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異世界<日本>視察編
隣町へ
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ファミレスを出て歩くこと二十分。
マリナたちは街を見下ろせるビルの屋上に来ていた。
憩いの場として小さな庭園があるだけの場所なので普段から人が少ない。
今はマリナとメルヒオールしかいないので話しやすかった。
「あの動いてるのは何?」
「あれは車。 バスもいるけどどっちも同じ物ですね。
自走できる馬車みたいな物です」
「大きいのも?」
「ええ、小さいのは大体4人くらいしか乗れませんが、バスはもっとたくさんの人が乗れますよ」
ロータリーを見下ろしてバスに人が入っていくところを眺める。
並ぶ人の列は二十人くらいはいるだろうか。
平日の昼間にも関わらず人がそれなりに多い。
「あっちに見えるのは何?」
「あれは電車です。 走る場所が決まっていますが、車よりも格段に速いです」
高架式の鉄道も視界に見える。乗車人数はバスの非ではなく、一つのドアから十数人が乗降していた。
「いずれセレスタにも鉄道を作りたいです。 移動のスピードと輸送力が馬車とは比較にならないですから」
「確かに……。 あれは人しか乗せていないみたいだけど、食料や日用品を運べたらすごいことになる」
メルヒオールが興味を示したことに内心で喜ぶ。
いつかマリナがセレスタで魔導列車を提案したときに賛同者になってくれるとうれしい。
マリナはそんな下心もあって日本に来ることを了承した。ジグ様の依頼を断れなかったのもあるけれど。
メルヒオールが興味を持ったので駅に向かい置いてある路線図を手にする。
広げて説明するとメルヒオールの目が驚きに彩られていく。
「いまいち距離感がわからないけど、これはすごいね。
隣の駅まで3分? 下手な魔術師が飛んでいくよりも早いんじゃない?」
「せっかくだし乗ってみましょうか」
外を見ていればなんとなくでも距離感は掴めるだろう。
切符を買って一枚をメルヒオールに渡す。
「お金を払わずに乗車することを防ぐため、改札という物があります。
今渡した切符をここに入れてから先に進んでください」
切符の読み込み口を指すと恐る恐る切符を近づける。
「おっ!」
一瞬で吸い取られた切符に驚きながらメルヒオールは改札を通り抜けた。
「その切符は降りるときも同じように使うので取って無くさないでくださいね」
注意するとそのまま改札を通り抜けようとしたメルヒオールが切符を取ってポケットにしまう。
待つまでもなく電車が来たので乗り込んで席に座る。
どこに向かうつもりかと聞かれたので隣の駅の方が商業施設が多いのでそちらに向かうと伝えた。
電車が動き出すとメルヒオールは窓にくぎ付けになった。
流れる景色を見つめて速さに感動しているみたい。
その様子を横目で見ながらこの後どこに行こうかと考える。
正直どこでも喜びそうな気がする。
短い時間で多くの物を見せると考えると家電量販店か、ショッピングモールみたいなところか。
でも動かない家電を見ても意味がなさそう。
まずは駅前を歩いて、興味を引いたものを見て行けばいいか。
ざっくりと方針を決めて窓の外に視線を移した。
マリナたちは街を見下ろせるビルの屋上に来ていた。
憩いの場として小さな庭園があるだけの場所なので普段から人が少ない。
今はマリナとメルヒオールしかいないので話しやすかった。
「あの動いてるのは何?」
「あれは車。 バスもいるけどどっちも同じ物ですね。
自走できる馬車みたいな物です」
「大きいのも?」
「ええ、小さいのは大体4人くらいしか乗れませんが、バスはもっとたくさんの人が乗れますよ」
ロータリーを見下ろしてバスに人が入っていくところを眺める。
並ぶ人の列は二十人くらいはいるだろうか。
平日の昼間にも関わらず人がそれなりに多い。
「あっちに見えるのは何?」
「あれは電車です。 走る場所が決まっていますが、車よりも格段に速いです」
高架式の鉄道も視界に見える。乗車人数はバスの非ではなく、一つのドアから十数人が乗降していた。
「いずれセレスタにも鉄道を作りたいです。 移動のスピードと輸送力が馬車とは比較にならないですから」
「確かに……。 あれは人しか乗せていないみたいだけど、食料や日用品を運べたらすごいことになる」
メルヒオールが興味を示したことに内心で喜ぶ。
いつかマリナがセレスタで魔導列車を提案したときに賛同者になってくれるとうれしい。
マリナはそんな下心もあって日本に来ることを了承した。ジグ様の依頼を断れなかったのもあるけれど。
メルヒオールが興味を持ったので駅に向かい置いてある路線図を手にする。
広げて説明するとメルヒオールの目が驚きに彩られていく。
「いまいち距離感がわからないけど、これはすごいね。
隣の駅まで3分? 下手な魔術師が飛んでいくよりも早いんじゃない?」
「せっかくだし乗ってみましょうか」
外を見ていればなんとなくでも距離感は掴めるだろう。
切符を買って一枚をメルヒオールに渡す。
「お金を払わずに乗車することを防ぐため、改札という物があります。
今渡した切符をここに入れてから先に進んでください」
切符の読み込み口を指すと恐る恐る切符を近づける。
「おっ!」
一瞬で吸い取られた切符に驚きながらメルヒオールは改札を通り抜けた。
「その切符は降りるときも同じように使うので取って無くさないでくださいね」
注意するとそのまま改札を通り抜けようとしたメルヒオールが切符を取ってポケットにしまう。
待つまでもなく電車が来たので乗り込んで席に座る。
どこに向かうつもりかと聞かれたので隣の駅の方が商業施設が多いのでそちらに向かうと伝えた。
電車が動き出すとメルヒオールは窓にくぎ付けになった。
流れる景色を見つめて速さに感動しているみたい。
その様子を横目で見ながらこの後どこに行こうかと考える。
正直どこでも喜びそうな気がする。
短い時間で多くの物を見せると考えると家電量販店か、ショッピングモールみたいなところか。
でも動かない家電を見ても意味がなさそう。
まずは駅前を歩いて、興味を引いたものを見て行けばいいか。
ざっくりと方針を決めて窓の外に視線を移した。
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