美少年はエッチがしたい……『笑って死ね』神との約束は一度きり、最高の腹上死を目指す

狼少年

文字の大きさ
13 / 21

12

しおりを挟む

12

 お湯を沸かす?お風呂に入れる。ティムは、そう思ったが、家の中にも、もちろん外にも、そんな施設は見当たらない。実際、湯船に浸かるなんて文化は、野崎研の。日本人の文化であって、海外ではシャワーで済ませる事が多い。
 だけど、この家にはシャワーらしきものも無いし……
 ザザは、外の竈門に火を焚べ始めた。ティムに藁草の上で待っててくれと言って。待つ事10分ほど。ティムの前に出されたのは、桶に入ったお湯と、1枚のタオル。
 ザザの興奮はMAXだ。
 落ち着け!落ち着け!私……
 お湯を沸かしている時から、もとい。ティムを家に誘った時から、心臓の鼓動がバクバクと音を立てて、半ば息苦しい。こんな気持ちは初めてだし、こんなに相手の出方を伺う事も初めてだ。
 私の性衝動など、それはとても淡白で、そもそも色恋なんてものに興味を持った事など無かったし、ゆきずりで可愛い男の子を見つけたら、気分次第で連れ去り、そして犯す。気に入ったなら家で飼い。飽きたら捨てる。
 法も、秩序も無く。強い者が支配する、このウンバサという森において、強者が絶対であり、弱者は淘汰されて行く。当たり前と言えば当たり前だ。そうやって、人間は進化し、そして発展してきた。そして、今。その頂点に立っているのが、ザザ・ミュースカイ・セビラハート。私だ。

「さぁ」

 ザザはティムを促す。さぁ。私の前で脱いでくれ。と言っているのだ。心臓の音がうるさい。少し黙ってくれないか?私は、ティムの裸が見たいんだ。ティムの、が見たいんだ。喉が渇き、唇に水分が無くなり、ペロリと1度上唇を舐めて、唾液で唇の渇きを潤した。
 ティムは、お湯の中に手を入れた。暖かい。丁度いい湯加減だ。タオルをお湯に浸ける。先ずは顔を拭いた。続いて、腕。ティムの着ている服は、病院着みたいな白のワンピースで、下着を付けていない。それは、ティム本人も気付いていた。何故なら、お股がスースーしているから。僕は、きっと、下着を付けていない。というか付けてないよ。
 どうしよう……。
 腕を拭き終わって、ティムの手が止まった。本当なら、服を脱いで、身体を拭きたいところだけど、お姉ちゃんが目の前で見てるし……視線が痛い……なんか、凄く。嫌だな。

 
「やめとけ!ストリップショーをやってるわけじゃねぇだろ!」
「わかってるよ。恥ずかしいし、脱ぐわけ無いよ」
「脱いだら一貫の終わりだぞ!」
「どういう……」
「そういうことだ。必ず襲われる!犯される!」
「う、うん」
「わかってるな!犯されたら俺達は終わりだ。お前は、この女の事が好きなのか?この女とやりたいか?」
「それは……」
「違うだろ。向こうはやる気満々だ。目を見てみろいっちまってる。顔も良くないし、処女でも無い。こんなデカくて、オトコ女みたいな奴として、死にてぇのか?ええ?違うか?違うだろ!?だったら、なんとかこの場を切り抜けろ!」
「わかってるけど、どうやって?」
「考えろ!」


「お、お姉ちゃん」
「どうした?ティム。ほら。手が止まってるぞ。なんなら……」
「そんなに見られたら恥ずかしいよ」
「何が?」
「ぬ、脱げない」
「そ、そうか?じゃあ私から脱ごう。そしたらお互い様だろ?」
「そういう事を言ってるわけじゃ無くて、裸を見られるのが嫌なんだ」
「ティム。お前。何を言ってるんだ?」
「え?」
「私はわかっているぞ」
「何?」
「森の中に捨てられたんだろ?ティム。お前男娼だろ?」
「だん……しょう?」
「何をやったか知らないが、お前くらい綺麗な奴は初めて見た。いい所で飼われてたんだろ?なぁ?そうだろ?」
「意味がわからないよ」

 ティムは首を振って否定した。

「いい子ぶってんじゃないよ。さぁ!早く脱げ!私に裸を見せろ!脱がないんだったら、無理矢理でもいいんだ!さぁ」

 ザザの目が血走っている。目が笑ってない。本気の目だ。手が伸びて来て、ティムの服を掴んだ。

「やっ、やめてっ」

 ティムは、伸びて来たザザの手を振り解こうとしたが、叶わず。そのまま、藁草の上に押し倒された。ザザは、ティムを押し倒して、覆い被さり、馬乗りになった。ティムの服を引き千切ろうと、襟元を両手持った。

「お姉ちゃん!!」

 ティムは、焦って大声を出したが、興奮しているザザの耳には届かない。襟元を持つザザの手に力が入る。彼女の手にかかれば、こんなペラペラの布切れ1枚。いとも簡単に破るだろう。
 
「童貞なんだ!!」

 童貞なんだ。僕は童貞。ティムが童貞?

「はぁ?!ふざけた事言ってんじゃないよ!」
「本当だってば、そういう事。女の人とした事がないんだ。女の人が怖いんだ……」

 ティムの目が訴えている。ザザは、それを見て躊躇した。まさか。そんなが事あるのか?こんな顔して、童貞だと?あるわけが無い。そこいらの男娼達とはわけが違う。誰かが。盛りのついたメス達が、放っておくはずないだろ。どこかの大金持ちか、貴族御用達の肉棒なんだろ?それが童貞?あり得ない。
 言うて、人の性欲というものは、限りなくあって、食欲。睡眠欲と並ぶ三大性欲の1つだ。考えてみれば、性欲が無い生き物など存在しないし、生きとし生けるものは皆、性行為を行い、子を作り、命のバトンを子に託している。それが性欲というものの本来の形だ。
 だが、人は、快楽だけを求めて、己の欲を求めて性行為を行うようになった。それが、人の欲。金で買う。力で奪う。
 この壊れた法も無い。力だけが善とされるウンバサの無法地帯なら尚のこと。可愛いければ、犯され。気に入られれば飼われる。男であろうと、女であろうと結果は同じ。力の無い娼婦達が、男に媚を売って飼われるように、力の無い男娼が、力のある女主人に性奴隷として飼われる事だって当たり前にあるわけだ。
 ザザが育ったヤーズランドと呼ばれる地方でも、性を金で買ったり、力づくて奪ったりすることは良しとされ、幼いザザの子供心に深く刻まれていた。私は、あんな大人にはなりたく無い。昔は、そう思っていたのに。

「怖いんだ。女の人が……怖いんです」

 ティムの怯える顔を見て、ザザに昔のあの記憶。少年、少女の怯えた目。それを見ていた私。いや。私もその中の1人だった。運が良いのか。私の顔はお世辞にも綺麗とは言えない。相手にされなかっただけで、一歩間違えば売りに出され、今の私とはかけ離れた人生を送っていただろう。
 ザザの思いが、目の前のティムと重なり、ザザは、ティムの胸ぐらから手を離した。

 ブラリとしたその手の先に、幾つもの消失感と罪悪感を感じて、ザザは顔を両手で覆った。何をやっているんだ……私は。涙が出てていた。何故泣いているのか?私は。わからない。
 ただ1つだけ言える事は、頭の中が真っ白になってしまった。ただそれだけだった。

 

 

 
 
 
 

 
 


 

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜

まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、 専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活   現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。   しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。   彼は大陸一の富を誇る名門貴族―― ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。   カイルに与えられたのは ・世界一とも言える圧倒的な財力 ・財力に比例して増大する規格外の魔力   そして何より彼を驚かせたのは――   彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。   献身的なエルフのメイド長リリア。 護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。   さらに個性豊かな巨乳メイドたち。   カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。   すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――   「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」   領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、 時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、   最強の御曹司カイルは 世界一幸せなハーレムを築いていく。 最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜

桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。 上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。 「私も……私も交配したい」 太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

処理中です...