【下地版】ハズレ勇者の鬼畜スキル 〜ハズレだからと問答無用で追い出されたが、実は規格外の歴代最強勇者だった?〜

水先 冬菜

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脅威

お仕置きは必要だ

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「という事があってな…………」

 シエラ湖での、ミハエルとの会話を語り終え、大きなため息を吐いた俺。

 ほんと、何度目のため息だか-------------

 幸せが逃げまくりだぜ。

「この馬鹿がいうアルダートってのは、本来、主の看護、治療を目的とした医療用の人形ゴーレムだ。

 しかも、人間味もなく、失敗なんて知らない、完璧超人らしい。

 だが、俺の知るアルダートは、失敗ばかりで、物忘れが激しく、ポンコツで…………異様な程、人間臭さが滲み出ていた。

 という事は、だ。

 限られた可能性は、たった二つ。

 誰かが、アルダートのプログラムを書き換えた。

 もしくは、この馬鹿がいうという奴と同様に、何かが取り憑いているか。

 まぁ、こっちじゃ、学のねぇ俺がいうのもなんだがな…………。

 間違いなく、後者じゃねぇかな、と確信を持って言えるだが……………………どうだ?」

「…………面白い推理ですね」

 随分と饒舌に語ったが、愛も変わらず、無表情な奴だ。

 いや、口調からして、少し苛立っているか?

「ですが、例え、あなたの推論が正しいとしても、この数を前に、何が出来ると言うんですか?」

 おいおい、勝気なセリフを言いやがるな?

 いや、勝ち誇っているのか?

「さあな…………?

 試してみれば、案外分かるかもよ?」

「なら、そうさせて頂きますよ!」

 ご勝手にどうぞ。

 だが、一つ言わせて貰う。

『遅過ぎるぞ…………?』

「っ!?

 馬鹿なっ!!?」

 シスターズ部隊が動こうとした瞬間、シスターズの視界が、グラリと歪んだ。

 俺に斬り刻まれたと認知した時には、再び、残骸と成り果てる周りのシスターズ-------------

 その内の一体の頭部が、憎々しげに俺を睨んでいた。

「何故だ!?

 何故、こんな事が!!!

 貴様は一体、何なんだ!?!?」

『うっわ…………』

 感情を剥き出しにして、怨嗟を撒き散らしながら、叫び続けるアルダートの姿に、思わず、引いてしまう俺。

 これが、あの駄メイドの本性か。

 おお、怖い怖い。

「やっと…………やっと、が私のものになる筈だったのに!!!

 どうして、いつもいつも失敗するのよっ!!?」

 いやいや、それ、お前が言うんか?

 どう考えても、自業自得な気がするんだが-------------

 まぁ、あの馬鹿の話を聞く限りじゃ、こいつもとかいう奴と、おんなじみたいだし…………。

 反省する気もないわな…………。

 というか、どうでも良いんだわ。

 割とそう言う話。

 つー訳で-------------

「とっととあの世に行って、懺悔なり、謝罪なりして来い。

 このロクでなし…………」

 とりあえず、叫び続ける鬱陶しい頭部を吹き飛ばし、コートの内からメモリカードらしきものを取り出した。

『あっ!?

 それは-------------』

 ミハエルの奴も、それが何かに気付いたようだが、俺は気にする事もなく、ブリッジのコンソールの接続部分に、メモリカードを突き刺した。


『ぎぃやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』


 その瞬間、要塞内にこだまする、まるで身を割かれたかのような、甲高い悲鳴に思わず、耳を塞ぐ俺。

 効果抜群だな!?

 っていうか、超うるせぇなっ!!??

『い、痛いいいいいい!!!!!!

 た、助けてええええええ!!!!!

 ぜんぜいいいいいいいっ!!!!!

 ダズげでえええええええ!!!!!!』

 恐らく、ミハエルに対して、向けられたその涙ながらの訴え-------------

 その当人の方へ、顔を向けると、本人はかなり悲痛な面持ちで、耳を塞いでいた。

 気持ちは分からんでもないが、この俺を敵に回したんだ。

 それ相応の罰は受けて貰うぜ?

 というか、やっぱり、この要塞内のシステムプログラムの中に、が紛れてやがったな…………。

 念の為、ミハエルから、初期化メモリーを貰っておいて、正解だったわ。

『もうしないから、お許しをおおおおおおおおおおおお!!!!!!』

 知らん。

 悪い子には、いつだって、お仕置きは必要だ。

 特に、男の為に、世界を滅ぼそうと画策した奴は特にな…………。
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