TS転生〜社会不適合者の俺が金髪猫耳美女に転生〜ラブラブでエチエチな異世界ライフを手に入れる迄

狼少年

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第17話  ゴブリンロード討伐編

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 17    防具屋からメインストリートを抜けてーー

  うーーーん……
  これも良いけど……
  高っか!!

 値段を見たら金貨5枚。
 (注) 日本円に換算したら五万円也
 
 私の全財産は金貨3枚とちょっと…
 
 逆立ちしても買えない値段だ。

 「うーーん」と考え込む私。

 「まいど、どうも。お安くしておきますよ」

  両手を腰の高さで擦り合わせて、ニコニコと笑う気持ちの悪い男主人は、防具の試着を勧めてくる。

 そう。私は今、アガルタの街の防具屋さんに来ているのだ。

 「サイズが合わなければ、採寸なんかも……勿論!無料でしますので」

 デレデレと、笑う男主人。

 大体想像付くが……スキル心読を発動。

 (いやぁ~参ったね)
   (めちゃくちゃベッピンさんじゃないか)
  (こんな可愛い娘が、防具を買いに来る?) 
    (あ~~珍しい)
   (こんなチャンスは、おいそれと巡ってこないぞ)
    (採寸させてくんねぇかなぁ……)
    (採寸するフリをして、ちょっくらそのでっけぇ乳に、すいません。なぁ~んてな)

     ………

 まぁ大体は想像した通り。
 私も男だったから、気持ちはよく分かるよご主人。
 
 「あの……私、ちょっと胸が大きくて……なかなか合いそうなサイズが無いというか……」

     「そ、それはいけませんね!!さ、採寸致しますので、どうぞこちらに」
 
 防具屋の主人は、カウンター奥のバックヤードの扉を開いた。

 「さぁさぁ。こちらへ」

 主人に誘われるまま、店の奥へと進む私。

 人気が無いバックヤードの隅で、主人の思惑通りに胸のサイズを採寸される。

 私の胸をギュギュとメジャーで締め付ける主人。

 「うへっうへへっ」っていやらしい……

 ちょっと……ちょっと……それでちゃんと測れてる?

 ウエストやら、背中やらをベタベタと触る主人。

 「ほーー。ほーー。ハァ…ハァ…」

  って興奮してんじゃないよ!!

 ちょっと……締め付け過ぎじゃない?
 ちょっと……触り過ぎじゃない?

 それでも文句を言わずに、我慢した訳は1つしかない。防具の値下げ交渉をする為だ。
 
 
 「バストサイズは95ですかね。ウエストは62。ヒップは……」とヒップサイズを測ろうとする主人に、
 「ヒップは大丈夫です」と、拒む私。

 「そうですか……」

    残念そうな主人だが、お尻を計測されて尻尾の存在には気付かれたくは無い。

 値下げの交渉材料としては、それなりに身体を触らせてやったし十分だろう。

 
 「まいど!!次もご贔屓に♡」

     次はお尻も採寸させてあげる事を条件に、金貨5枚の鉄製の胸当てを金貨1枚で購入。

 男なんて生き物は、つくつぐ美人に弱いものだと呆れるが、まぁ、減るもんじゃないし……
 使えるものはとことん使わせてもらおう。

 鉄の胸当てを手に、防具屋から出た。


 次の目的地は、昨日訪れた奴隷店だ。

 17番通りからメインストリートを抜けて、裏道へ。

  「こんにちは」
    「やってますかぁ??」

 薄暗い裏路地から横道に入って怪しげな扉を開けながら私は挨拶をする。

 「はいはい~やってるよぉ~」

 「失礼しますぅ~」

 私はゆっくりと扉を閉めた。
 
 そうそう。こんな店内だったっけ…
 ピンクのレースカーテン。
 変な置き物達。
 赤いソファー。

 昨日の事だけど、何だか随分と昔の事のように思えて来る。

 人という生き物は不思議なもので、心に産まれた余裕や、自分の置かれた立場。
他にも、周囲の状況の把握やら、あとは慣れ。そんな要素が加わると、あの時は見えていなかったモノが案外簡単に見えてきてしまうものだ。

 今の私の精神状態はそんなところかな。
 
 昨日の俺?ううん。もう私。
 昨日の私とは全然違うんだよ。

 ねぇ。女奴隷商さん。

 「ん?その声は昨日の冷やかしの客かい?」

   女奴隷商の声は薄暗い部屋の奥から聞こえて来る。

 「はい!今日も来ちゃいました」

    薄暗い部屋とは対照的な私の声に、「何だか雰囲気が変わってないか?あんた」と奴隷商はピンクカーテンの後ろから顔を出して、私を目視。

 !!!!!ッ

 からの、驚きの表情。

 「あんた!?その耳は!?」

    「昨日は隠していたけど、はい!私獣人です」


 『ピロン』


     『通知』


    『敵意を感知しました』


 久々に聞く管理者セナの声。

 やっぱりそう来るよね…と私は思った。
 
 カモがネギ背負ってやって来た、そんな風に見えるよね。
 なんてったって獣人の奴隷は金貨1000枚でも買えないほど高価らしいから。
 上手く捕まえて攫ってしまえば、一気に大金が手に入るって考えるよね。

 普通の奴隷商なら。

 すかさず私はスキル心読を発動させた。

 とその前に、何故私が奴隷商に自分が獣人である事を明かしたのか説明しないとね。

 答えは簡単。

 奴隷を買うには身分証の提示が必要らしいから。

 私の冒険者の証にはしっかりと獣人である事が明記されてるし、証明写真にはバッチリ猫耳が映ってるから、隠そうと思っても無理なんだなぁこれが。
 
 なら最初に明かした方のが、話がややこしくならなくて済むじゃん。みたいな。

 で、案の定思った通りに女奴隷商は私に向けて敵意を放ち、私を捕まえようとしている所。

 ーーこれが現在。

 で、私はスキル心読を発動させた。


   (おいおい…まじかよ。昨日の冷やかしだと思ってた客が獣人?!)
 (確かに。よく見りゃ相当な逸材だ)
   (胸もデカそうだし、髪の色もいい)
   (オークションにかけたら2000……いや!5000はつくだろう)
   (上手い事捕まえて、そうすりゃ私も一躍大金持ちだ)
  
   

 「奴隷商さんそれは無理だよ」
    「私は捕まえれないよ?」

 「へ?」
 と驚く奴隷商。

 「オークションって何?奴隷のオークションなんてあるだ?」

    「へ?」

    「金貨5000枚かぁ~確かにそれは、大金持ちだね」

   私は澄ました瞳で奴隷商を見つめた。

 たじろぐ奴隷商は、

 「心の中が読めるのか?」と一言。

 「さて、どうかな?」

   私は答える。薄い唇の口角が上がり不気味に微笑んで見せたのだ。

 キョトンという表情の奴隷商だったが、それがどうしたという態度に変わり澄ました様子で口を開いた。

 「まぁいい。教えてあげるわ。
 奴隷オークションは確かに存在するさね。
 ただ、そいつは権力者達の巣窟さ。
 珍しい種族。美しい者。
 そういう奴にはそれ相応の価値が付く。
 あんたは打ってつけて事さね」
 
 

 「へぇそうなんだ。勉強になりました。ありがとねぇ」

 「そんな事よりあんた、私の心が読めるからって私が諦めるとでも思ってるのかい?」

 女奴隷商はジャラジャラとした腕輪を1つずつ外して行く。

    その所作を見て私の直感がピンと言った。
 
 
 この奴隷商はかなり強いと。


 尻尾の毛が逆立っているのは、彼女から発せられる何かしらの闘気を感知しているのだろう。

 だけど、それ以上に私の方が強いと思う。
 
 基本身体能力上昇(大)の効果は伊達じゃ無い。
 それに加えて、私には聴覚、俊敏性、脚力の上昇に加え、剣術適正。更に相手の手の内が読める心読のスキルもある。

 ヤるならヤるけど?




 大概は自然界。獣達は争う事を控える。
争っても、怪我をするだけでお互いに得が無いからだ。
 ただ、人間界は少し違って、そこにお金やら、名声やら、権力やら、小難しい要素が加わってくる。

 それなりに場数を踏んだ猛者ならば、そんな小難しい要素と、相手の強さ、もし仮にこの相手とヤッたらどうなるか?

 怪我をするんじゃないか?
 装備を壊すのでは無いか?
 最悪、負けて死んでしまうんじゃないか?

 でも、勝てた時は?
 莫大なお金が手に入る。
 素晴らしい地位と名声が手に入る。

 そんな得るモノと失うモノを天秤にかけて、ヤるかヤらないかを決めるものだ。


 「やめだ!!やめーーー」

    女奴隷商は両手を上げて、戦う意志が無い事を示してきた。
 
 そういう私の逆立っていた尻尾の毛も、いつの間にかしなやかな黄金色の毛並みに戻っていた。

     

 

 
 

 

 

 
 
 

 
 
 
 

 


     

  
 
 

    

 
 
 

 

    
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