極妻、乙女ゲームの世界に悪役令嬢として転生しちゃいました!

ハルン

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No.61

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旅芸人一座『幻想の箱庭』の舞台を観てから3日後。現在、サーシャはトールディン公爵家にお邪魔していた。サーシャは、ティミアの自室にて自身が体験した舞台の話をティミアに聞かせていた。

「それでね、その瞬間に空中から沢山の花が降って来たの!その花がこれよ」

そう言って、サーシャはベッドで起き上がり此方の話を聞いているティミアに白い花で作った栞を渡す。

「わぁ~!凄く可愛いね」
「それ、ティミアにあげるわ。私とお揃いよ」
「本当に?凄く嬉しい!」

ティミアは、栞を大事そうに受け取り嬉しそうに笑う。

「いいなぁ。私も、本当なら観に行きたかったなぁ~」
「しょうがないわよ。体調を崩しちゃったんだから」

そう、今日は体調を崩して自宅療養中のティミアのお見舞いにやって来ていた。ここ2、3日の間に体調を崩してしまったティミア。その為、父であるジルロが手に入れた一座のチケットを使って舞台を観る事が出来なくなってしまったのだ。

「本当なら、今頃お父様達と一緒に観てる筈だったのに…。私のせいで、お父様達も楽しみにしていた舞台を観るのを辞めちゃった…」

トールディン公爵達は、一番今回の舞台を楽しみにしていた娘が体調を崩しベッドで寝たきりなのに、自分達だけ観に行くなどあり得ないとチケットを他の人に譲ってしまったのだ。

それを、ティミアは自分のせいだと後悔していた。

「別に、ティミアが気にする事ないわ。そもそも、自分は気にしないで観に行ってと言ったのに行かないと判断したのはトールディン公爵様達自身よ?だから、ティミアのせいでは無いわ」
「でも…」
「舞台よりも、公爵様達にとってはティミアの体調の方が優先すべき事だったのよ。………何より、本気で心配してる人に対して申し訳ない気持ちを持ち続けるより、早く元気になる様に頑張る事が今のティミアがしないといけない事だと思うわ」

サーシャのその言葉に、ティミアは伏せていた顔を上げる。

「元気になる様に頑張る…」
「そうよ。それで、元気になって沢山感謝の言葉を伝えるの。申し訳ない気持ちより、元気になって感謝の気持ちを伝えられる方が私は嬉しいもの。多分、公爵様達もそうだと思うわ」

その言葉に、ティミアは表情を明るくして笑う。

「………そうだよね。早く元気になって、お父様達を安心させる方が大事だよね。ありがとう、サーシャ。私、少しでも早く体調が良くなる様に頑張るわ」
「その意気よ」

そうして二人で笑い合っていると、部屋の扉が叩かれた。


***

読者の皆さんのお陰で、例の子守唄と似ているというアニメを見つける事が出来ました。確かに、所々同じ様な歌詞で驚きました。
しかし、「そっくりでは無いので問題無い」と言うお言葉を数人の方から頂いた為、歌詞はそのままにしようと思います。

仮に後で問題になりそうなら、その時は消したいと思います。

改めて、そのアニメの事を読者の皆さんに教えて頂いて感謝しています!実は、子守唄を調べているうちにアニメそのものにハマってしまいました!

本当に教えて頂きありがとうございます。




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