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雪にはお気に入りのソファがある。

昔、俺の両親が一目惚れして買ったそうだ。

しかもわりと高いソファなんだよなこれ。

何とも高級感のある、雰囲気が漂ったリビングルームで1番目立つ位置にある、このソファ。


今までだったら、雪が寝てても俺も隣に座れたけど、今ならどうだろう。

完全に雪の独り占め状態になる。

今日もまた、雪は寝ている。

ごろーんとしながら大の字になっている。

まてまて、これ落ちるぞ雪!

俺は、雪の下敷きになった。

「祐也、祐也、大丈夫?」

「大丈夫、雪が無事でよかったよ!」

「うん、俺元気!」

ああ、やっぱり、雪は可愛いなぁ。

このソファ、もう、雪のベットでいい気がしてきた。

むくりと起き上がると、雪をぎゅっと抱きしめた。

「ゆーき、いい子だ、大好きでちゅよ~。」

「俺も祐也すき!!」

何とも幸せな時間だった。
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