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その組織の名は
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夕食後、辺りがすっかり暗くなってから、エメリーンはヒューバートの執務室へ迎え入れられた。執務室と続き部屋になっているヒューバートの寝室でという選択肢もあったようだが、それはヒューバートが却下したらしい。もちろん聞かされていれば、エメリーンも断っただろう。
「こんな時間になってしまって、悪かったな」
「……いえ」
二日酔いがようやく薄れてきたのか、ヒューバートはすっきりした顔をしている。すっきりしたヒューバートの顔はやはり整っていて、エメリーンはそのすっきりした表情に何だか苛々した。
エメリーンは、執務室の一角にあるソファへ促されて座った。深い色合いのそのソファは、柔らかな革張りで座り心地が良い。ソファの前に配置されたローテーブルの上には、銀のトレイに載せられたティーセットが置かれていて、ティーポットからは紅茶の湯気が立ち上っている。
テーブルの上には、紅茶とともに焼き菓子も用意されていた。小さな銀のプレートの上に、エメリーンの好きなバターがたっぷり使われたスコーンや、ブルーベリージャムが添えられたクッキーが美しく並べられている。
紅茶と焼き菓子の香りが部屋全体に広がり、まるでこれから穏やかなティータイムが始まるかのようだ。
エメリーンが、ヒューバートはどこに座るのだろうかと思っていると、兵士長のルドガーが、テーブルを挟んだ向かいに、一人掛け用の椅子を運んできた。どうやら執務室を訪れる訪問者用の椅子らしい。柔らかなクッションが備えられている重厚な作りの椅子だが、ルドガーが持つととても軽そうに見える。
椅子を動かしたルドガーが壁際に移動し、侍女頭のレイニーとエメリーンの侍女マーサも壁際に立っている。どうやら三人は室内で待機するようだ。
ヒューバートがゆったりとした仕草で紅茶を一口飲むと、その温かさと風味のためかホッと表情が解れた。エメリーンも同様に紅茶を口にして、そっと息を吐いた。
「では、少し話をしようか。エメリーン」
そう切り出したヒューバートに、エメリーンは頷いた。今日はきっと長い夜になる。その場にいたヒューバート以外の全員がそう思った。
「まず、どうしても聞いておきたいのは、君はどこかの組織に所属しているのではないか、ということだ」
「え? 組織ですか?」
ある程度の質問について予想していたエメリーンだが、組織への所属を問われるのは少し意外だった。
名もない義賊たちの一人であったエメリーン――アリサは、確かに組織にいたと言えるだろう。だがエメリーンについては、少し調べれば何の組織にも所属していないことが分かるはずだ。
エメリーンの表情の変化を見逃さないようにと思っているのか、真顔でエメリーンを見つめているヒューバートのことを、エメリーンは少しからかいたくなってしまった。
「そうですね。私が所属している組織は、一つだけです」
「なっ? あ、あるのか。何の組織だ? その規模は?」
「規模なら、私ともう一人だけですよ」
「何? 思ったより、というかあまりにも小規模だな。それで? それは一体どういう組織なんだ?」
真面目な顔でのやりとりに、エメリーンはすぐに音を上げた。本当に組織に所属しているなら、こんな会話の中で正しい情報など話すわけがない。きっとヒューバートは、不審者への尋問などしたことがないのだろう。
――無理。面白過ぎる。
「ええ、私とルイ様の二人ですから」
「な、なんだと?」
「ですから、ルイ様と私の『運動能力向上を図る組織』ですよ」
ぐはっ、と笑いが漏れたのは、壁際に立っているルドガーだ。レイニーとマーサは微かに震えているが、笑いは堪えたらしい。
「き、君はふざけているのかっ!」
ようやくからかわれていると気が付いて、ヒューバートが声を荒らげた。ヒューバートから目を逸らさず、エメリーンは小首を傾げた。
「だって、それ以外は何もないんですもの」
ヒューバートに目くじら立てて怒られたところで、エメリーンは全く恐怖を感じない。子犬どころか、虫が鳴いている程度の印象だ。
ヒューバートはエメリーンより8歳も年上なのだが、エメリーンはヒューバートのことを年上だとすら思えなくなっている。
――旦那様って、こんなに幼い印象だったかしら? まあアリサが享年25だから、18歳プラスで……。いえ、私は18歳。まごうことなき18歳よ。
どうでも良いことにずれた思考を、少し目を伏せながら微笑って切り替えたエメリーンは、
「私に不審な点が何もないことは、旦那様も調べたのでは?」
そう言いながら、好みのスコーンに手を伸ばした。
「ぐっ。それはそうだが、普通の子爵令嬢は、屋敷の二階の窓から侵入はできないはずだろう」
「そうでしょうね。でも、辺境伯夫人ならできるんじゃないかしら。実際、できるんだし」
まだからかわれていることが分かったのか、前のめりにエメリーンを問い詰めていたヒューバートの身体から、ガクリと力が抜けた。
「……私は、なぜそんなことができるのか、と聞いているんだ」
なるほど、とエメリーンが頷く。その質問であればマーサに答えた内容でいい。
「それでしたら。私は運動能力が高すぎるのです。おそらくは実母の遺伝ではないかと思いますわ」
マーサに説明した時と同じように、オルクス子爵家では秘密にしていた理由などを話して、それでも納得していない様子のヒューバートの目の前で、側転から後方宙返りをしてみせた。
「おお!」
「まあ!」
「エメリーン様、今日も素敵です!」
突発的な出来事に対しての適応力が高くないのか、ヒューバートが口を開けたままで固まっている。ルドガーとレイニーとマーサは、手を叩きながらそれぞれ喜んでいた。
エメリーンはソファに座りなおして、少し冷めてしまった紅茶を飲み干した。
――魔物の出没とか、隣国の敵対行為なんて、絶対突発的なものなのに、辺境伯がこんな状態で大丈夫なのかしら?
エメリーンが何だか心配になっていると、ようやく動けるようになったヒューバートが、残りの紅茶を一気に飲み干した。
「理解した」と言うヒューバートの声はひどく疲れているが、エメリーンを含め、他の誰もそれには触れなかった。だがそれは、ヒューバートのことを思いやってのことではない。エメリーンは、ヒューバートと話したいことをまだ切り出してもいないのだ。
「こんな時間になってしまって、悪かったな」
「……いえ」
二日酔いがようやく薄れてきたのか、ヒューバートはすっきりした顔をしている。すっきりしたヒューバートの顔はやはり整っていて、エメリーンはそのすっきりした表情に何だか苛々した。
エメリーンは、執務室の一角にあるソファへ促されて座った。深い色合いのそのソファは、柔らかな革張りで座り心地が良い。ソファの前に配置されたローテーブルの上には、銀のトレイに載せられたティーセットが置かれていて、ティーポットからは紅茶の湯気が立ち上っている。
テーブルの上には、紅茶とともに焼き菓子も用意されていた。小さな銀のプレートの上に、エメリーンの好きなバターがたっぷり使われたスコーンや、ブルーベリージャムが添えられたクッキーが美しく並べられている。
紅茶と焼き菓子の香りが部屋全体に広がり、まるでこれから穏やかなティータイムが始まるかのようだ。
エメリーンが、ヒューバートはどこに座るのだろうかと思っていると、兵士長のルドガーが、テーブルを挟んだ向かいに、一人掛け用の椅子を運んできた。どうやら執務室を訪れる訪問者用の椅子らしい。柔らかなクッションが備えられている重厚な作りの椅子だが、ルドガーが持つととても軽そうに見える。
椅子を動かしたルドガーが壁際に移動し、侍女頭のレイニーとエメリーンの侍女マーサも壁際に立っている。どうやら三人は室内で待機するようだ。
ヒューバートがゆったりとした仕草で紅茶を一口飲むと、その温かさと風味のためかホッと表情が解れた。エメリーンも同様に紅茶を口にして、そっと息を吐いた。
「では、少し話をしようか。エメリーン」
そう切り出したヒューバートに、エメリーンは頷いた。今日はきっと長い夜になる。その場にいたヒューバート以外の全員がそう思った。
「まず、どうしても聞いておきたいのは、君はどこかの組織に所属しているのではないか、ということだ」
「え? 組織ですか?」
ある程度の質問について予想していたエメリーンだが、組織への所属を問われるのは少し意外だった。
名もない義賊たちの一人であったエメリーン――アリサは、確かに組織にいたと言えるだろう。だがエメリーンについては、少し調べれば何の組織にも所属していないことが分かるはずだ。
エメリーンの表情の変化を見逃さないようにと思っているのか、真顔でエメリーンを見つめているヒューバートのことを、エメリーンは少しからかいたくなってしまった。
「そうですね。私が所属している組織は、一つだけです」
「なっ? あ、あるのか。何の組織だ? その規模は?」
「規模なら、私ともう一人だけですよ」
「何? 思ったより、というかあまりにも小規模だな。それで? それは一体どういう組織なんだ?」
真面目な顔でのやりとりに、エメリーンはすぐに音を上げた。本当に組織に所属しているなら、こんな会話の中で正しい情報など話すわけがない。きっとヒューバートは、不審者への尋問などしたことがないのだろう。
――無理。面白過ぎる。
「ええ、私とルイ様の二人ですから」
「な、なんだと?」
「ですから、ルイ様と私の『運動能力向上を図る組織』ですよ」
ぐはっ、と笑いが漏れたのは、壁際に立っているルドガーだ。レイニーとマーサは微かに震えているが、笑いは堪えたらしい。
「き、君はふざけているのかっ!」
ようやくからかわれていると気が付いて、ヒューバートが声を荒らげた。ヒューバートから目を逸らさず、エメリーンは小首を傾げた。
「だって、それ以外は何もないんですもの」
ヒューバートに目くじら立てて怒られたところで、エメリーンは全く恐怖を感じない。子犬どころか、虫が鳴いている程度の印象だ。
ヒューバートはエメリーンより8歳も年上なのだが、エメリーンはヒューバートのことを年上だとすら思えなくなっている。
――旦那様って、こんなに幼い印象だったかしら? まあアリサが享年25だから、18歳プラスで……。いえ、私は18歳。まごうことなき18歳よ。
どうでも良いことにずれた思考を、少し目を伏せながら微笑って切り替えたエメリーンは、
「私に不審な点が何もないことは、旦那様も調べたのでは?」
そう言いながら、好みのスコーンに手を伸ばした。
「ぐっ。それはそうだが、普通の子爵令嬢は、屋敷の二階の窓から侵入はできないはずだろう」
「そうでしょうね。でも、辺境伯夫人ならできるんじゃないかしら。実際、できるんだし」
まだからかわれていることが分かったのか、前のめりにエメリーンを問い詰めていたヒューバートの身体から、ガクリと力が抜けた。
「……私は、なぜそんなことができるのか、と聞いているんだ」
なるほど、とエメリーンが頷く。その質問であればマーサに答えた内容でいい。
「それでしたら。私は運動能力が高すぎるのです。おそらくは実母の遺伝ではないかと思いますわ」
マーサに説明した時と同じように、オルクス子爵家では秘密にしていた理由などを話して、それでも納得していない様子のヒューバートの目の前で、側転から後方宙返りをしてみせた。
「おお!」
「まあ!」
「エメリーン様、今日も素敵です!」
突発的な出来事に対しての適応力が高くないのか、ヒューバートが口を開けたままで固まっている。ルドガーとレイニーとマーサは、手を叩きながらそれぞれ喜んでいた。
エメリーンはソファに座りなおして、少し冷めてしまった紅茶を飲み干した。
――魔物の出没とか、隣国の敵対行為なんて、絶対突発的なものなのに、辺境伯がこんな状態で大丈夫なのかしら?
エメリーンが何だか心配になっていると、ようやく動けるようになったヒューバートが、残りの紅茶を一気に飲み干した。
「理解した」と言うヒューバートの声はひどく疲れているが、エメリーンを含め、他の誰もそれには触れなかった。だがそれは、ヒューバートのことを思いやってのことではない。エメリーンは、ヒューバートと話したいことをまだ切り出してもいないのだ。
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