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「綺麗だなー」

「綺麗だねー」

「綺麗だよね。」

3人とも、梅を見て現在かなりうっとりとしている。

実は、家にあったお菓子をゴッソリと持ってきていた。

今から食べようと思う。

俺はカバンを見ると、ほぼ無くなっていた。

「えっ!?!お菓子?!あんだけ持ってきてたのに!」

「祐也祐也、まだある?」

「もうない。」

雪がこのままだと太ってしまう。

それは嫌だ!ケジメを付けてやろうと少しキツメに言ってみる。

それなのに…

「雪、これ食べていいよ。」

「わーーい、クロありがとう!!美味い!!」 

そうだ、クロもお菓子持ってきてたんだった。

ああああ、クロ~、これ以上あげたらだめだ~。

でも、やっぱり、俺は何かを美味しそうに食べている様子を見るのが本当に好きだ。

まぁ、今日くらいはいっか。

「雪、もういっこ、よもぎ饅頭食べるか?」

「食べる!」

やっぱり目をキラキラ輝かせている、雪の様子は可愛いな。

俺は、そっと雪の頭を撫でた。

「ねぇ、、ご主人様、俺も撫でて。」

「いいぞー、よしよし。」

クロも、喜んでくれている、はずだ。

心地よさそうにしてるもんな。

「折角梅見に来たし、雪に、梅干しを食べさせてやるよ!」

「ほんとほんと??」

「ああ!」

1つお店で買う。

酸っぱさは中くらいにしてみた。

「どうだ?」

「酸っぱいーー!美味しい!」

「だろだろ」

おお、雪も、梅が好きだったのか。

あっ、クロも食べてる。

「どうだ?」 

「美味しい。初めてのキスの味がする。」  

「それをいうならレモンだ。」

「あっははははは!!!確かにそうだなご主人様。
それに、初めてのキスはもっと甘いと思うよ、ご主人様。」 

「ってもう、キスしてるじゃねぇか。」

「へぇ、そんなこと言うんだ。」

クロのスイッチ入れてしまった。

これはやばい。

俺は、慌ててると

「ここでは、やめとく。

でも、家に帰ったら…

覚えててご主人様。」

「はいはい、クロはいい子だな。」

「また誤魔化す。ご主人様ずるい。」 

まぁ、俺はほぼお菓子食べてないけど、主に雪が美味しくお菓子食べてたし。

2人とも楽しそうだったし。

俺は満足だよ。

次は…、桜でも見に行くか!
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