召喚されたけれど、夫を捜しに出奔します

秋の叶

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魔道具準備と駆け足~公一視点~

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 目が覚めて、そういえば猪の経験はどうなっていただろう?とステータスを確認する。
 Lv8になっていた。

体力:120/120
魔力:330/330

 インベントリに妻からの手紙があったので読む。
 メラニーを安置し、無事に建物から出て、魔石の付与も5個出来たようだ。
 その魔石を取り出して魔力を流して石板に嵌め込み鑑定。

『焜炉(こんろ)の魔道具:火の魔力を付与した魔石が使われている。魔石の魔力効率わずか』

 魔力の補充をし、持っていた木材で箱を作り、枯れ草などを入れてクッションにして収納する。
 それをインベントリに仕舞う。 

 夕べ作ったおにぎりをお茶漬けにして食べて、洗浄して片づけたら出発だ。
 今日は街道を一気に進んで、そこそこ大きな町に立ち寄りたい。
 
 人型結界の魔道具を使い、身体強化をして歩き、街道に出たら一気にスピードを上げて駆け出した。
 Lvが上がって体力がついたこともあるけれど、身体強化の恩恵はかなりある。
 全力で走り続けたら疲れたり事故になるから、ジョギングよりも遅い早歩きだ。
 その程度でも、結構な速度になるから楽しくなってくる。

 途中、山道で昼休憩のために立ち止まる。
 意外に街道の分かれ道が多く、姿を隠しているから人に道を聞くわけにもいかず、都度都度確認して進まなくてはいけない。
 高層の建物が殆ど無いから視野が広く見えて、異様な速さで移動していても目が疲れにくいのがありがたい。
 あれ?そういえば、見え方が違うな?
 回復魔法か治癒魔法で老眼も解消したのか?村を出るまで塀作りとランプの灯りがメインだったから気付くのが遅れたのかもしれない。
 さらば老眼!おかえり俺の目力!

 休憩が終わって再び突き進む。
 山を通る険しいルートと、海沿いを通る比較的穏やかなルートがあるようなので、優しい道に決定する。
 安全第一、年齢を考えて無理をしないのが一番だ。
 
 まもなく日が沈む頃、大きな町の塀が見えてきたので、その手前にある小山で野宿をする事にした。
 野営場所の目星をつけつつ、暗くなった街道を進む。
 人型結界のまま町に入り、周囲に人がいないことを確認して音が漏れないように部屋型結界を使い、壁に以前作った結界の魔道具を埋め込む。
 そのまま部屋型結界を解除して、そっとその場を離れた。

 先ほど目星をつけた野営場所まで移動し、部屋型結界を張って一息つく。
 夕飯を食べようと思ってインベントリを開くと、料理が増えていた。
 どうやら妻がまとめて作ってくれたようだ。手紙は・・・まだないな。
 鍋の中を確認した俺はカレーにテンションが上がった。
「おおーカレーだ!久しぶりのカレーだ!これはご飯と一緒にしっかり食べたいぞ。昨日のおにぎりもあるけど、今日も米を炊こう」
 米を炊きながらもう一つの鍋も確認する。
「くっ!豚汁じゃないか、悩ましいぞ、どちらも米と合う。両方捨てがたい。うーーん・・・豚汁は明日の朝だな」
 夕飯も終わっていないのに、明日の朝が楽しみになった。

 炊きあがったご飯と共にカレーを盛りつけ、保存容器に入った煮びたしと共に味わう。
 久しぶりの妻の手料理にじーんとする。
 無事に再会しないとな。

 食後、またもや切り株を輪切りにした木材を取り出して、結界の魔道具用の枠を作る。
 手慣れてきたのか、だんだん作りやすくなってきたように思いながら手を動かす。
 ある程度出来たところでインベントリに仕舞うと、妻からの手紙があった。
 
 鹿と熊を引っ張っていったことに驚きつつも、妻のLvが上がっているだろうなとステータスの報告が楽しみになってきた。
 俺のステータスを書き、治癒魔法を自分にも使った事、鹿と熊の魔石に結界魔法を付与してほしい事、コンロの魔道具を作ったので、調理時はそれを使って欲しい事、立ち寄った町の壁に結界の魔法を埋め込んだ事、カレーが凄く美味しかった事を綴ってインベントリに入れた。
 
 石板を取り出してコンロの魔道具を仕上げ、結界の魔道具も仕上げてその日は就寝した。
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