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姉弟の複雑な関係(後編)
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翌日の早朝、クララの仕事が始まる前にリンデルと司祭は屋敷に向かいクララに時間をもらった。
「クララさん、お仕事前にすいません。どうしてもリンデルさんとお話して欲しい事がありまして。」
「司祭様、お気になさらないでください。それで、話って何かしら?」
「姉さん……実は、俺…姉さんに謝らなきゃいけないことがあるんだ。俺、姉さんの事ずっと騙してた。」
司祭は心の中でリンデルを応援した。
これを乗り越え二人が家族として上手くいくように、未来の弟の為に力になれる自分に酔っている部分もあったかもしれない。
「俺、姉さんの事ずっと家族って思えなかった。
好きだ!愛してる!一人の女性として愛してます!!」
(……ぇ?)
司祭はリンデルの思ってもみなかった言葉に思考が停止した。
美しい家族愛、姉と弟の絆、その言葉が頭からガラガラと音をさせて崩れ去る。
そして勝手に敵に塩をおくり、裏切られた気持ちになった司祭は口も挟めずただ、呆然と見守るしかなかった。
「リンデル…そんな……。」
クララは泣き出した。
リンデルの急な言葉にクララも混乱している様子で、司祭はリンデルへの慰めの言葉を考えはじめていた。
「私…私も貴方が好きよ。愛してるわ!」
(クララさああああああああん!!)
司祭は眼が飛び出しそうな程見開き心の中で絶叫した。
リンデルが振られると思っていたらクララは気持ちに応えた。
その事実は司祭に大ダメージをあたえ、今にも崩れそうな身体を気力で立たせていた。
想いの通じ合った二人の眼にはお互いしか映っておらず、自然と抱き合っていた。
もうこの場に居続ける事が限界だった司祭はフラつきながらもそっとその場を後にした。
教会に戻ると、司祭は神の像に祈りを捧げた。
(神よ…貴方は私に大変大きな試練をお与えになった。
私の心は傷つき暫く癒えることは無いでしょう……わかっています。二人の幸せを祈らなければいけない…しかし、今しばらく、お時間を下さい。)
この後、昼前に戻ってきたリンデルは司祭に溢れんばかりの笑顔と感謝の気持ちを伝え延々とクララの話をした。
司祭は遠い目をしながらも微笑み相槌をうちその所業に耐えて耐えて話が終わると自室に篭った。
リンデルからの幸せ報告はほぼ毎日され、たまにクララも教会を訪れイチャついて帰る。
司祭はきっとこれを乗り越えれば神のお側に近づくと自分に言い聞かせた。
「クララさん、お仕事前にすいません。どうしてもリンデルさんとお話して欲しい事がありまして。」
「司祭様、お気になさらないでください。それで、話って何かしら?」
「姉さん……実は、俺…姉さんに謝らなきゃいけないことがあるんだ。俺、姉さんの事ずっと騙してた。」
司祭は心の中でリンデルを応援した。
これを乗り越え二人が家族として上手くいくように、未来の弟の為に力になれる自分に酔っている部分もあったかもしれない。
「俺、姉さんの事ずっと家族って思えなかった。
好きだ!愛してる!一人の女性として愛してます!!」
(……ぇ?)
司祭はリンデルの思ってもみなかった言葉に思考が停止した。
美しい家族愛、姉と弟の絆、その言葉が頭からガラガラと音をさせて崩れ去る。
そして勝手に敵に塩をおくり、裏切られた気持ちになった司祭は口も挟めずただ、呆然と見守るしかなかった。
「リンデル…そんな……。」
クララは泣き出した。
リンデルの急な言葉にクララも混乱している様子で、司祭はリンデルへの慰めの言葉を考えはじめていた。
「私…私も貴方が好きよ。愛してるわ!」
(クララさああああああああん!!)
司祭は眼が飛び出しそうな程見開き心の中で絶叫した。
リンデルが振られると思っていたらクララは気持ちに応えた。
その事実は司祭に大ダメージをあたえ、今にも崩れそうな身体を気力で立たせていた。
想いの通じ合った二人の眼にはお互いしか映っておらず、自然と抱き合っていた。
もうこの場に居続ける事が限界だった司祭はフラつきながらもそっとその場を後にした。
教会に戻ると、司祭は神の像に祈りを捧げた。
(神よ…貴方は私に大変大きな試練をお与えになった。
私の心は傷つき暫く癒えることは無いでしょう……わかっています。二人の幸せを祈らなければいけない…しかし、今しばらく、お時間を下さい。)
この後、昼前に戻ってきたリンデルは司祭に溢れんばかりの笑顔と感謝の気持ちを伝え延々とクララの話をした。
司祭は遠い目をしながらも微笑み相槌をうちその所業に耐えて耐えて話が終わると自室に篭った。
リンデルからの幸せ報告はほぼ毎日され、たまにクララも教会を訪れイチャついて帰る。
司祭はきっとこれを乗り越えれば神のお側に近づくと自分に言い聞かせた。
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