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司祭は神に祈るのが仕事
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雲ひとつ無い空の下、司祭は一人ため息をつきながら箒を持って掃除していました。
クララとリンデルの結婚が決まり半年が経ち、二人の式は先日この教会で行われ、沢山の出席者に祝われました。
クララは公爵の計らいで城で働く事となり現在はリンデルと二人で王都で暮らし、またシスターと二人暮しになるかと思いきやシスターはリック、ゲルダと三人で街に住むことになり教会を出ることになり、現在司祭は一人で教会に住んでいます。
事はクララとリンデルの結婚式後に起こりました。
リックとゲルダはお互い愛しながらもシスターの事も好きになってしまい二人でシスターに告白。
受け入れたシスターは
「この愛は神に誓えますが、神には認められません。」
そう言うと荷物をまとめてしまい司祭の取り付く暇もありませんでした。
一気に人が減り寂しさと自分より若い者達の変化による焦りからジョシュアの今後について悩んでいる司祭を見かねて孤児院の子供たちが司祭を遊びに誘ったが司祭は上の空だった。
そこで、子供たちは司祭に元気を出して貰おうとシスターに手紙を出した。
するとシスターはすぐに教会に来て司祭に飛び蹴りをした。
「司祭さま、貴方何をしているのですか!
御歳40歳になろうとしている人が一桁の子供たちに心配かけて恥ずかしくないのですか。
司祭様から職務を取ったらその髪の毛以上に何も残らないのですよ!」
正しく正論で司祭は飛び蹴りの衝撃も忘れてしまう程シスターの言葉に衝撃を受けた。
「髪……そんなに…?」
「はい。司祭さまの頭は焼け野原です。前髪だけ残ってしまっているのが更に残念なので私が刈り取って差し上げましょうか。」
「私の!希望を?!」
司祭は涙目になりながら前髪を抑えシスターをみた。
その目はまるで雨に濡れる子犬のようだったが可愛いとは言い難い光景だった。
「司祭様が不甲斐ないので、私は安心できません。
よって私は街から通いで孤児院で働きながら司祭様を監視しますから……司祭様。」
「シスター……それには及びませんよ。
私は自分が恥ずかしい!しばらく修行に行ってきます。」
「え"っ。」
司祭は素早く立ち上がると私服に着替えて教会を施錠しまし、固まるシスターに鍵を手渡すとどこからとも無く現れた馬車に乗って旅立っていきました。
「後は頼みましたよ~!」
馬車の中からそう叫びながら司祭は度に出たのでした。
シスターは後悔し、その場に崩れ落ち暫く通いで教会を管理する事になりました。
fin
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するとシスターはすぐに教会に来て司祭に飛び蹴りをした。
「司祭さま、貴方何をしているのですか!
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司祭様から職務を取ったらその髪の毛以上に何も残らないのですよ!」
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「髪……そんなに…?」
「はい。司祭さまの頭は焼け野原です。前髪だけ残ってしまっているのが更に残念なので私が刈り取って差し上げましょうか。」
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