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第3章
No.101 美味しいパンケーキ
ーーカランカラン
ドアに付いていた鈴が音を立てる。
中は、落ち着いた雰囲気で男性でも気軽に入れる感じだった。店の様子を眺めている横で、中年の男性店員さんとクリスが会話をしている。
「これはクリス様、いらっしゃいませ。本日は可愛らしいお嬢様をお連れですね。2名様ですか?」
「うん。いつもの席、お願い出来る?」
「かしこまりました。では、こちらにどうぞ」
そう言って案内されたのは、壁際にある日当たりの良い席だった。
「此方がメニューになります。決まりましたら、いつもの様に注文して下さい」
そう言って店員さんは、下がって行く。
「ねぇ、さっきの人と知り合いぽかったけど…。このお店、よく来るの?」
「まぁね。魔法を使うと無性に甘い物が食べたくなるんだよね。そういう時に、1人でよく来るよ」
「へ~」
「それより、何にするの?」
「私は、迷ったけどこのラズベリーのパンケーキにする!クリスは?」
「僕は、このチコの実のパンケーキ。それじゃ、注文するね」
そう言ってクリスは、テーブルの上に置いてあった紙に備え付けのペンで注文の品を書く。すると、その紙があっという間に炎に包まれ跡形も無く消え去る。
「えっ!?火事!?クリス!怪我してない?」
慌ててクリスに声をかけると、呆れた様な声が返ってくる。
「あのさ、ティア。仮にも魔法学園の生徒なんだからこれが何の魔法か気付きなよ」
「あっ!」
「やっと分かった?」
クリスが呆れるのは無理も無い。何故ならこの魔法は、先週授業で習ったばかりだったから。
この魔法は、伝達魔法の一種。特殊な魔法を予めかけておいた紙に文字を書くと、事前に決められていた場所に伝える魔法だ。この魔法は、紙に用件を書くとすぐに燃える。その為、内容を他の人物に知られる事は無い。
「此処は、さっきの店長と数人の店員で回してるからね。人気店だから、注文を聞きに言ってる暇が無いんだよ」
「さっきの人、店長さんだったんだ」
先程の、穏やかな顔の男性を思い出す。
「女性にも人気だから、デートにもよく使われるんだって。でも、偶に紙に注文以外の内容を書く馬鹿がいるらしいけどね」
「本当に間抜けだよね」とクリスは笑う。
(確かに、伝達魔法がかかってるのを忘れて連絡先とか書いちゃう人がいるかも)
個人情報がダダ漏れである。
「お待たせしました。こちら、注文の品でございます」
そうしているうちに、先程の人とは別の店員さんが頼んだパンケーキを運んで来る。
「うわぁ!!本当に美味しそう!」
「それじゃあ、食べようか」
「うん!いただきます!」
そうして、たっぷりラズベリーを絡めて一口食べる。その瞬間、口一杯にラズベリーの香りが広がる。
ドアに付いていた鈴が音を立てる。
中は、落ち着いた雰囲気で男性でも気軽に入れる感じだった。店の様子を眺めている横で、中年の男性店員さんとクリスが会話をしている。
「これはクリス様、いらっしゃいませ。本日は可愛らしいお嬢様をお連れですね。2名様ですか?」
「うん。いつもの席、お願い出来る?」
「かしこまりました。では、こちらにどうぞ」
そう言って案内されたのは、壁際にある日当たりの良い席だった。
「此方がメニューになります。決まりましたら、いつもの様に注文して下さい」
そう言って店員さんは、下がって行く。
「ねぇ、さっきの人と知り合いぽかったけど…。このお店、よく来るの?」
「まぁね。魔法を使うと無性に甘い物が食べたくなるんだよね。そういう時に、1人でよく来るよ」
「へ~」
「それより、何にするの?」
「私は、迷ったけどこのラズベリーのパンケーキにする!クリスは?」
「僕は、このチコの実のパンケーキ。それじゃ、注文するね」
そう言ってクリスは、テーブルの上に置いてあった紙に備え付けのペンで注文の品を書く。すると、その紙があっという間に炎に包まれ跡形も無く消え去る。
「えっ!?火事!?クリス!怪我してない?」
慌ててクリスに声をかけると、呆れた様な声が返ってくる。
「あのさ、ティア。仮にも魔法学園の生徒なんだからこれが何の魔法か気付きなよ」
「あっ!」
「やっと分かった?」
クリスが呆れるのは無理も無い。何故ならこの魔法は、先週授業で習ったばかりだったから。
この魔法は、伝達魔法の一種。特殊な魔法を予めかけておいた紙に文字を書くと、事前に決められていた場所に伝える魔法だ。この魔法は、紙に用件を書くとすぐに燃える。その為、内容を他の人物に知られる事は無い。
「此処は、さっきの店長と数人の店員で回してるからね。人気店だから、注文を聞きに言ってる暇が無いんだよ」
「さっきの人、店長さんだったんだ」
先程の、穏やかな顔の男性を思い出す。
「女性にも人気だから、デートにもよく使われるんだって。でも、偶に紙に注文以外の内容を書く馬鹿がいるらしいけどね」
「本当に間抜けだよね」とクリスは笑う。
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個人情報がダダ漏れである。
「お待たせしました。こちら、注文の品でございます」
そうしているうちに、先程の人とは別の店員さんが頼んだパンケーキを運んで来る。
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