白雪の巫女〜朝起きたら女になってて、指名手配されてました〜

水先 冬菜

文字の大きさ
24 / 27
第3章 侵略〜シンリャク〜

VARSAS-4

しおりを挟む
「また、姫様の悪い癖が……」

 何か天音が頭を抱えているがそんな事はどうでもいい!?

 こんな頭のヤバそうな奴が王女な上、俺の婚約者!!??

 色んな意味で嫌だ。

「ああっ! あからさまに嫌な顔して、このツンデレさんめぇ~♪♪♪」

「何でそうなるっ!!!」

 とろけそうな甘い声で、俺の鼻を右手の人差し指でツンって--------またお約束な事するなっ!!!

 というか、話が全く通じてねぇよなっ!!!

「お兄様……。姫様は昔から自分よりも強い方になら殺されても構わない、と断言する程強者主義な方で、将来自分を負かした人と添い遂げると宣言しておりましたので……」

「いや、俺、勝ってすらいないんですが!?」

「姫様から逃げ切っているじゃないですか……。私が記憶している限り、姫様に目をつけられて逃げ切れた人は今のところお兄様だけですよ」

「……そうなの……?」

 天音が肯定とばかりに首を大きく縦に振った。

「はい。お兄様に逃げ切られる前は17,258勝0敗だったかと……」

 おい、0敗ってどこの漫画の主人公ですか……?

 ていうか、王女に土をつけたから婚約って普通に考えても可笑しいだろう!?

 国王は何考えてんだっ!?

「お父様なら婚約したいって言ったらすぐに了承してくれたわよ♡」

「この国の国王頭おかしくねぇか!!!?」

「当たり前じゃない♪ 私のお父様だもん♪♪♪」

「だもんじゃねぇだろ!!」

 この後、数時間面倒な問答が続いたが、とりあえず、全く話が通じねぇな……。


「それで、世界を救って……何?」

 とりあえず、俺は天音にこの明らかに駄目な王女の通訳をして貰う事にした。

 天音の話では俺が倒した外敵どもが他の外敵の勢力と合流して、王都周辺の都市や町、村々を襲撃しては焼け野原にしているらしい。

 そして、その勢力が王都首都に向けて進軍中との事だ。

 一応は迎撃部隊が編成されて討伐に向かったらしいのだが、誰一人として帰って来なかったそうだ。

 そこで、国王は至急王女や天音達を総動員して体制を整え、迎え撃つ事を決定したらしいのだが、偵察部隊の情報の中に段違いで戦闘力の高い個体の魔人がいたのを確認したため、困り果てていたという。

 そんな時、白雪が捕縛された事が分かり、何が何でも参加させるように仕向ける気満々だったみたいなのだが……。

 俺の親父事、国王の側近の水白創我みずしろそうがさんが例え脅しても絶対に首を縦に振らないし、無理難題を押し付けると下手をしたら首をかっ切って死ぬ、と苦言を呈したそうだ。

 そのおかげで国王は今も絶賛頭を抱え中だとか。

 そしたら、今度は王女様が俺と婚約すると宣言して、俺を籠絡ろうらくして参加を促してこいと国王様が指示してきたそうだ。

 マジ混沌としてんな……。

 この国は……。

「それで、もちろん参加するのよね♪」

「しねぇよっ!!! あんたは黙ってろ!!」

「お兄様! お言葉をお気をつけください!!」

 知るか、んなもん……!

 まあ、確かに参加すれば指名手配やら今までの罪状を撤廃てっぱいしてくれるらしいが、どこまで信用できるものか。

 『雪の姫巫女』の内容を読んだ事もあってはっきり言って決めかねる。

 何せ、俺が使っている白刃魔法や王女様が持ってきた双銃は外敵に有効な武器ではあるが、大きな力とは必ずといってが必要なものだ。

 それが、だなんて……。

 いい迷惑だ。


「失礼致します!!!」

 ふと、一人の兵士が部屋に乱入してきた。

 走って来たからか、肩で息をしている。

 相当に急いで来たみたいだ。

 そして、兵士の報告を聞いて思わず唖然とする俺……。

 その報告とは、外敵の先行部隊が西の砦を僅か数分で消滅させ、進軍中というものだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...