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「危篤になって、持ち直してと繰り返していたが、私達の結婚式から二年後に亡くなった。墓地は領地にあって最後の言葉が父と同じ墓所の入りたいだったので、遺体を領地に運んだ。ユリアが迎えに出てくれたときは嬉しかったよ。二年も放っておいたわけだから見捨てられても仕方ない」
そうね。結婚後二年も手紙だけで放って置かれたら、元々気持ちが通じ合ってるわけでもないから見捨てるとかいう前に諦めたでしょうね。公爵家を自分の持参金で立て直して、白い結婚を終わらせてどこかで生きて行こうと思っていたのでしょう。
「とりあえず服を着ましょう。お腹が空きました」
「でも今日は取引先との緊急案件で出かけないといけないんだ」
レオンハルトが私をじっと見る。
「どこにも行かないでくれ。帰りは明日になるけど、帰ったらユリアがいなかったら生きていけない。約束してくれ。どこにも行かないと」
「わかりました。約束します。あなたとはもっと話たいことがありますし」
「過去のことだけじゃなくて、これから二人で生きていく話もしたい」
レオンハルトは朝食済ませて、馬車に乗る前にユリアの頬にキスをして出かけて行った。
今日も天気がいい。テラスで青空を眺めて風を感じる。生きてる。私が生きていて喜んでくれる人間はどのくらいいるのだろう。
ぼうっと考えているとリリーが来客だと伝えて来た。
「どなた?」
「エーレンフェスト家からのお使いとおっしゃってます」
「そう じゃあ客間に通して。すぐ行くわ。」
服装をざっと整えて、客間に行くと驚いたことにノンナがいた。ノンナが立ち上がって駆け寄ってきた。
「お嬢様 お加減はいかがですか。記憶は戻ってないのですか」
涙をポロポロ流しながら、ユリアの手を取る。
「ノンナだったわよね。ごめんなさい。ちゃんとした記憶は戻ってないの。とりあえず座って。あなたに聞きたいこともあったのよ」
「では失礼します」
ノンナの座った三人掛けソファの隣に座りユリアはノンナに話しかける。
「今日はエーレンフェスト家の使者なの?何か伝言あるの?」
「はい お嬢様のお兄様のクラウス様からいつ迎えに行けばいいかと伺って来いと言われました」
「それを決める前にノンナに聞きたいことがあるの」
そこへリリーがティーセットを持って入って来た。ノンナが立ち上がり
「お嬢様のお茶のお世話は私がします。お好みは良くわかっています。私にさせて下さい」
リリーの手元にあったハーブの茶葉を手元に引き取った。
「リリー ノンナは昔から私付きだったらしいの。やってもらってくれる?そしてしばらく二人きりにして欲しいの」
リリー頭を下げて、下がっていった。
そうね。結婚後二年も手紙だけで放って置かれたら、元々気持ちが通じ合ってるわけでもないから見捨てるとかいう前に諦めたでしょうね。公爵家を自分の持参金で立て直して、白い結婚を終わらせてどこかで生きて行こうと思っていたのでしょう。
「とりあえず服を着ましょう。お腹が空きました」
「でも今日は取引先との緊急案件で出かけないといけないんだ」
レオンハルトが私をじっと見る。
「どこにも行かないでくれ。帰りは明日になるけど、帰ったらユリアがいなかったら生きていけない。約束してくれ。どこにも行かないと」
「わかりました。約束します。あなたとはもっと話たいことがありますし」
「過去のことだけじゃなくて、これから二人で生きていく話もしたい」
レオンハルトは朝食済ませて、馬車に乗る前にユリアの頬にキスをして出かけて行った。
今日も天気がいい。テラスで青空を眺めて風を感じる。生きてる。私が生きていて喜んでくれる人間はどのくらいいるのだろう。
ぼうっと考えているとリリーが来客だと伝えて来た。
「どなた?」
「エーレンフェスト家からのお使いとおっしゃってます」
「そう じゃあ客間に通して。すぐ行くわ。」
服装をざっと整えて、客間に行くと驚いたことにノンナがいた。ノンナが立ち上がって駆け寄ってきた。
「お嬢様 お加減はいかがですか。記憶は戻ってないのですか」
涙をポロポロ流しながら、ユリアの手を取る。
「ノンナだったわよね。ごめんなさい。ちゃんとした記憶は戻ってないの。とりあえず座って。あなたに聞きたいこともあったのよ」
「では失礼します」
ノンナの座った三人掛けソファの隣に座りユリアはノンナに話しかける。
「今日はエーレンフェスト家の使者なの?何か伝言あるの?」
「はい お嬢様のお兄様のクラウス様からいつ迎えに行けばいいかと伺って来いと言われました」
「それを決める前にノンナに聞きたいことがあるの」
そこへリリーがティーセットを持って入って来た。ノンナが立ち上がり
「お嬢様のお茶のお世話は私がします。お好みは良くわかっています。私にさせて下さい」
リリーの手元にあったハーブの茶葉を手元に引き取った。
「リリー ノンナは昔から私付きだったらしいの。やってもらってくれる?そしてしばらく二人きりにして欲しいの」
リリー頭を下げて、下がっていった。
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