烏木の使いと守護騎士の誓いを破るなんてとんでもない

時雨

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「あの時計台にご興味がおありですか?」

 大きな時計台の下でこの長閑な町からは少し浮いた立派な紳士に声を掛けられた。
 気品が隠しきれていない彼の紳士は珍しい薄墨色の髪色と帽子には小さくだが黒鳥の羽根の刺繍が入っている事にはすぐに気が付いた。王国の国鳥でもある黒鳥のモチーフは我が国の中でも一部の貴人にしか使用を許されてはいない。
 思わず失礼にならない程度に風貌を確認するが、私が記憶している限りの王都の貴族にはこのような人物はいなかったように思う。

「え、そうですね、立派だなぁと思って話していました」
 突然現れた紳士にあまり驚くでもなくイツキが対応しているが、話題が目の前の大時計の構造についての専門的な話に及ぶと隣で聞いている私にはその内容の半分も理解が出来なかった。
 2人の話が大いに盛り上がってその紳士、ホルン殿から受け取った時計工房の案内を見て目を輝かせるイツキの手元を見るとそこには大きく国の国章が押されていた。
 思わず顔を上げホルン殿に視線を送ると人差し指を口元に当てたので、イツキには悟られたくはないようだ。

 偶然にも精霊の泉の話を教えていただき所在の分からない相手へも手紙を届けられると聞き、思ってもいなかった収穫に肩の荷が少し下りるような気持ちだった。
「ただし精霊様は手助けをする人間を選ぶものだ」
 そう言われた時に私はホルン殿の言葉の続きを聞かなくとも、精霊に気に入られるのはイツキのような人間だろうと思った。
 どこか浮世離れしているようなそれでいてしっかり地に足の着いた事を言う、その稀有な髪と瞳の色も勿論だが、この国に対しての曇りの無い純粋な視点からの物言いは精霊の目にもきっと面白いと映るのではないかと思ったからだ。



 ホルン殿にお礼を言って別れて夕暮れの中を宿まで戻る為に歩き始めた。イツキの歩幅に合わせて歩くがその足取りはいつもより軽く、快調に歩く彼の表情は随分機嫌が良いように見える。

 戻った宿ではイツキが宿の主人から甲斐甲斐しく夕食の皿を受け取っていた、たしか部屋まで運び込むと聞いていたが賑やかな宿の食堂の様子を見てイツキから言い出したようだ。
 部屋まで戻り大きく扉を開けると中央の小振りな机の上の花瓶に真っ先に目がいった。
 大輪の白い花は婚礼式でのみ見掛けるリーヴァルの花に間違いなく、その微かな甘い香りに頭が痛くなってきた。イツキに気にした様子はなく花瓶を避けるように運んできた皿を綺麗に並べていた、何か聞かれるまでは黙っている事にする……。


「この花だけど全部の部屋に飾ってくれたのかな?」
 ほぼ食事も終わったところで遂に問題の花にイツキの意識が持って行かれたようだ、観念してなんとか核心は突かずに気が付いてくれないだろうかと言葉を濁す。
「へぇお祝い専用の花なんて縁起が良い!なにかこの宿にとって良い事でもあったのかなぁ」
 お祝いと聞いてぱっと花が咲くように笑ったイツキに一瞬花も悪くないかもしれないと思ったが、彼の為にもこの国ではこの花にどういった意味があるのか伝えておく必要はある。
「……この花だが婚礼の儀式か、新婚の夫婦の部屋くらいにしか飾らない」
 そう婚礼の儀式とその夜に新郎新婦の寝室に飾られる花で、一番最近は騎士団の3つ年上の先輩の婚礼式で見たのが最後だ。
 思い返せば昨日この宿に到着した時も宿の主人の反応は少し変だった。
 事前に1名と予約していたにも関わらず2人に人数が増えていても嫌な顔をするどころか、やけににこやかに世話を焼いてくれたように思う。言葉が通じるようになったイツキに対しても何か必要な物はないかと妙に気に掛けていたが、この大輪のリーヴァルの花束を見て確信した。

 どうやら我々は駆け落ちをしてきた訳ありの二人組か、仕事に託けた遊び人の騎士が世間知らずな町の青年を誑し込んで手を出そうとしていると勘違いされているようだ。
 今まで人から“遊んでいそう”などとそんな風に言われた事があっただろうか……普段から女性にも気軽に声を掛ける我が騎士団の団長ならまだしも、そんなに私は緩んだ表情をしていただろうか。

「えっ!!!オレ達が“そういう仲”だって思われたって事!?」
 ただでさえ大きな瞳をより見開いて驚きの声を上げたイツキだったが少し考え込んだ後、彼の中での常識とこの国での常識の擦り合わせを行うように慎重に言葉を選んで聞いてきた。
「もしかしてこの国ではその同性同士の恋愛……とかそういうのは珍しい事では、ない?」
 そうだったらなんとか納得しようと精一杯苦笑いを浮かべる彼には、そういった性的趣向はなさそうだ。
 騎士団という男性ばかりの特殊な環境上そういった話も全く聞かない訳ではないが、彼を安心させる為にも滅多に聞かないという事にしておこう。
「いや聞かない話ではないが、少数派だろう」
 控え目に伝えたつもりだが微かに赤くなったり考え込んだりコロコロと表情を変えるイツキの様子に思わず笑いそうになったが、安心させる為ここは黙っておく事にする。
 彼の小柄な体躯と素直な性格、よく変わる表情とその艶のある黒檀色の髪と瞳を改めて見ると、恐らく女性男性といった性別は問わず魅かれる者は多いだろう。


 これからの方針を決める為話し合いをする事にしたが、きっとイツキにとっては歩いて来た方向とは逆の王都へ戻れば、昼間紹介を受けた時計工房もあり元他国籍の人間に対しても環境も整っているから一番彼の為になるように思える。
 それは分かっているのだが昼のホルン殿との会話も思い出され、彼に王都への道を進めて良いものかまだ迷っていた。
「私の次の目的地もそれなりに大きな町だから、君にとってもこの国に住むにあたって、1度訪れておいても決して無駄足にはならないと思う」
 これはこれで本心だがこのような提案の仕方をする自分のやや姑息な言い回しに、また新しい自分の一面を見てしまった気がする。

「今日ホルンさんに聞いた“精霊の泉”へは行かないのか?」
 イツキから先に泉の話が出てきて驚いたが、手紙を出す事自体には興味の無さそうだった彼も魔法や自分の知らない不思議な現象には好奇心が勝つようで、精霊の泉にも興味を持ったのだろう。

「すぐに泉へ……という気持ちはあるが、まずこれから向かう町へある書簡を届けなければならない。少し遠回りにはなるが泉へはそこから急いで向かおうと思っている」
 私の話を頷きながら聞いている彼に畳み掛けるように言う。
「イツキがこの町に留まりたいならサリウスにも明日改めてよく頼んでおく。もしまた歩く事になるが、私と次の町まで一緒に行きたいなら必ず護るから共に来て欲しい」
 最後は祈るような気持ちで彼の目を真っ直ぐ見詰めて言い切った。

「ありがとう。オレ体力無いし足手纏いかもしれないけど、少しでもヴィルヘルムの助けになれるならついて行きたい。もちろん精霊の泉まで」
 最後は少し照れたような表情で答えてくれたイツキに感謝の言葉しか浮かばなかった。

「すまない、本当に助かる」
「えっ!いや、ちょっと!頭を上げてくれ!オレの方が何倍も助けられてる!」
 頭を下げた私に驚いたようで椅子から立ち上がり手をバタバタさせた彼の様子に、遂に耐え切れず声を上げて笑ってしまった。彼自身の為を思うとこのまま連れ歩くのは全く得策とは言えないが、精霊の泉の件もあり彼の協力は非常に有り難い。

 イツキには便りを送りたい家族はいないと言うが、彼をこのような穏やかな性格に育てた家族に本当に無事だと知らせを出さなくても良いのだろうか。
 家族のような者になら便りを出したいという話だが、もしもその相手からどうにか国に戻って来てほしいと懇願されたら彼はどうするつもりなのだろうか。そんな事を頭の片隅で考えながら眠りについた。



 森の中を歩き出すと服装が変わったからか先日に比べて歩きやすそうなイツキの様子に安心した。
 他愛無い話をしながら森を進むが、目につく限りの植物や小動物について気になった事を質問してくる彼の様子をまるで子どものようだなと思いながら分かる範囲で答えていく。
 何度か繰り返されたお互いの年齢の話も数え間違いではなく確かに彼は28歳で私は25歳、私の方が年下だという事を彼は主張しているがどうしてもそう思いたいならそれでも良いだろう。
 私の表情にまだ納得していない様子の彼に敬語を使おうかとも申し出たが、珍しく不貞腐れたような顔をして止めてほしいと言われた。そういった細かい所に拘る所がまた彼を幼く見せているのではないだろうか。

 
 長い道程だったがやっと拓けた視界に目指す町、貿易都市カールフォントが見えてきた。
 我が国の貿易拠点の1つだが他の国境沿いの町に比べて自治組織も顔を利かせている為、治安の維持が心配される区域が町の中にいくつかある。王都を除くと1番規模の大きな騎士団の詰め所もあり王都からも定期的に交代で騎士が派遣されている。

 本来であれば比較的治安の良い西側の入り口まで回って町に入れば良いのだが、イツキの危機感の無さを思うと一度このまま街道の正面から入場しようと思った。
 街道に面した町の入り口付近は門番も置いておらず人の出入りが激しい。この荒れた町の様子を見て彼には気を引き締めてほしいと思ったが、私のマントに捕まるように隠れて歩く彼の様子を見ると中々効果があったようだ。少し可哀想にも思ったがイツキには危機感が足りないのも事実なので、心を鬼にしてそのままなるべく治安の良くない道を通って宿へ向かった。

 いつも我が団員が定宿としている洋館風の宿に辿り着き、受付に到着を伝えた。
 ここも事前に1名で宿泊と伝えていたからか予定通り個室で良いか確認されたが、流石に男2人でベッド1つは狭すぎる。逆に何故1人部屋で良いと思われたのか……予算でも無さそうに見られたのだろうか、やや宿泊費を追加で支払う事にはなるが少し広めの部屋を確保した。
 ここ数日は野営が続いていた為あまり口には出さないが彼も相当疲れていたようで、部屋に入ってすぐに座ったソファーで睡魔と闘い始めた。あっさりと眠気に負けた彼を何度か起こして夕食の後に入浴を勧めベッドにうつぶせに倒れ込んだまま寝息を立て始めた事を確認して、この日は私も早々に休む事にした。



「イツキ……もうそろそろ起きないと不味いぞ」
 早朝からいつ起こそうか迷っていたが、流石にそろそろ起きてもらわなければ予定に間に合わない。
 肩を揺するとむずがるように何事か呟いていたが、次第に意識が覚醒してきたようで起き上がりバツが悪そうな顔をして支度を始めた。すぐ食品店に出掛けたが食品の選別とイツキが欲しがっていた小鍋を熟考して選んでいた所、思いの外時間が掛かってしまった。
 店を出ると太陽の位置からもう正午に近い事が分かりイツキの懐中時計からもまさに約束の時刻まで時間が無い事が分かった。心配ではあったが目と鼻の先の宿を確認しイツキとその場で別れ、貴族街にあるこの地域の領主の屋敷へ急いだ。


 無事に書簡を届けられたのは良いがやはり別れ際にイツキを1人にした事が気になり、一旦宿に戻る事にしたが借りている部屋の前に近付くにつれ中からやや大きな話し声が聞こえる事に気が付き急いで扉を開錠した。
「イツキ!無事か!?」

「ヴィルヘルム~!このおっさんが……」
「おー!待ってたぞ~遅かったじゃねーか」

 こんな所にいる筈もない団長がゆったりとソファーに座りその膝の上にイツキを軽々と抱き上げている姿を見て、軽い頭痛を覚える。
「……オスカー団長!?一体ここで何をされているのですか!?」
 言外に避難の色を滲ませたつもりだが流石団長は微塵も気にする様子もなく、にやにやと笑っている。


「それで……オスカー団長は何処でイツキに?」
「お前を捜してたらこの宿の前で偶然出会ったんだ、俺もサンディケルでサリウスには会ったからなぁ“真っ黒”って特徴聞いてたからピンと来たぜ」
 成程サリウスにも連絡済という事は、団長は別の任務の為にこの町へ来たのだろう。
 ここへ来る為の仕事を手配してくれた事にはやや感謝しているが、私を待っていたという事は何かこの町での団長の任務に巻き込まれる可能性も高い。何を言われるのかと警戒していたが予想外な事に団長も自分の任務が済めばこちらの捜索の手伝いまでしようと申し出てくれた。
 団長は無駄な口数は多いが無駄な行動はほとんどしない為、一体どういう風の吹き回しかとどうしても勘ぐってしまう。現在のこちらの状況と精霊の泉の話を伝え、ごく自然にこの部屋で食事をする団長にやや辟易しながらも何も言えず夜が更けていった。

 やっと部屋に戻ると言う団長に呼ばれて部屋の扉の前まで見送ると、真剣な表情でぐっと距離を詰められイツキに聞こえない位の音量で団長が話し始めた。
「お前はなんであんな如何にも訳ありっぽいお坊ちゃん連れて歩いてんだ?なんでサリウスに預けて来なかった」
 珍しく不機嫌そうな声色で話す団長の凄みに一瞬怯みそうになるが、なんとか堪えて冷静に必要な事だけ答える。
「すみませんダンディケルでは問題があり、本人の意見も聞きましたがこのまま泉まで同行してもらうつもりでした」
「ほーそれでその後は?この町にあの坊ちゃんを置いて行くのは得策じゃない事くらいお前なら分かってただろ?」
「はい、ですから姉を捜し出した後に彼を王都に連れて帰ろうと……」
「なんだ連れ帰るってお前もう手ぇ出したのか?」

 余りの言葉に絶句していると流石に冗談だったらしい団長が軽く私の肩を叩いた。
「まぁお前の正義感が確かなのは分かってんだが、仮にも任務中に一般人それもあんな要人みたいな人間連れてると動けるもんも動けねーぞ」
 確かに正論で何も言えずにいると、いつものように不敵に笑ってオスカー団長が続けた。
「泉から帰って来てからで良い、あの坊ちゃんをどうするかよーく考えとけよ」
 そのまま部屋を出ていく団長を見送って己の考えの甘さに強く下唇を噛んだ。


 早朝に町を出たが森に到着する頃には雨が降り出してしまい、急いでホルン殿から教えてもらっていた洞穴へ向かった。
 手早く火を起こしマントと服を乾かす為に焚き火の傍に寄ってイツキにも椅子を勧める。

 やはり団長が早起きなどしていると碌な事が起こらない……恨めしい気持ちを込めて洞窟の外へ視線を送るが、雨は到底止みそうにはなかった。


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