TS転生〜社会不適合者の俺が金髪猫耳美女に転生〜ラブラブでエチエチな異世界ライフを手に入れる迄

狼少年

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第16話 

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16     不穏な影等

    兵士達が帰った後、ギルド内では同僚を偲ぶ声がちらほらと聞こえて来た。

 深めに被っている白いキャップを少しだけずらした私は、自慢の猫耳で冒険者達の話を盗み聞きする。

 
 「あの3人がやられたって?」
    「信じられなねぇな……」
 「ただのゴブリンじゃねぇんだろ?」
    「つぅー事はホブがいるって事か?」
    「さぁね……ただ、あの3人組が死んだって事はよ。アガルタの冒険者ギルドからBランクがいなくなっちまったって事だ」
     「それなら、それでいいじゃねぇか!」
    「なあ?」
     「俺はアイツらの威張り腐った態度と、汚ねぇやり方が嫌いだったんだよ」
    「バカも休み休みに言えや!!」
 「な、なんだよ!?いきなり」

 
 あの3人組……少なくとも評判が良いとは言えないみたいね。

    強姦を企てるような奴らだから、元々の素行が悪すぎたって事かしら?
 
 けど、あの3人組がBランクの冒険者なら、それを一蹴した私はBランク以上の実力者って事になるけど……

 どんな基準でBランク試験をパス出来るかわからない現状。そんな安易な考えはしない方が良さそうか。

 
 色々と考えを纏めている私に、話しかけて来たのはミランダだ。

 「で、話の続きだけど……」

   あぁ…そうだった。ミランダから依頼の受け方を教わっていたんだ。

 「うん」とミランダの方へと振り返り、依頼受託のレクチャーを受けた。

 

 。。。。。


 依頼受託の受け方はザッとこんな感じだ。

 掲示板や依頼表から受託したい依頼を選別
      
        ↓

 依頼票をカウンターに提出

       ↓

 ギルド側が依頼の難易度や、冒険者ランクを考慮して受託可能であるかを精査

       ↓

 受託可能の判断が下りれば、カウンターで受託票を受け取る

       ↓

 受託票を持って依頼に挑戦

 このような流れらしい。

 
 
    
     

 場面は変わり北の森。
 
 場所は、人の侵入を許さない。
 樹齢100年は越える巨木達が、見渡す限り立ち並ぶ北の森の最深部。

 大木の根っこ達がボコボコとそこら中で隆起している。

 「「「ゲギャ」」」

   「「「ゲキャ!ゲキャ!!」」」

 ゴブリン達が騒いでいる。

 何者かの気配を感じ取ったゴブリン達は、自分達の縄張りを脅かす存在にいきり立っていた。

 「そうカリカリなさらずに、ちょっとカルシウムが足りて無いのでは?歯がありませんよ?」

 羽だ。
 黒き羽。

 言葉の主の背中には、蝙蝠のような黒い羽が生えている。

 銀髪で長髪。

 髪の長さは、腰にかかるほどの長さで、輪っかのピアスを散りばめた黒の皮ジャケットに、包帯をグルグルに巻いた右腕にはギブス。
 
 反対の左手には、右腕の骨を模った杖を持ち、笑顔めいた白い仮面を被った異様な風貌。

 性別は男。
 声の低さと、その立ち様で大体は想像が、つく。

 彼は、悪魔だ。

 
 「「「ゲキャ!!ゲキャ!!ゲキャァァァァァ」」」

     「だけど~~なんて醜く、なんて醜悪で、下等な生き物がいたものですねぇ~~」

    男の周囲には、30匹程のゴブリン達が群がっている。

 枝の上、草葉の陰、根っこの横、至る所からゴブリン達が「ゲキャ!」「ゲキャ!」と男を威嚇した。

 「うるさい。うるさい。ああうるさいなぁ。もぅ。
 言葉すら持たないこんな気持ちの悪い奴らと、よ~~く一緒に居られますねぇ?私には無理です。無理無理」

 男がそう言うと、驚く事に一匹のゴブリンが言葉を喋り始めた。

 「ネクロか……」

 そのゴブリンが口を開くと、周りのゴブリン達は急に静かになり始めた。

 「あら?あらあら?……すいません。まさかご本人がいらっしゃるとは」

 「白々しい嘘を……貴様が俺の気配に気付かない訳なかろうて。
 何しに来た?貴様の提案には乗らないと言った筈だ」

 ゴブリン達の最奥居の暗がりから、スッと顔を覗かせた一匹のゴブリンは、明らかに他のゴブリンとは違っている。

 黄緑色で、頭でっかちで、布一枚を腰に巻いたゴブリンなどでは無い。

 燃えるような赤褐色の肌に、八頭身並みのスタイル。
 上半身は裸ではあるが、筋肉の鎧を纏い、下半身はタイトなレザーズボンを履いている。

 額から2本の小さな角を生やしている事から、ゴブリンの進化系だとは思われるが……

 結果から言わしてもらうと、このゴブリンは、ゴブリン(小鬼)の進化系の最上位の1つ。
 
 ゴブリンロード。

 ホブゴブリン(中鬼)や、オーガ(大鬼)よりも更に上の存在だ。

 「ロードさん。まだ根に持ってるんですかぁ?」

     「フンっ!!同胞を人間共に金で売って、忘れたとは言わさんぞ!!」

 チッチッチッとネクロと呼ばれた悪魔は舌を鳴らす。

 「ナンセンス!」
   「渡る世間は金次第ですよ。ロードさん。
 貴方の種族は、繁殖力だけが取り柄なんですから、それを活かさずに何を活かすと言うんですか?
 逆に、醜悪でしか無い貴方の種族に、買い手を付けた私を褒め称えるべきですよ!」

     「それ以上言ったら……」

    ゴブリンロードは凄みを利かせてネクロを睨み付けた。

 「まぁまぁまぁ」と、ネクロは杖を鳴らす。

 『カツッ』

    右腕を模られた杖は、大木の根で小気味良い音を鳴らした。

 「コホンッ」
「本日、私がわざわざこんな所に出向いたのは、ロードさんに忠告をしに来たんですよ」

    「忠告?」

   「はい。忠告です」

     「何だ?言ってみろ!!つまらない話だったら……」
  「わかってるだろうな!?」

     「あーーはい。はい。わかってますよ」

    「。。。」
    「。。。」

     「実は、先日……

       新しい転生者がこの地に生まれました」
   

  ネクロの白い仮面が不気味に笑う。
 
 ゴブリンロードは、大きく息を吸って、目を見開いた。


     

 

 

    
 
 
 

 

 
 
   
     

     

 
 
    

 
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