5 / 29
4、ヴァーラスキャールウ゛
しおりを挟む
「ほえ~。すげえ! ひょっとしてオーディン様ってすっげえ偉いお貴族様?!」
あれからすぐにフッラさんはオーディン様とコモンさんにオレが《グレインマスター》になりたがっている事を話してくれた。
んで、今、コモンさんにヴァーラスと呼ばれているデカイ建物に連れて来て貰っている。
オーディン様は普段は此処に住んでいるそうだ。
そう、普段。特別な時はグラズヘイム神殿の離宮、グァルハラに行かれるそうだ。
《特別な時》って何?! 気になる。 でも雰囲気から、聞くとヤバイ事になりそうな《ニヤリッ》って顔をコモンさんがしたのでオレは聞かない! 空気が読める男だよオレは!
「こっちだ」
キョロキョロしながら後ろを歩いていたオレにコモンさんが言う。
扉を開けられて中に入って行く。
ワンコだ! デカイワンコが二匹いる!
それに出窓?! 畳、五枚分くらいのスペースに真っ黒い鳥の姿。
《大烏》だ?! 大き過ぎないか?!
多分オレ、コレに乗れる。
いや、きっと足で掴んで連れ去られるパターン。
クチバシもでけえ! オレ食われるんじゃねえ?
あ、こっち見た。
目が合った?! ガン見されてる~!
「「カアァァ~ン!」
ん? 『カアァァ~ン』って鳴き声おかしくなかったか?!
すっげエロっぽかったぞ?!
「お?! リック、フギンとムニンに気に入られたみたいだな」
フワッと何かが手に触れた。
「おおう。モフモフ! コモンさん! コイツ等もお世話して良いの!?」
「ほう? ゲリとフゲキにまで気に入られたか?」
二匹のワンコが、オレに鼻先をグイグイ押し付けて来る。
こ、コレは! モフモフタイムのお誘いじゃねえか?!
良いんだな? イイんだよな?!
サワッ、サワサワサワ。ワシワシワシッ。
「クウゥゥゥ~ン」
おお! 一匹を撫でていたら、もう一匹がお腹を!
足が、カッパァ! で、『撫でてくれ』ポーズ!
「か、可愛い過ぎだろ~! 惚れてまうやろう!」
コモンさんの存在を忘れて、もう夢中でモフり倒してしまっていた。
だって、二匹が、座っているオレに競い合うみたいに擦り寄って腹を見せてくれたんだぞ?!
「ゲリ「オン!」と、フゲキ「ウオン!」って言う名前なの? あああ~なんて賢いんだ! お返事ができるなんて!」
「ゲリ……。フゲキまで。お前達、狼としてどうなんだその態度は?」
でっかいワンコじゃなかった?!
スゲー! 狼だって!
バサバサバサッ!
「わっ?! え? なに?! フギン? 「カア!」……。ムニン?「カアァァン!」 くっ可愛い!」
狼のフゲキの上に大烏のフゲキが乗って、ゲリの上にはムニンが乗っている。
そして、二羽とも、グイグイ頭を押し付けて来る!
天国か?!
ココはモフモフ天国なのか?!
オレは、迷わずダイブした。
大烏のフゲキとムニンを両手に抱いて、狼のゲリとフゲキの腹の上に!
「ぐふっ。最高~!」
「ああ、リック? 君、えらくなつかれたな?!」
「コモンさん……。ココ、最高っす! お世話させて下さい!」
「いや、まあ、顔合わせで連れて来たんだが、リック、お世話されてるの君の方かもね?」
何となく、そんな感じはしていた。
だって、四匹を枕とベッドみたいにして寝転んでいるオレに、四匹がスリスリしたり、毛繕いをしてくれている。
「あ、しまった! コレ、雇って貰え無いパターン?!」
「いやいやいや、ココまで懐いているところを、引き離したら、コイツ等手が付けられんぐらい暴れるぞ?!」
「え? 暴れるの? お前達が? こんなにいい子なのに?」
「ああ。今日から世話係として雇う」
「い、やった~! お仕事ゲットだぜ! みんな、オレの名前はリックだ! よろしくな!」
「ああリック、私はオーディン様に伝えて来る。リックはもうしばらく、そうしててくれ」
「コモンさん! すみません! これからよろしくお願いします!」
「はははっ! まあ、そいつらが納得するまでお世話されていろ。ぶっ。くっ、ハハハハハ!」
コモンさんは大笑いしながら部屋から出て行った。
オレはモフモフ天国の仕事場を手に入れたぞー!
あれからすぐにフッラさんはオーディン様とコモンさんにオレが《グレインマスター》になりたがっている事を話してくれた。
んで、今、コモンさんにヴァーラスと呼ばれているデカイ建物に連れて来て貰っている。
オーディン様は普段は此処に住んでいるそうだ。
そう、普段。特別な時はグラズヘイム神殿の離宮、グァルハラに行かれるそうだ。
《特別な時》って何?! 気になる。 でも雰囲気から、聞くとヤバイ事になりそうな《ニヤリッ》って顔をコモンさんがしたのでオレは聞かない! 空気が読める男だよオレは!
「こっちだ」
キョロキョロしながら後ろを歩いていたオレにコモンさんが言う。
扉を開けられて中に入って行く。
ワンコだ! デカイワンコが二匹いる!
それに出窓?! 畳、五枚分くらいのスペースに真っ黒い鳥の姿。
《大烏》だ?! 大き過ぎないか?!
多分オレ、コレに乗れる。
いや、きっと足で掴んで連れ去られるパターン。
クチバシもでけえ! オレ食われるんじゃねえ?
あ、こっち見た。
目が合った?! ガン見されてる~!
「「カアァァ~ン!」
ん? 『カアァァ~ン』って鳴き声おかしくなかったか?!
すっげエロっぽかったぞ?!
「お?! リック、フギンとムニンに気に入られたみたいだな」
フワッと何かが手に触れた。
「おおう。モフモフ! コモンさん! コイツ等もお世話して良いの!?」
「ほう? ゲリとフゲキにまで気に入られたか?」
二匹のワンコが、オレに鼻先をグイグイ押し付けて来る。
こ、コレは! モフモフタイムのお誘いじゃねえか?!
良いんだな? イイんだよな?!
サワッ、サワサワサワ。ワシワシワシッ。
「クウゥゥゥ~ン」
おお! 一匹を撫でていたら、もう一匹がお腹を!
足が、カッパァ! で、『撫でてくれ』ポーズ!
「か、可愛い過ぎだろ~! 惚れてまうやろう!」
コモンさんの存在を忘れて、もう夢中でモフり倒してしまっていた。
だって、二匹が、座っているオレに競い合うみたいに擦り寄って腹を見せてくれたんだぞ?!
「ゲリ「オン!」と、フゲキ「ウオン!」って言う名前なの? あああ~なんて賢いんだ! お返事ができるなんて!」
「ゲリ……。フゲキまで。お前達、狼としてどうなんだその態度は?」
でっかいワンコじゃなかった?!
スゲー! 狼だって!
バサバサバサッ!
「わっ?! え? なに?! フギン? 「カア!」……。ムニン?「カアァァン!」 くっ可愛い!」
狼のフゲキの上に大烏のフゲキが乗って、ゲリの上にはムニンが乗っている。
そして、二羽とも、グイグイ頭を押し付けて来る!
天国か?!
ココはモフモフ天国なのか?!
オレは、迷わずダイブした。
大烏のフゲキとムニンを両手に抱いて、狼のゲリとフゲキの腹の上に!
「ぐふっ。最高~!」
「ああ、リック? 君、えらくなつかれたな?!」
「コモンさん……。ココ、最高っす! お世話させて下さい!」
「いや、まあ、顔合わせで連れて来たんだが、リック、お世話されてるの君の方かもね?」
何となく、そんな感じはしていた。
だって、四匹を枕とベッドみたいにして寝転んでいるオレに、四匹がスリスリしたり、毛繕いをしてくれている。
「あ、しまった! コレ、雇って貰え無いパターン?!」
「いやいやいや、ココまで懐いているところを、引き離したら、コイツ等手が付けられんぐらい暴れるぞ?!」
「え? 暴れるの? お前達が? こんなにいい子なのに?」
「ああ。今日から世話係として雇う」
「い、やった~! お仕事ゲットだぜ! みんな、オレの名前はリックだ! よろしくな!」
「ああリック、私はオーディン様に伝えて来る。リックはもうしばらく、そうしててくれ」
「コモンさん! すみません! これからよろしくお願いします!」
「はははっ! まあ、そいつらが納得するまでお世話されていろ。ぶっ。くっ、ハハハハハ!」
コモンさんは大笑いしながら部屋から出て行った。
オレはモフモフ天国の仕事場を手に入れたぞー!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~
桂
ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。
そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。
そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる