うちの姉ちゃんは異世界によく召喚される

ハルン

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うちの姉ちゃん

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「なぁなぁ、涼太~」
「何?」
「お前ん家に綺麗な姉ちゃんいるよな?会わせてくれよ~」

学校の帰り道、友達がうちの姉ちゃんに会いたがった。

「無理。今、家にいないし」
「え~。不良の姉ちゃんなの?」
「そうじゃない」

しつこい友達と途中で別れ家に帰った。

「ただいま~」
「あら涼太、お帰りなさい」
「ただいま。父さんは?」
「まだ仕事よ。それより手を洗ってきなさい」
「はーい」

ランドセルを床に置き、手を洗いリビングに戻る。

「そう言えば、姉ちゃんは?まだ帰って無いの?」
「涼子はまだよ」
「今回は長いね。もう3日だよね?」
「あっちも大変なのよ。ほら先にご飯食べちゃって」
「いただきます」

テーブルに並べられたご飯を母さんと一緒に食べていると。

ーーパァァァッ!!

リビングが急に光り出し眩しくて目を瞑る。光が収まりゆっくりと目を開くと、そこには3日ぶりの姉ちゃんがいた。

「わっ…我が家だ~!!」
「あら涼子、お帰りなさい」
「姉ちゃん、お帰り」
「ただいまっ!」

中世の貴族の人が着ているようなドレスを着た姉ちゃんは、俺の食べてるご飯をキラキラした目で見つめる。

「お米っ!!味噌汁っ!3年も夢見た日本食っ!!」
「不思議よね~。こっちでは3日であっちでは3年。なのに姿は変わらないなんて」
「それよりお母さんっ!ご飯!!ご飯食べたい!!」
「はいはい。すぐ用意するから座ってなさい」

母さんは席を立ちキッチンに向かった。

「おぉっ!我が可愛い弟よ!!元気だった?」
「姉ちゃん、テンションおかしい。早く座ったら」
「は~っ!懐かしの我が家!帰って来たんだ」

そうして一歩踏み出した途端、姉ちゃんの足元に光る魔法陣が現れた。

「っ!?ふっ…ふざけんなっ!!私はご飯を食べるんだ!!」

うおー!!…と叫びながら足を動かそうとしているが、ピクリとも動いていない。魔法陣が輝きを増して姉を包み込むのをご飯を食べながら見つめる。

「待って!ごは………!!」

そんな言葉と共に姉は一瞬にして姿を消す。

「あら?涼子は?」
「姉ちゃんは、また召喚された」
「あらそうなの?このご飯どうしようかしら」
「少し待って、帰って来なかったら俺が食べるよ」
「そうね」

姉ちゃんが初めて異世界に召喚されたのは、今から半年前だ。最初は急に光って目の前からいなくなった姉ちゃんに家族全員慌てたが直ぐに戻って来た。それから何度も召喚される姉ちゃんに、今では当たり前になり誰も何も言わない。

「次はいつ戻ってくるのかなぁ」
「お土産とか持って来てくれないかしら」

そんな事を話していた4時間後に、帰って来た姉ちゃんがイケメンの外人の夫を連れて帰って来たことにより、うちが大騒ぎになるのを俺はまだ知らない。


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感想 1

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みんなの感想(1件)

ひつじ
2019.04.18 ひつじ

えっ👀⁉️終わり 続きが気になるので 更新 お願いします❗️ イケメン気になるよ🎵

2019.04.18 ハルン

読んでいただきありがとうございます!手が空いたら続きを書いてみようかと思います。

解除

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