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第2章 姫巫女〜ヒメミコ〜
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「読めるのはここまでね……」
アルベール図書館の共有スペースで王女と天音を含めた騎士数名とで先程俺が見つけた『雪の姫巫女』の話を読み聞かせていた。
俺は本来部外者なのだが……。
何故か、王女がどうしてもいて欲しいと言われたので、あの本の話を聞いていたのだが……。
何か、場違い過ぎて、居心地悪い……。
というか、何で俺をここに残したんだか分からん。
まさか、白雪の正体に気づいて……って、んな訳ないか……。
とりあえず、『雪の姫巫女』の内容は途中のページが文字が擦れ過ぎてて読めない事は分かった。
何か漫画とかであるお約束みたいな感じでやたらと続きが気になる感じだが、読めないものは仕方がない。
王女の話だと、あの本はこのまま王宮で調べる事になるらしいので、何か分かったら聞きたいところだ。
まあ、あの白雪状態の俺の姿やあの女の事がらみっぽいので、教えて貰えるなら是非知りたい--------が、そんな事をしてしまったら、俺が白雪の関係者だとばらしているもんだし、無理だろうけど……。
ふと、そんな事を考えていると、王女と目があった。
「どうしたの?」
「いえ、何でもありません」
俺は目をそらすと、王女が可笑しそうにクスクスと微笑んだ。
その様子を隣で見ていた天音の不機嫌ゲージが上がって行くのが分かる。
おいおい、そんな風にぷくっと頰を膨らませて、子供かっての……。
天音の様子に気づいた王女が天音をからかっている。
そんな光景を見ていると自然と頰が緩むのが分かる。
俺がいなくなってからもうまくやっているんだな~、と微笑ましく思ってしまう。
何か孫の成長を見守るおじいちゃんみたいな感じだな……俺……。
「お兄様……?」
天音に睨まれた。
何故気づく……。
「漂動創一さん……」
ん……?
王女に呼ばれてそちらの方に振り向くと思わず目を見開いた。
何故なら、俺の机の前に『雪の姫巫女』の古本が差し出されていた。
「一週間だけ貸してあげるね♪」
突然の爆弾発言に天音はじめ、周りの騎士達が騒ぎ出す。
「……どういうつもりですか……?」
一瞬、訳が分からず思考が停止したが、現実に戻ると、自然とそんな問いを口にしていた。
「うんとね……女の感かな? あなたに渡して置いた方がいいような気がしてね♪」
いい笑顔で答えやがる。
王女の答えに周りの者達が諭すように否定の言葉を口にする。
俺も同意見だ。
天音と繋がりがあるとはいえ、流石にそんな理由で王宮とは無関係な人間に貴重な--------否、ようやく手にした数少ない情報を簡単に差し出される訳がない。
ただでさえ、白雪に関する確かな情報は何も得られていない、と新聞やらテレビで報道されていた。
これには絶対裏がある。
「………………」
まあ、貸してくれるなら貸してくれるで良いのだが……。
ん……?
とりあえず、机の上の古本に手を伸ばし、パラパラとめくって読んでみると、とある違和感を覚えた。
「あの~……申し訳ありませんが、王女殿下……。一つ確認してもよろしいでしょうか……?」
「ん? なぁ~に……?」
周りの人達と話を続けていた王女が会話を中断して、こちらの方に視線を向けた。
「本当にこの本の続きは読めなかったのですか……?」
「うん。そうだけど……」
王女が首を縦に振って肯定する。
もう一度読み返してみる。
確かに先程以降の話は字が擦れて読めなくなっているのだが、何故か俺は擦れている文字をスラスラと読めた。
まるで、この本の内容を全て覚えていたかのようにイメージとして思い起こされる。
白刃魔法を使っている時のような感覚だ。
読み進めていくうちに、かなり有益な情報が書き記されていた。
そして--------
アルベール図書館の共有スペースで王女と天音を含めた騎士数名とで先程俺が見つけた『雪の姫巫女』の話を読み聞かせていた。
俺は本来部外者なのだが……。
何故か、王女がどうしてもいて欲しいと言われたので、あの本の話を聞いていたのだが……。
何か、場違い過ぎて、居心地悪い……。
というか、何で俺をここに残したんだか分からん。
まさか、白雪の正体に気づいて……って、んな訳ないか……。
とりあえず、『雪の姫巫女』の内容は途中のページが文字が擦れ過ぎてて読めない事は分かった。
何か漫画とかであるお約束みたいな感じでやたらと続きが気になる感じだが、読めないものは仕方がない。
王女の話だと、あの本はこのまま王宮で調べる事になるらしいので、何か分かったら聞きたいところだ。
まあ、あの白雪状態の俺の姿やあの女の事がらみっぽいので、教えて貰えるなら是非知りたい--------が、そんな事をしてしまったら、俺が白雪の関係者だとばらしているもんだし、無理だろうけど……。
ふと、そんな事を考えていると、王女と目があった。
「どうしたの?」
「いえ、何でもありません」
俺は目をそらすと、王女が可笑しそうにクスクスと微笑んだ。
その様子を隣で見ていた天音の不機嫌ゲージが上がって行くのが分かる。
おいおい、そんな風にぷくっと頰を膨らませて、子供かっての……。
天音の様子に気づいた王女が天音をからかっている。
そんな光景を見ていると自然と頰が緩むのが分かる。
俺がいなくなってからもうまくやっているんだな~、と微笑ましく思ってしまう。
何か孫の成長を見守るおじいちゃんみたいな感じだな……俺……。
「お兄様……?」
天音に睨まれた。
何故気づく……。
「漂動創一さん……」
ん……?
王女に呼ばれてそちらの方に振り向くと思わず目を見開いた。
何故なら、俺の机の前に『雪の姫巫女』の古本が差し出されていた。
「一週間だけ貸してあげるね♪」
突然の爆弾発言に天音はじめ、周りの騎士達が騒ぎ出す。
「……どういうつもりですか……?」
一瞬、訳が分からず思考が停止したが、現実に戻ると、自然とそんな問いを口にしていた。
「うんとね……女の感かな? あなたに渡して置いた方がいいような気がしてね♪」
いい笑顔で答えやがる。
王女の答えに周りの者達が諭すように否定の言葉を口にする。
俺も同意見だ。
天音と繋がりがあるとはいえ、流石にそんな理由で王宮とは無関係な人間に貴重な--------否、ようやく手にした数少ない情報を簡単に差し出される訳がない。
ただでさえ、白雪に関する確かな情報は何も得られていない、と新聞やらテレビで報道されていた。
これには絶対裏がある。
「………………」
まあ、貸してくれるなら貸してくれるで良いのだが……。
ん……?
とりあえず、机の上の古本に手を伸ばし、パラパラとめくって読んでみると、とある違和感を覚えた。
「あの~……申し訳ありませんが、王女殿下……。一つ確認してもよろしいでしょうか……?」
「ん? なぁ~に……?」
周りの人達と話を続けていた王女が会話を中断して、こちらの方に視線を向けた。
「本当にこの本の続きは読めなかったのですか……?」
「うん。そうだけど……」
王女が首を縦に振って肯定する。
もう一度読み返してみる。
確かに先程以降の話は字が擦れて読めなくなっているのだが、何故か俺は擦れている文字をスラスラと読めた。
まるで、この本の内容を全て覚えていたかのようにイメージとして思い起こされる。
白刃魔法を使っている時のような感覚だ。
読み進めていくうちに、かなり有益な情報が書き記されていた。
そして--------
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