。
MPとは魔力ポイント。いわゆる魔力量だ。
レジェンドスキル心読は凄いスキルだと思うが、果たして俺にはどれくらいのMPがあるのだろうか?
という疑問だ。
だが、その疑問はすぐに解ける事となる。
『スキルの説明はだいたい以上になります』
『次にステータス詳細について説明致します』
『視界右斜上の詳細というボタンを押してみて下さい』
詳細…。あっこれか。
例の如く詳細と念じる。
すると、莫大な量の文字が俺の視界を埋め尽くした。
俺が呆気に取られビックリしていると、頭に流れ込んで来たのはセナの声だ。
『これが現在ケミロウ様を構成しているステータスの詳細となります』
「これが……」
『一つ一つ説明すると、時間がどれだけあっても足りませんので、大事な所を掻い摘んで説明致します』
『まずは、左斜上の青色のゲージですが、これが現在のケミロウ様の健康状態を表します』
『青色なら健康、病気や毒または負傷などを負い、死が近づくにつれて青色から赤色へと変色して行きます』
『もし、このゲージが0になってしまった場合は、行動不能状態、もしくは昏睡状態を示し、最悪の場合は死亡してしまいますのでご注意下さい』
『続いてその下にある緑色のゲージはマジックポイントのゲージとなります』
『現在ケミロウ様のマジックポイントは40となっております』
『マジックポイントを消費しますと、緑のゲージが減って行き、黄色く変色していきます。個人差はありますが時間経過でマジックポイントは回復していきますのでご安心下さい。
ただ、もし仮に、マジックポイントを使い果たし、魔力枯渇状態になると極度の疲労感と倦怠感に襲われますのでご注意下さい』
『ちなみにこちらの2つのゲージは、減少状態になりますと、視界に表示されるようになっております。体力、魔力の危機管理基準にお使いください』
なるほどな、上のゲージがHPで、下のゲージがMPって事か。
俺のMPは40。心読の消費MPが5。
という事は現状8回は心読のスキルは使用出来るという事か。
『残りのステータスについては、念じれば説明文が出るようになっておりますので、またお暇な時にでもご確認下さい』
『それでは時間の方を進めたいと思いますが、心の準備は宜しいですか?』
もう?
「ちょっと待ってくれ!!」
俺は彼女を呼び止める。
『はい、なんでしょうか?』
「聞きたい事が山程あるんだが、、、」
『それはお困りかと思いますが、時間停止中の質問に関しては、原則としてお答え出来ません。あとはご自身の目で見て、ご自身の耳で聞き、セミファスの中で体験して理解していって下さい』
『最後になりましたが、コレは転生者の皆様に贈る、私からのプレゼントです』
『ピロン』
『通知』
『レジェンドスキル【管理者の加護】を取得しました』
管理者の加護?レジェンドスキルか…気になるな。
俺がそう思った時、ガタガタと景色が動き始めた。どうやら、時間が進み始めたみたいだ。
目の前の男を見ると、コチラをジロジロと見ていて目があった。
俺は視線を逸らしたが、すぐさまその男から声が飛んで来た。
「あんた何処から来た?見たとこ獣人に見えるがその耳は飾りかい?」
獣人?そうか俺は…確認のように頭を触る。すると、猫の耳がピンと立っており獣人である事を主張していた。
ちなみに人の耳の位置にもちゃんと耳が付いていて、要は耳が4つあるという事だ。
ドクドクと響く男達の心音、はぁはぁと吐く息遣い。
これが聴覚上昇(大)の効果か…
パッと見30代くらいだろうか?軽装備をした小汚い感じの男達3人組。
ジロジロとコチラに向かって投げかけて来る視線に、男達が何かしら高揚しているのがわかった。
何を考えいる?
ああ…そうだ。
俺には"心読"というスキルがあったんだった。
俺は"心読"と念じてスキル心読を発動した。
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ここまで読んでくれてありがとう御座います。
仕事もしており、なかなか執筆にかける時間が取れないのが現状ですが、少しでも面白いと思われた方がおられましたら、励みになりますので、お気に入り登録の程宜しくお願いします。
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