ハズレ勇者のメカ武装 〜役立たずと王都を追い出されたので、暇つぶしに魔王を倒す〜   試作品

水先 冬菜

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ハズレ勇者

召喚されて早々に、追い出されました

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「この役立たずがっ!!」


 そう唾を飛ばしながら、俺に罵倒を投げ付けて来るこの失礼なおっさんは、何でも、この国……………………えーっと、エメラルダ王国だっけか……?


 マンガでもありがちな、魔王の脅威から世界を救う為に《勇者》を召喚する。


 なんて、如何にもありそうな事をしでかした元凶だ。


 そんな国の王様は、何処にでもいそうな平凡中学生である俺を拉致しておいて、謝る所か、何か仰々しい場所に連れて来るなり、大した力はないからという理由で憤慨していた。


 怒りたいのはこっちなんですが……?


「勇者でないものなど、不要!!

 とっとと摘み出せっ!!!」


 そうして、流されるまま、無一文で着の身着のままで、エメラルダ王国とやらを追い出された俺はその王都近くにある森で、以下にも殺し屋ですよ。


 って、言わんばかりの黒服連中に囲まれていた。


「一体、何のようですかね……?」


「「「「……………………」」」」


 黒服連中は答えない代わりに、獲物を振り下ろして来た。


 ほんと、ついてねえな…………。


 そう思いながら、ため息を吐くなり、その黒服連中を-------------面倒くさがりながらもした。



 そうして、本格的に、頭に来た俺は、ありとあらゆる方法で、この国の連中が嫌がりそうな事をして、旅へ出た。


 それから、早二年-------------


 各地を転々と旅をしながら、ある程度の生活基盤が出来て来て、暇を持て余していた俺は、暇つぶしに『ここはお約束通りに魔王を倒すか?』なんて考えながら、いつもの如く、手近にあった甘味処でお茶をしていた……………………筈だった。



東條真幸とうじょうまさき様ですね…………?」


 以下にも、金持ちだよ…………っていう美女が声を掛けて来るまでは…………。
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