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第22話
しおりを挟む22 白金の翼達、アガルタの街を立つ
翌朝。辺りはまだ薄暗い。
柱時計は午前4時を指していた。
そろそろ起きるか……
眠気覚ましに、昨夜お土産で頂いた葡萄酒を喉に含み胃袋へと流し込む。
「プハッ!」
からの、『パンッ!』『パンッ!』
頬を二度三度叩き気合いを入れた。
それから、装備の確認。
白キャップ(銀貨1枚で購入)
楔帷子(盗品)
胸当て(金貨1枚で購入)
腰当て(盗品)
革のブーツ(盗品)
革マント(盗品)
肩掛け袋(盗品)
剣(盗品)
ほぼ盗品。だけど気にしない。それらを身に付け、いざ初仕事へ。
私が正門の前に着いたのは、午前5時より少し前だったと思うが、ミランダ達"白金の翼団"のメンバーは既に正門の前に集合していた。
勿論、その中には恰幅の良い男達に紛れて小柄なジライヤの姿もある。
「おう!ちゃんと来たな!ケミロウ」
ミランダが私の姿を目に入れて手を上げた。
「うん!」と頷く私に、盛り上がっているのは男のメンバー達だ。
「よっしゃ!!」
「気合いが入りますね」
「ケミロウ氏が来たなら百人力!」
「歓迎する」
などなど……
とりあえず、私から見て右から順番に紹介する事にしよう。
1人目は、筋骨隆々で見るからに壁戦士と言わんばかりの大男。
名は"ガストン" 冒険者ランクB
上にも大きいが横にも広い。
身長は2mほどあるだろうか?
大きな鎧と、大きな盾を持っていて、戦闘の際は最前線で敵の攻撃を受けるまさに壁役といったところ。
口癖は『成せば成る』
一人称は「自分」若しくは「私」
「自分が先に行く!」
「自分に任せろ!」
「私の盾は皆と共にある!」
声は低めで少し嗄れている。
2人目は、長い槍を持った長身のひょろりとした痩せ男。
名は"ミューレ" 冒険者ランクB
長槍を使う事を得意としており、ガストンの後ろから長槍を繰り出す。
長髪の髪を大事にしており、髪が汚れる事や触れらる事をとても嫌がる。ちなみに黒髪。
顔は不細工。
一人称は「僕」
「僕の槍が届かないとでも?」
「僕は綺麗好きなんだよ」
「僕の髪に触らないでくれないか!」
声は高めで、キザな印象。
3人目は、丸メガネをかけた中肉中背の男。
名は"リトルジュリー" 渾名は"リトジュリ"冒険者ランクC
大弓を手に持ち、背中にエビラ(矢を入れて背負う道具)を背負っている。
弓での戦闘を得意としており、後方支援型。
ただ、注文を1つ付けるとすれば、弓使いでありながらリトルジュリーには少し短気なところがあり、頭に血が昇った時の弓の命中率はかなり低め。
普段は物腰は低く、かなりの猫背。
一人称は「お↑れ↓」
「あら?そこ行くお姉さん。この後予定ある感じ?」
「お↑れ↓って?」
「何でお↑れ↑の弓が当たらないんだよ!!!」
声は高めで早口。軽い感じでチャラい印象。ナンパ好き。
4人目は、白のローブを纏った見るからに回復系の魔法を使いそうな男。
名は"ルーメン"
ルーメン・テクロニクス卿 冒険者ランクB
白金の翼団の回復・支援を一手に引き受けている伊達男。
元々は地方貴族の出身で、没落してしまったテクロニクス家の復興を目指している。
一応、今現在でも準男爵の爵位を持っているとの事。
皆からは『男爵』若しくは『ルーメン』と呼ばれている。
無類の酒好き。それなりにイケメン。
一人称は「私」気持ちが昂っている(酒に酔っている)時は「俺」
声は穏やかで、落ち着いていて大人の色気さえ感じる。がムッツリ。
この男達4人は全て人族(人間)で、年齢は20代後半くらいである。
ちなみに先日(冒険者ギルドで出会った時)心読スキルで、彼等の心の中を読んでみたが、大体は想像した通り。
みんな私とアバンチュールがしたいらしい。
簡単に言えば、みんな私に惚れている。
(注)今はジライヤが近くにいる事もあって、念の為"心読"の使用は控えている。
話が四方山話になったが、
それに加え、白金の翼団のリーダーであり、大剣使いでAランク冒険者の"ミランダ・ズー" (年齢は企業ヒ・ミ・ツ♡)
と、
トンガリ帽子と緑色のお下げ髪が特徴的な、エルフの少女?ジライヤ。彼女は攻撃魔法担当で冒険者ランクはCランク。
ーー以上6名が白金の翼団ーー
それに私が加わり、前衛ヨシ!後衛ヨシ!魔法攻撃、回復魔法、支援攻撃、主力攻撃、ヘイト管理、に壁役。
バランスの取れた計7名のパーティーだ。
そんな百戦錬磨の白金の翼団が壊滅し、7名の内の3名が命を落とす事になるなんて、この時の私は微塵もおもわなかった。
ーー白金の翼団、アガルタの街を立つ。
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