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第25話
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25 告白
ネクロと名乗った悪魔は空気中を切り裂き、そこに出来た闇の中へと消えた。不敵な言葉と、不敵な笑みを残して。
残された私達はその後どうしたのか?
「ケミロウ。一体どういう事だ?あの悪魔と知り合いなのか?」
そう口を開いたのはミランダだ。
「知り合いじゃない」私は首を横に振る。
「転生者ってどういう事?」
リトルジュリーが聞いて来る。
(そうだなぁ……)と私は思った。
ここで、誤魔化したとしても……自体は悪化の一途を辿るだけか……
何故私がそう思ったか。
それは、ネクロと名乗った悪魔が言った一言だ。
『転生者同士は引かれ合いそして潰し合う。それが運命なんですよ~~
そして、残った者のみが深淵の淵に立ち【カザミヤの秘宝】を手に入れる事が出来るんです。ま、貴方みたいな新参者にこんな話をしても意味がわからないかも知れませんが……
それでももうゲームは始まってます。
もちろん、シナリオを書いたのは私。
貴方達が勝つか?
ゴブリン達が勝つか?
それは、私にもわかりません。
だから、楽しい。
私のレジェンドスキル【追跡者】は誰も逃がさないし、逃げる事は許しません。
だから楽しませて下さい。ケミロウさん。
貴方がどれ程の者か。私の期待を裏切らないで下さいね』
『それでは、ゲームスタート!!』
ネクロと名乗った悪魔は空気中を切り裂き、そこに出来た闇の中へと消えた。不敵な言葉と、不敵な笑みを残して。
思い出してみても、あの悪魔の標的は私だ。
ここにいる白金のメンバー達はそれに巻き込まれたに過ぎない。
私は、ゆっくりと帽子をとった。
「「「「「な!?」」」」」
「「「「「耳が!?」」」」」
ミランダを抜いたあとの5人の声が揃う。
頭をポリポリと掻いて私は言う。
「私、獣人なんです。こっちの世界じゃイサフェラの民って言うのかな……」
「まさか、うん。そっか……日本から来たって言ってたから。うん。
そっか、何となくだけど、納得した」
そう言ったのはジライヤだ。
「あと、聞きたい。あの悪魔、言ってたけど、【カザミヤの秘宝】って何?」
「それはわからない。わからないし、私だってこっちの世界で目覚めてたったの3日。
色んな事が起こり過ぎてわっけわからないのが現状だから。
ただ、私の厄介事に皆んなを巻き込んでしまったって事は言えるかな……たぶん」
「ごめんね」
そして、長い沈黙……。
。。。。。
。。。
。
「決を取ろう」
そう言い出したのはリーダーのミランダ。
「ケミロウと共にゴブリンロードと戦うか?それとも、尻尾を巻いて逃げるか?
私は強制はしないし、各個人の判断に任せようと思う」
「尻尾を巻いて逃げる者は挙手を」
シーーン……
それぞれが皆、顔を見合わしている。
「では、ケミロウと共にゴブリンロードと戦う者は挙手を」
スッと手を挙げたのは、小さなエルフの少女ジライヤだ。
次に挙手をしたのは、決を取ろうと言い出したミランダ。
ミランダに続き、ガストン、ルーメン、ミューレと続き、残ったのはリトルジュリー。
「おい!おい!皆まじ言ってんの?」
とリトルジュリー。
「確かに、確かにそうだよ?確かに。
ゴブリン討伐依頼の報酬としては、金貨100枚は破格だよ?
7人で割ったとしても、成功したら金貨13枚だ。
高額報酬に目が眩んだっていやぁ確かに!確かにそうだよ。。。」
「何が言いたいんだい?」とミランダはリトルジュリーに聞く。
「いや、だから!相手はゴブリンロードって言うじゃないか?」
「だから?」
「いや、だから!ゴブリンロードっていやぁ討伐ランクはSランクの化け物だ。
金貨13枚で戦う相手じゃねぇって!!」
「それは大丈夫なんじゃないか?」
ルーメンが口を開いた。
「この依頼の依頼主はアガルタを統治しているトンデムン・ミースコン卿。トラル王国の筆頭辺境伯だ。彼は随分と羽振りのいい男と聞く。
仮にもし、ゴブリンロードの首を取ったとしたら、5倍……いや、10倍の報酬があってもおかしく無いと思うがな」
「じゅ、10倍!?」
聞き直すリトルジュリーにルーメンは小さく頷いた。
「そ、それでも……」と渋るリトルジュリー。
「私は別に強制してないよ。
帰りたいなら帰りな。皆、誰も止めない」
暫しの沈黙の中、リトルジュリーも小さく挙手をした。
ありがとう。
その後ミランダを中心に作戦会議が行われた。
問題になったのは私の能力についてだ。
白金の翼団はパーティーを組んでいる事もあり、お互いにお互いの能力を把握している。
だが、私は違う。
白金の翼団からしたら私は異質。
私がどう動くかによって彼等彼女達に迷惑をかけるかもしれない。
個々の能力把握はパーティーを組むにあたって当たり前の事であり、相手が強大になればなるほど必須になるのだ。
「ケミロウ。昨夜は、そう。聞きそびれたけど、あなたの対象魔法って、何?」
聞いて来たのは、もちろん、ジライヤ。
「対象魔法?何の事だ?」と、皆は頭を傾げるが、
そんな中、「実は、私……」と私は口を開く。
「実は、私……皆んなの心の声が聞こえるんだ」
「「「「「は?」」」」」
「「「嘘でしょ?」」」
にわかに信じ難い。
後ろめたい想像をしていた男達の顔に、明らかに焦りの色が見える中、
ミランダが「じゃあ」
「じゃあ、私が今何を思ってるか当ててみて」
と、私の能力を試しに来た。
「わかった」と私は答え、ミランダの心の中を読む。
スキル"心読"発動である。
ネクロと名乗った悪魔は空気中を切り裂き、そこに出来た闇の中へと消えた。不敵な言葉と、不敵な笑みを残して。
残された私達はその後どうしたのか?
「ケミロウ。一体どういう事だ?あの悪魔と知り合いなのか?」
そう口を開いたのはミランダだ。
「知り合いじゃない」私は首を横に振る。
「転生者ってどういう事?」
リトルジュリーが聞いて来る。
(そうだなぁ……)と私は思った。
ここで、誤魔化したとしても……自体は悪化の一途を辿るだけか……
何故私がそう思ったか。
それは、ネクロと名乗った悪魔が言った一言だ。
『転生者同士は引かれ合いそして潰し合う。それが運命なんですよ~~
そして、残った者のみが深淵の淵に立ち【カザミヤの秘宝】を手に入れる事が出来るんです。ま、貴方みたいな新参者にこんな話をしても意味がわからないかも知れませんが……
それでももうゲームは始まってます。
もちろん、シナリオを書いたのは私。
貴方達が勝つか?
ゴブリン達が勝つか?
それは、私にもわかりません。
だから、楽しい。
私のレジェンドスキル【追跡者】は誰も逃がさないし、逃げる事は許しません。
だから楽しませて下さい。ケミロウさん。
貴方がどれ程の者か。私の期待を裏切らないで下さいね』
『それでは、ゲームスタート!!』
ネクロと名乗った悪魔は空気中を切り裂き、そこに出来た闇の中へと消えた。不敵な言葉と、不敵な笑みを残して。
思い出してみても、あの悪魔の標的は私だ。
ここにいる白金のメンバー達はそれに巻き込まれたに過ぎない。
私は、ゆっくりと帽子をとった。
「「「「「な!?」」」」」
「「「「「耳が!?」」」」」
ミランダを抜いたあとの5人の声が揃う。
頭をポリポリと掻いて私は言う。
「私、獣人なんです。こっちの世界じゃイサフェラの民って言うのかな……」
「まさか、うん。そっか……日本から来たって言ってたから。うん。
そっか、何となくだけど、納得した」
そう言ったのはジライヤだ。
「あと、聞きたい。あの悪魔、言ってたけど、【カザミヤの秘宝】って何?」
「それはわからない。わからないし、私だってこっちの世界で目覚めてたったの3日。
色んな事が起こり過ぎてわっけわからないのが現状だから。
ただ、私の厄介事に皆んなを巻き込んでしまったって事は言えるかな……たぶん」
「ごめんね」
そして、長い沈黙……。
。。。。。
。。。
。
「決を取ろう」
そう言い出したのはリーダーのミランダ。
「ケミロウと共にゴブリンロードと戦うか?それとも、尻尾を巻いて逃げるか?
私は強制はしないし、各個人の判断に任せようと思う」
「尻尾を巻いて逃げる者は挙手を」
シーーン……
それぞれが皆、顔を見合わしている。
「では、ケミロウと共にゴブリンロードと戦う者は挙手を」
スッと手を挙げたのは、小さなエルフの少女ジライヤだ。
次に挙手をしたのは、決を取ろうと言い出したミランダ。
ミランダに続き、ガストン、ルーメン、ミューレと続き、残ったのはリトルジュリー。
「おい!おい!皆まじ言ってんの?」
とリトルジュリー。
「確かに、確かにそうだよ?確かに。
ゴブリン討伐依頼の報酬としては、金貨100枚は破格だよ?
7人で割ったとしても、成功したら金貨13枚だ。
高額報酬に目が眩んだっていやぁ確かに!確かにそうだよ。。。」
「何が言いたいんだい?」とミランダはリトルジュリーに聞く。
「いや、だから!相手はゴブリンロードって言うじゃないか?」
「だから?」
「いや、だから!ゴブリンロードっていやぁ討伐ランクはSランクの化け物だ。
金貨13枚で戦う相手じゃねぇって!!」
「それは大丈夫なんじゃないか?」
ルーメンが口を開いた。
「この依頼の依頼主はアガルタを統治しているトンデムン・ミースコン卿。トラル王国の筆頭辺境伯だ。彼は随分と羽振りのいい男と聞く。
仮にもし、ゴブリンロードの首を取ったとしたら、5倍……いや、10倍の報酬があってもおかしく無いと思うがな」
「じゅ、10倍!?」
聞き直すリトルジュリーにルーメンは小さく頷いた。
「そ、それでも……」と渋るリトルジュリー。
「私は別に強制してないよ。
帰りたいなら帰りな。皆、誰も止めない」
暫しの沈黙の中、リトルジュリーも小さく挙手をした。
ありがとう。
その後ミランダを中心に作戦会議が行われた。
問題になったのは私の能力についてだ。
白金の翼団はパーティーを組んでいる事もあり、お互いにお互いの能力を把握している。
だが、私は違う。
白金の翼団からしたら私は異質。
私がどう動くかによって彼等彼女達に迷惑をかけるかもしれない。
個々の能力把握はパーティーを組むにあたって当たり前の事であり、相手が強大になればなるほど必須になるのだ。
「ケミロウ。昨夜は、そう。聞きそびれたけど、あなたの対象魔法って、何?」
聞いて来たのは、もちろん、ジライヤ。
「対象魔法?何の事だ?」と、皆は頭を傾げるが、
そんな中、「実は、私……」と私は口を開く。
「実は、私……皆んなの心の声が聞こえるんだ」
「「「「「は?」」」」」
「「「嘘でしょ?」」」
にわかに信じ難い。
後ろめたい想像をしていた男達の顔に、明らかに焦りの色が見える中、
ミランダが「じゃあ」
「じゃあ、私が今何を思ってるか当ててみて」
と、私の能力を試しに来た。
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