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世界の破滅編

誘導成功

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「なん…………ですって…………?」

 俺の言葉を聞き、剣聖は言葉を失った。

 やはり、真実を踏まえた上で話をすると、看破のスキルの性質上、流石の剣聖も信じざるおえないか…………。

「一応、言っておくけど、これは本当の話よ。

 だって私、先日までその町にいたから…………」

「…………それは何という名の町…………?」

 やっぱり、気になるよね。

「う~ん…………どうしようかな…………?」

「…………!!」

 剣聖が首筋に当てた剣の刃を皮膚に当てて来る。

「じょ、冗談!!

 冗談だって!?

 教えるからギブアンドテイクで行きましょう!?

 あなたは私からその町の情報を貰う!

 あなたは私の素性を黙認する!

 悪い話じゃないでしょ!?」

「……………………」

 しばしの沈黙。

 剣聖は色々と考えた末-------------

 剣を鞘へと収めた。

 た、助かったぁ~…………。

「さっさと話しなさい。

 私の気が変わらない内にね…………?」

 俺は安堵するのも、束の間、剣聖様の催促に仕方なく答えた。

 まぁ、伝えるって言っても、そのゴーレムみたいな奴(俺)が町を守った話とその町の名前くらいだ。

「ミラーグね…………。

 もしあの男が向かっていらとすれば、確かにあの周辺か…………?」

 最後は聞き取れなかった-------------という事にしておこう。

 こいつら、まだ俺の事を諦めていないようだ。

 マジで、ストーカーだな-------------

 下手な事言ったら、感づかれそうだし…………。

 黙ってよ。

「……………………」

 結局、その後、剣聖様は何も追求する事なく、俺達はキャンプ地へ戻った。

 そして、翌日、あの勇者パーティーの面々は俺が情報を提供したミラーグの町へと向かうそうだ。

 大方、俺についての情報収集が目当てだろう。

 まあ、あんたらが探している相手は目の前にいるんだが…………。

 って、そういえば、キャンプ地へ戻った後、剣聖が気になる事を呟いていたな…………。

 確か-------------

 《アグラマラ遺跡》とか、って…………。

 聖戦のヒントにもなりそうだし、いっちょ調べますかね?

 こうして、俺は勇者パーティーの面々と別れて、次の町へと歩き始めたのだが…………。

 それから、数日が過ぎたある日-------------

 丁度、新たな町へと到着した日の事。

 ある宿舎のマスターの話をしている時に、あの勇者パーティーの面々が消息を絶った事を知ったのだった。
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