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はやさは強さの現れでしょうか
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「あー、疲れたー」
減量ランチとスタミナランチ。対極にあるこの二つのメニューを決めたところで、気が付けばもう真夜中の3時だ。
シュテルンはまだ戻ってこないが、ナギはそろそろ寝ようと立ち上がって伸びをした。
「結構、時間が掛かりそう」
ナギは毎日徹夜出来るほど、体力に自信があるわけではない。だが深いため息を吐いたナギの顔は、充実感に溢れていた。
「少しずつ増やしていくしかないか」
——うん、痔回復定食は1番最後ね。ってか、痔回復定食ってナニ。
思い出し笑いをしながら、ナギはふかふかのベッドに倒れこんだ。
そのふかふか加減に誘われてあっという間に眠りに落ちたナギは、次に目覚めたとき、ふかふかとは程遠い、硬く熱い筋肉の上にいた。
——え? え? な、なんで二人とも裸なの?
常夜灯の薄明かりの中で、答えが分かっていることを思いながら、ナギは厚い胸板に頬を寄せた。ドクドクと力強い心臓の音にホッとする。
「起きたか」
低い声が、触れている胸から直接響く。決して優しくも甘くもないその声が、ナギの心の欠けている部分に染み入り、満たしていくのはどうしてだろう。
「うん。お帰りなさい……」
聞きたいことも言いたいこともたくさんあるような気がするのに、そんなものは不要だともナギは思う。
ただシュテルンの体温を直接感じているだけで、ナギにはこれ以上何も望むことはないと感じるのだ。
だがシュテルンはそれだけでは足りなかったらしい。
「抱くぞ」
ナギが起きるのをずっと待っていたのか、シュテルンの鼓動の早さと息の荒さを感じて、ナギの胸は高鳴った。
——え? 何、何なの。ずっと待ってたってこと? え、何か、かわいいんですけどっ!?
************
その日、シュテルンはいつものように背中からナギを枕代わりに抱き込んで、ナギより先に眠りに落ちた。
——疲れた、のかな……。
ラオン国と同盟を結ぼうとしているアリギノ国を蹴散らしてくると、シュテルンは言っていた。シュテルンがこうして無事に戻ってきたということは、その任務は無事に完了したのだろう。
——やっぱり、考えても無駄だった。
ナギにはとんでもなく大変なことに思える国の一大事だというのに、シュテルンはそれをやすやすとやりのけてしまうのだ。
色々なことを思うと単純に喜ぶことも出来ずに、ナギは自身を包むシュテルンの腕にそっと噛み付いた。
甘噛みだからか、シュテルンが起きる気配はない。ガジガジと噛んでいるうちに、ナギは深い安堵感に包まれていくのに気が付いた。
——うん、ともかくシュテルンがここにいる。
抱き合うよりも確かな存在感を感じて満足したナギは、仕事の時間まであと少しだけ大人しく眠ることにした。
減量ランチとスタミナランチ。対極にあるこの二つのメニューを決めたところで、気が付けばもう真夜中の3時だ。
シュテルンはまだ戻ってこないが、ナギはそろそろ寝ようと立ち上がって伸びをした。
「結構、時間が掛かりそう」
ナギは毎日徹夜出来るほど、体力に自信があるわけではない。だが深いため息を吐いたナギの顔は、充実感に溢れていた。
「少しずつ増やしていくしかないか」
——うん、痔回復定食は1番最後ね。ってか、痔回復定食ってナニ。
思い出し笑いをしながら、ナギはふかふかのベッドに倒れこんだ。
そのふかふか加減に誘われてあっという間に眠りに落ちたナギは、次に目覚めたとき、ふかふかとは程遠い、硬く熱い筋肉の上にいた。
——え? え? な、なんで二人とも裸なの?
常夜灯の薄明かりの中で、答えが分かっていることを思いながら、ナギは厚い胸板に頬を寄せた。ドクドクと力強い心臓の音にホッとする。
「起きたか」
低い声が、触れている胸から直接響く。決して優しくも甘くもないその声が、ナギの心の欠けている部分に染み入り、満たしていくのはどうしてだろう。
「うん。お帰りなさい……」
聞きたいことも言いたいこともたくさんあるような気がするのに、そんなものは不要だともナギは思う。
ただシュテルンの体温を直接感じているだけで、ナギにはこれ以上何も望むことはないと感じるのだ。
だがシュテルンはそれだけでは足りなかったらしい。
「抱くぞ」
ナギが起きるのをずっと待っていたのか、シュテルンの鼓動の早さと息の荒さを感じて、ナギの胸は高鳴った。
——え? 何、何なの。ずっと待ってたってこと? え、何か、かわいいんですけどっ!?
************
その日、シュテルンはいつものように背中からナギを枕代わりに抱き込んで、ナギより先に眠りに落ちた。
——疲れた、のかな……。
ラオン国と同盟を結ぼうとしているアリギノ国を蹴散らしてくると、シュテルンは言っていた。シュテルンがこうして無事に戻ってきたということは、その任務は無事に完了したのだろう。
——やっぱり、考えても無駄だった。
ナギにはとんでもなく大変なことに思える国の一大事だというのに、シュテルンはそれをやすやすとやりのけてしまうのだ。
色々なことを思うと単純に喜ぶことも出来ずに、ナギは自身を包むシュテルンの腕にそっと噛み付いた。
甘噛みだからか、シュテルンが起きる気配はない。ガジガジと噛んでいるうちに、ナギは深い安堵感に包まれていくのに気が付いた。
——うん、ともかくシュテルンがここにいる。
抱き合うよりも確かな存在感を感じて満足したナギは、仕事の時間まであと少しだけ大人しく眠ることにした。
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