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3.1 死ぬまで、あなたのことだけを。 (1)
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まだ息も整わないうちに、智子は口を開く。
「理紗さん、さっき言ったよね」
「何だっけ……? もう何言ったか覚えてないんだけど……」
嘘ばっかり。って智子は笑う。
「私は聞いたよ、はっきりと。覚悟はできたって」
そう言うと、枕元からごそごそと箱を取り出す。
「さっきまで、どうしようか迷ってたんだよ。本当だよ」
アクセサリーケースのように見える箱を開けて、その中身を私に見せる。
「クリスマスプレゼントだよ。理紗さん」
それは指輪だった。
青い石が付いた指輪。
「青いダイヤモンドって高いんだね。私、びっくりしちゃった」
その中身を無造作に取り出して、私の左手の小指にはめる。
「サイズあってた。さすが私だね。ブルーダイヤのピンキーリング。お値段はなんちゃら万円」
指輪なんてしたことなかった。
左手の小指がすごく重く感じる。
「どうしたの、これ」
「検索して調べて、お父さんに買ってきてもらった」
「いや、っていうか、なんちゃら万円って」
「心配しないでいいよ、これは私のお小遣いの何か月分だから」
むふふふ、智子は笑う。「保険金じゃないから、理紗さんは保険会社に足を向けて寝ても大丈夫」
でも私には足を向けて寝られないね、って楽しそうに言う。
「や、でも……なんで、これ」
「理紗さん、青いダイヤモンドの石言葉って知ってる?」
智子は私の疑問を無視して聞いてくる。
「石言葉……? そんなのあるんだ」
「二つあるんだよ。『永遠の幸せ』と、『絆を深める』」
小さなダイヤモンド。私はじっと見てみる。
白ばっかりのこの部屋の中で、それは確かに強く輝いている。
「さっき理紗さんが言ったことを私もそのまま返してやるんだ。これは重い女の呪いだよ」
智子はピンキーリングのダイヤモンドに口づける。「永遠に。私を刻みこんで、忘れられなくしてやる」
そんなこと言わなくたって。
もう忘れられるわけない。分かるでしょ、あなたにも。
「ダイヤモンドは硬くて、強くて、だけど500度以上の炎の中では燃えちゃうんだ」
だから、理紗さん。
智子は私の目をじっと見て呟く。「私が燃えても永遠に。私を忘れないで」
今度は智子から唇を重ねてきた。
智子とのキスは暖かい。
私たちが、私たちでいられる限界まで近づいて。これ以上踏み込んだら二人溶け合って戻ってこられなくなる。
そんな暖かくて甘いキス。
キスをしながら、いつの間にかセーターもブラウスもブラジャーも、全部が脱がされている。
それとも自分で脱いだんだろうか。全然思い出せない。
「別に、私を触る必要、無くない?」
その言葉を無視して、智子は私の乳輪のふちをくるくるとなぞっている。
「さっき理紗さん、一時の気の迷いだって言ってたよね」
「……うん。言った、かも」
「じゃあ多分、私もそうだ。なんかよく分かんないけど、今は理紗さんのことしか見えない」
「レズじゃ、ないのに」
乳首が硬くなっている。そんなの見なくても分かる。
優しく触る智子の指の感覚。それはじわじわと熱くて、気持ちいいの半歩後ろでとどまっている感じ。
もっと分かりやすい刺激が欲しくて、息が上がりはじめている。
何か言葉をしゃべると、智子に気づかれてしまいそう。
「レズじゃないよ。そうじゃなくて。理紗さんが、好きなんだよ」
「それは、確かに……っ、気の迷い、だね」
とん、と指先に乳輪を叩かれて、ぴりぴりとした刺激に声が漏れそうになる。
触ったことないって、言ってなかったっけ。なんで、こんなに。
「理紗さんを痛がらせたくなかったから、勉強したんだよ」
目を見て私の考えてることが分かったのか、智子は言う。「解説動画とかを見た」
とん。とん。乳輪を撫でている指先が、時々叩くような動きを見せる。
そのたびに声が漏れそうになる。
「こういうのって、勉強、するものじゃ、っ、ない、でしょ……」
上手い返答が思いつかなくて、そんなことを口走る。
「気持ち良くさせたかったんだ。理紗さんが好きだからさ」
乳輪全体をきゅっとつままれる。
「そんなこと……う、ぅぅぅぅぅ……」
我慢していた声が漏れてしまう。
智子には聞かれたくなかった。
誰かの身体に触れたことのない智子。
「もう少し分かりやすく言うと、『暇だったから』」
乳首を上からぐっと押し込まれる。
「暇って、っぁ……ん、うぅぅぅぅ……」
「他にやりたいこと、出来ることなんて無かったんだもん、しょうがないじゃん」
乳首を指先で、くりくりとねぶられる。
「んぅ……う、ふぅぅ、うぅぅぅ……」
息をはくたびに、ちょっとずつ肺が熱くなってくる。
「でもさ。動画ってあんまり役に立たなかったな」
「う、う、うぅ……そう、なの?」
「そうだよ。私、分かっちゃったもん。理紗さんが最初にキスするとき、恥ずかしがった理由」
きゅっきゅっ、乳首がつままれる。
根元から先端まで、こしゅこしゅとしごかれる。
「っあ、あ……っう、ん、ぅぅぅ……」
「あと、理紗さんが気持ち良くなる触り方も」
「ね、理紗さん。女子どうしのセックスって恥ずかしいよね。弱いとこ、全部ばれちゃう」
ジーンズとショーツを同時に全部脱がされる。
「理紗さん、すごいよ。おしりの穴までべちゃべちゃ」
私の両脚を開いて、その間に顔を近づけて。
触らずにじっと見ている。息がクリトリスにかかってくすぐったい。
「いつから濡れてたのかな」
「分かるわけ、ないでしょ」
「私を触りながら気持ち良くなっちゃったのかな? キスと乳首だけでこんなに濡れちゃったのかな?」
「知らないから、そんな近くで見なくても」
「どっちにしても、えっちだね。理紗さん」
クリトリスに指が触れる。
別にその液体を塗り付けられたわけでもないのに、ぬるっとした感触。
「こういう触り方だよね、理紗さんが好きなの」
クリトリスの先っぽに触れながら、じわじわと指が動く。
小さい円を描くように、だけど本当に先っぽだけをゆるゆると刺激する智子の指先。
「優しく触るのがいいって動画で言ってたけど、本当に、ちょっとだけでいいんだね。理紗さんは」
刺激としては物足りなくなるくらい。
だけど、クリトリスへの刺激ってちょっとずつ溜まってくる。
「ふぅ……んっ……ん、ん……」
段々と熱くなってくる。
例えば大陰唇とか、会陰部とか。他の場所への刺激は、段々とおなかの奥に溜まるのだけど。
「ね、理紗さん。クリトリスを触られると、先っぽがどんどんしびれてくるんだね」
「う、うぅぅぅぅ……んっ、う、ぅぅぅ……」
段々と、クリトリスの中に気持ち良さが溜まってくる感じ。
「すごい。こんなに硬くなるんだね、クリトリスって」
私の性器の全部を覗き込みながら、だけど、他の部分には触ってくれない。
気持ち良さは溜まり続けて、だけど、クリトリスは小さいから、すぐに溢れそうになる。
「ぅ、あ、っあ……んっ、あ、はぁっ……」
「このぴらぴらした部分……小陰唇? 開くんだね。開いて理紗さんの気持ちいい汁が垂れてきたよ」
逆側の手で掬い取って、「ほら、ねばねばしててこんなに伸びるよ」って見せてくる。
「あ……ぅ、あ、ぁぁぁ……っあ、ふあ、あ……」
自分で触っていたら、もう他の部分に手を伸ばしている。
もっと強い刺激が欲しい。けれど、智子はそれをくれない。
「一度垂れると、どんどん漏れてくるね。理紗さんの汁」
それを塗り付けることも、他の場所を触ることも、してくれない。
ちょっとずつ溜まっていく快感が、行き場を無くしている。
「あ、あ……ちょっと、っあ、ともこ、っあ……」
「もうベッドのシーツまで汚れちゃった。どうしようこれ」
こしゅこしゅと。
クリトリスの先っぽだけに溜まる。見たこともないくらいの量の気持ちよさが。
「あ、あ、だめ、まってっあぁぁっ……!」
それにクリトリスは耐えられなくて、あふれそうで、
とろり、身体の奥から何かがこぼれた感覚があって、
「や、あ……っ、あ、あ、あ、あ、あ」
全身に気持ち良さが流れ出す。
両脚が、腰が、上半身が、ぶるぶるぶると震える。
「動いたら触りづらいから。動いちゃダメだよ」
しびれたままのクリトリスが、ひときわ熱くなって。
じんじんとした熱い何かが、おなかの奥を震わせた。
「っあ――――ぁ、ぁ、ぁ……ぁ、ぁぁぁぁ……」
どろりと。おなかの奥から何かが漏れ出す感覚。
声がかすれて、息が出来ない。
「初めて見ちゃった。理紗さんがいくとこ」
私の両脚の間をじっと見つめたまま、智子が言う。
「理紗さんの入り口、ぴくぴくしてすっごい可愛かったよ。理紗さん本人よりずっと素直だね。この子」
はぁはぁと。息をすることだけで精いっぱいで、何も答えられない。
「こんなに気持ちいいって教えてくれてる」
ぴちゃぴちゃ。膣口のぬるぬるを叩いてわざと音を立てている。
「なんか、いった瞬間にいっぱい汁出てきたし。そんなにとろとろさせて、入れてほしいんだね」
膣口の表面を叩いていた指が、入り口に添えられる。
「ちょっと……や、まって」
いったばかりで、全身が敏感になってるから。
「今触ってほしいんだよね。理紗さん、ちょっと強引なほうが好きでしょ、さっき分かっちゃった」
「まって、っあ――」
ぬる、ぬる、ぬると。大して抵抗もなく智子の指が奥まで入ってくる。
「わ、すごい。簡単に入っちゃった。なんでかな」
さっき、凄いいき方しちゃったからかな?
いつも指入れてるからかな?
私のことが好きだからかな?
ふふふ。って笑いながら、智子は楽しそうに言う。
理由なんて分かってる。全部だよそんなの。
だから、絶対に智子には言わない。教えてあげない。
「理紗さん、知ってる? 指を入れるって言っても、いろんな触り方があるんだって」
たとえば、こんな触り方。
って、入れた指を前後に動かす。
「うぅぅぅぅ……んんんんっ……」
自分の指とは全然違う。
智子の指の暖かさとか、優しさとかを。直接感じている。
「理紗さんの中、すごく狭いけどきつくはないんだね。私の指に吸い付いてくるみたい」
面白がって何度も抜いては差し込みを繰り返す。
だけど、決して速くしたり強くしたりはしない。
智子は昔からそんな感じ。
「あとはね、こういう触り方」
指をほとんど全部抜いて、入り口辺りを触られる。
その部分で手を小刻みに震わせたり。
ちょっとだけの出し入れをしたり。
「や、そこばっか……っぁ……」
「この場所触ってると、ぎゅうぎゅうしてくるから。気持ちいいのが分かるね」
「っは、ぁ、なんか、そこ……ぁ、う、ぅぅ、ぁ、ぁ……」
知らなかった。入り口がこんなに気持ちいいなんて。
クリトリスとも、膣内の奥のほうとも違う。おなかをじわじわと暖められるような、不思議な刺激。
段々と智子の指が存在感を増してきて、
「理紗さん、ちょっとずつ入り口が狭くなってきたよ」
私の顔を見てにこっと笑う。
「すっごく気持ち良さそう。ね、ここ触るたび、私のこと思い出しちゃうね」
「ぁ……そこだけ、さわられると、っあ、ひ、ぅ、なんかっあ、だめ、っあ……」
だんだん頭がぼーっとしてくる。
「だけど、私は知ってるよ。理紗さんのいちばん気持ちいいところはここじゃないって」
そしてまた、指を奥まで入れられる。
「ね、どこにあるの? 教えてよ」
指をぐーっとおなか側に押し付けてくる。「さっき、あんなにしつこく触ってた、理紗さんのいちばんの弱点」
「んぁ……ぁ、う、ぅぅぅ……うぅぅぅぅ……」
おなか側を強く押しながら、ゆっくりと指を引き抜いてはまた差し込まれる。
ちょっとだけ横にずらして、また抜いて入れて。
「は、ぅ……ん、ぅぅぅぅ……そんなの……っ知らないし、教えてあげない……っあ……」
「別に教えてくれなくてもわかるよ、きっと。何年一緒にいると思ってるのかな?」
そう言いながら、その指は相変わらず優しい。
小学校の頃から智子はこういう子だった。
あの頃、手をつなぎながらうっすらと感じていた優しさ。
高校生になって、言葉を交わしながらもう少し輪郭を感じた優しさ。
今はそれを、身体の奥で感じている。
結局、あの頃から何も変わらない。
「――っあ……!」気づいたら変な声が出ていた。
「今の私はね、理紗さんしか見えないよ。もう他のものなんて別に」
ぐっ、ぐっ。その場所を確かめるように押して、「だから分かるよ。理紗さんのことは全部」
「い……っあ、っ、あ、ちょっと、っや、あ……!」
その部分を中心に、指が動く。どんなふうに触られてるか分からない。
ただ、私が自分で触ってるよりもずっと刺激が鮮烈。
私自身よりもきっと、私が気持ちいい場所を知ってる。
「すごいね。どんどんびくびくしてくる。理紗さんの身体の中も、腕も脚も腰も全部」
だって、こんな場所触られたら、耐えられない。
それくらい密度の高い刺激。
「だめ、あっ、あ、あぁぁ、それ、や、あ、あぁ、すぐ、っ、う、ぅぅぅぅ……」
すぐにいっちゃう。
「でも、ダメだよ」
触る手を不意に休めて、私の顔を覗き込む智子。
「言ったでしょ。私を刻みこんで、忘れられなくしてやるって。永遠に」
そして私の両脚の間を覗き込んで、
「絶対に一人じゃ出来ないこと、してあげる」
ぺろり。
クリトリスを舐められた。
「や、ぁ、やだ、そこ、きたないから、あ、ぁぁぁ、あ……!」
ぺろり、ぺろり、何度もクリトリスの上を舌が這う感覚。
「だから理紗さんは、自分で触るたびに私のことを思い出すんだ。あの時はもっと気持ち良かったって。私の指の長さ、舌のざらざら、忘れさせないよ、全部」
知らなかった。こんな感覚。
指で触るよりも、熱くて、やわらかくて、優しくて。
「あ、あ、だめ、それ、やだ、だめっ、だからっあぁぁぁぁ……!」
「重い女の呪いだよ」
そんな触られ方したら、忘れなくなる。戻れなくなる。
「理紗さん、クリトリス、さっきよりもっと大きくなってる。ね、気持ちいい?」
「あ、ぅぅっあぁぁっ……だめ、だよ……っあ、これ、ほんとうに、っ、」
よく分からなくなる。クリトリスが今までにないくらい敏感で。
気持ち良さが、坂道をどんどん駆け上がっていくみたいで。
「だけどさ、こうやると、もっと気持ちいいんだって」
ぺろ、ぺろ。クリトリスを舐めたまま、Gスポットを捉えたままの指がゆるゆると動きはじめる。
「んあっ……! あ、あ、あ、あ、それ、だめっあぁぁっ……!」
内側と外側から、同時におなかを揺らされている。
ぎゅっと両側から刺激にさらされて、どうやって感じればいいんだか分からない。逃げられない。
「う、っあ、は、あ、ぁぁぁ、これ、やだ、むりっあっ、う、ぅ、ぅ……」
いつもだったらもういってる。そんな凄い気持ちよさ。
でも本当に分からない。
感じたことのない強さの濁流に流されているみたいで、どうやって処理すればいいのか分からない。
「理紗さんの中、とろとろすぎて、指が滑りそう」
ぎゅっぎゅっと指が押し付けられて、びちゃびちゃ、みたいなどろどろの音がして。
「あ、やっ、あ、あ、あ、むり、ほんとうに、むり、っあ……!」
気持ち良さが抑えつけられて小さいまま膨らんでいく。
熱くて、眩しくて、暴力的な。そんな刺激。
目の前がちかちかと白くなる。
「あ、理紗さんの中、こんなに動くんだ。すごっ」
智子の言葉もよく分からない。
ただおなかの奥で気持ち良さが爆発しそうになって、熱くて、ふわふわして。
じわじわと、とろとろと、智子と私の境界が曖昧になって、
「あ、あ、あ、あ……っあ、あ、あ、ともこ、っあ……」
「うん。好きだよ、理紗さん」
身体が自分のではないみたいにびくびくと動いて、目の前が真っ白になって。「ずっと私を見ててね」
「っ、あ――――」
全身から力が抜ける。
「理紗さん、さっき言ったよね」
「何だっけ……? もう何言ったか覚えてないんだけど……」
嘘ばっかり。って智子は笑う。
「私は聞いたよ、はっきりと。覚悟はできたって」
そう言うと、枕元からごそごそと箱を取り出す。
「さっきまで、どうしようか迷ってたんだよ。本当だよ」
アクセサリーケースのように見える箱を開けて、その中身を私に見せる。
「クリスマスプレゼントだよ。理紗さん」
それは指輪だった。
青い石が付いた指輪。
「青いダイヤモンドって高いんだね。私、びっくりしちゃった」
その中身を無造作に取り出して、私の左手の小指にはめる。
「サイズあってた。さすが私だね。ブルーダイヤのピンキーリング。お値段はなんちゃら万円」
指輪なんてしたことなかった。
左手の小指がすごく重く感じる。
「どうしたの、これ」
「検索して調べて、お父さんに買ってきてもらった」
「いや、っていうか、なんちゃら万円って」
「心配しないでいいよ、これは私のお小遣いの何か月分だから」
むふふふ、智子は笑う。「保険金じゃないから、理紗さんは保険会社に足を向けて寝ても大丈夫」
でも私には足を向けて寝られないね、って楽しそうに言う。
「や、でも……なんで、これ」
「理紗さん、青いダイヤモンドの石言葉って知ってる?」
智子は私の疑問を無視して聞いてくる。
「石言葉……? そんなのあるんだ」
「二つあるんだよ。『永遠の幸せ』と、『絆を深める』」
小さなダイヤモンド。私はじっと見てみる。
白ばっかりのこの部屋の中で、それは確かに強く輝いている。
「さっき理紗さんが言ったことを私もそのまま返してやるんだ。これは重い女の呪いだよ」
智子はピンキーリングのダイヤモンドに口づける。「永遠に。私を刻みこんで、忘れられなくしてやる」
そんなこと言わなくたって。
もう忘れられるわけない。分かるでしょ、あなたにも。
「ダイヤモンドは硬くて、強くて、だけど500度以上の炎の中では燃えちゃうんだ」
だから、理紗さん。
智子は私の目をじっと見て呟く。「私が燃えても永遠に。私を忘れないで」
今度は智子から唇を重ねてきた。
智子とのキスは暖かい。
私たちが、私たちでいられる限界まで近づいて。これ以上踏み込んだら二人溶け合って戻ってこられなくなる。
そんな暖かくて甘いキス。
キスをしながら、いつの間にかセーターもブラウスもブラジャーも、全部が脱がされている。
それとも自分で脱いだんだろうか。全然思い出せない。
「別に、私を触る必要、無くない?」
その言葉を無視して、智子は私の乳輪のふちをくるくるとなぞっている。
「さっき理紗さん、一時の気の迷いだって言ってたよね」
「……うん。言った、かも」
「じゃあ多分、私もそうだ。なんかよく分かんないけど、今は理紗さんのことしか見えない」
「レズじゃ、ないのに」
乳首が硬くなっている。そんなの見なくても分かる。
優しく触る智子の指の感覚。それはじわじわと熱くて、気持ちいいの半歩後ろでとどまっている感じ。
もっと分かりやすい刺激が欲しくて、息が上がりはじめている。
何か言葉をしゃべると、智子に気づかれてしまいそう。
「レズじゃないよ。そうじゃなくて。理紗さんが、好きなんだよ」
「それは、確かに……っ、気の迷い、だね」
とん、と指先に乳輪を叩かれて、ぴりぴりとした刺激に声が漏れそうになる。
触ったことないって、言ってなかったっけ。なんで、こんなに。
「理紗さんを痛がらせたくなかったから、勉強したんだよ」
目を見て私の考えてることが分かったのか、智子は言う。「解説動画とかを見た」
とん。とん。乳輪を撫でている指先が、時々叩くような動きを見せる。
そのたびに声が漏れそうになる。
「こういうのって、勉強、するものじゃ、っ、ない、でしょ……」
上手い返答が思いつかなくて、そんなことを口走る。
「気持ち良くさせたかったんだ。理紗さんが好きだからさ」
乳輪全体をきゅっとつままれる。
「そんなこと……う、ぅぅぅぅぅ……」
我慢していた声が漏れてしまう。
智子には聞かれたくなかった。
誰かの身体に触れたことのない智子。
「もう少し分かりやすく言うと、『暇だったから』」
乳首を上からぐっと押し込まれる。
「暇って、っぁ……ん、うぅぅぅぅ……」
「他にやりたいこと、出来ることなんて無かったんだもん、しょうがないじゃん」
乳首を指先で、くりくりとねぶられる。
「んぅ……う、ふぅぅ、うぅぅぅ……」
息をはくたびに、ちょっとずつ肺が熱くなってくる。
「でもさ。動画ってあんまり役に立たなかったな」
「う、う、うぅ……そう、なの?」
「そうだよ。私、分かっちゃったもん。理紗さんが最初にキスするとき、恥ずかしがった理由」
きゅっきゅっ、乳首がつままれる。
根元から先端まで、こしゅこしゅとしごかれる。
「っあ、あ……っう、ん、ぅぅぅ……」
「あと、理紗さんが気持ち良くなる触り方も」
「ね、理紗さん。女子どうしのセックスって恥ずかしいよね。弱いとこ、全部ばれちゃう」
ジーンズとショーツを同時に全部脱がされる。
「理紗さん、すごいよ。おしりの穴までべちゃべちゃ」
私の両脚を開いて、その間に顔を近づけて。
触らずにじっと見ている。息がクリトリスにかかってくすぐったい。
「いつから濡れてたのかな」
「分かるわけ、ないでしょ」
「私を触りながら気持ち良くなっちゃったのかな? キスと乳首だけでこんなに濡れちゃったのかな?」
「知らないから、そんな近くで見なくても」
「どっちにしても、えっちだね。理紗さん」
クリトリスに指が触れる。
別にその液体を塗り付けられたわけでもないのに、ぬるっとした感触。
「こういう触り方だよね、理紗さんが好きなの」
クリトリスの先っぽに触れながら、じわじわと指が動く。
小さい円を描くように、だけど本当に先っぽだけをゆるゆると刺激する智子の指先。
「優しく触るのがいいって動画で言ってたけど、本当に、ちょっとだけでいいんだね。理紗さんは」
刺激としては物足りなくなるくらい。
だけど、クリトリスへの刺激ってちょっとずつ溜まってくる。
「ふぅ……んっ……ん、ん……」
段々と熱くなってくる。
例えば大陰唇とか、会陰部とか。他の場所への刺激は、段々とおなかの奥に溜まるのだけど。
「ね、理紗さん。クリトリスを触られると、先っぽがどんどんしびれてくるんだね」
「う、うぅぅぅぅ……んっ、う、ぅぅぅ……」
段々と、クリトリスの中に気持ち良さが溜まってくる感じ。
「すごい。こんなに硬くなるんだね、クリトリスって」
私の性器の全部を覗き込みながら、だけど、他の部分には触ってくれない。
気持ち良さは溜まり続けて、だけど、クリトリスは小さいから、すぐに溢れそうになる。
「ぅ、あ、っあ……んっ、あ、はぁっ……」
「このぴらぴらした部分……小陰唇? 開くんだね。開いて理紗さんの気持ちいい汁が垂れてきたよ」
逆側の手で掬い取って、「ほら、ねばねばしててこんなに伸びるよ」って見せてくる。
「あ……ぅ、あ、ぁぁぁ……っあ、ふあ、あ……」
自分で触っていたら、もう他の部分に手を伸ばしている。
もっと強い刺激が欲しい。けれど、智子はそれをくれない。
「一度垂れると、どんどん漏れてくるね。理紗さんの汁」
それを塗り付けることも、他の場所を触ることも、してくれない。
ちょっとずつ溜まっていく快感が、行き場を無くしている。
「あ、あ……ちょっと、っあ、ともこ、っあ……」
「もうベッドのシーツまで汚れちゃった。どうしようこれ」
こしゅこしゅと。
クリトリスの先っぽだけに溜まる。見たこともないくらいの量の気持ちよさが。
「あ、あ、だめ、まってっあぁぁっ……!」
それにクリトリスは耐えられなくて、あふれそうで、
とろり、身体の奥から何かがこぼれた感覚があって、
「や、あ……っ、あ、あ、あ、あ、あ」
全身に気持ち良さが流れ出す。
両脚が、腰が、上半身が、ぶるぶるぶると震える。
「動いたら触りづらいから。動いちゃダメだよ」
しびれたままのクリトリスが、ひときわ熱くなって。
じんじんとした熱い何かが、おなかの奥を震わせた。
「っあ――――ぁ、ぁ、ぁ……ぁ、ぁぁぁぁ……」
どろりと。おなかの奥から何かが漏れ出す感覚。
声がかすれて、息が出来ない。
「初めて見ちゃった。理紗さんがいくとこ」
私の両脚の間をじっと見つめたまま、智子が言う。
「理紗さんの入り口、ぴくぴくしてすっごい可愛かったよ。理紗さん本人よりずっと素直だね。この子」
はぁはぁと。息をすることだけで精いっぱいで、何も答えられない。
「こんなに気持ちいいって教えてくれてる」
ぴちゃぴちゃ。膣口のぬるぬるを叩いてわざと音を立てている。
「なんか、いった瞬間にいっぱい汁出てきたし。そんなにとろとろさせて、入れてほしいんだね」
膣口の表面を叩いていた指が、入り口に添えられる。
「ちょっと……や、まって」
いったばかりで、全身が敏感になってるから。
「今触ってほしいんだよね。理紗さん、ちょっと強引なほうが好きでしょ、さっき分かっちゃった」
「まって、っあ――」
ぬる、ぬる、ぬると。大して抵抗もなく智子の指が奥まで入ってくる。
「わ、すごい。簡単に入っちゃった。なんでかな」
さっき、凄いいき方しちゃったからかな?
いつも指入れてるからかな?
私のことが好きだからかな?
ふふふ。って笑いながら、智子は楽しそうに言う。
理由なんて分かってる。全部だよそんなの。
だから、絶対に智子には言わない。教えてあげない。
「理紗さん、知ってる? 指を入れるって言っても、いろんな触り方があるんだって」
たとえば、こんな触り方。
って、入れた指を前後に動かす。
「うぅぅぅぅ……んんんんっ……」
自分の指とは全然違う。
智子の指の暖かさとか、優しさとかを。直接感じている。
「理紗さんの中、すごく狭いけどきつくはないんだね。私の指に吸い付いてくるみたい」
面白がって何度も抜いては差し込みを繰り返す。
だけど、決して速くしたり強くしたりはしない。
智子は昔からそんな感じ。
「あとはね、こういう触り方」
指をほとんど全部抜いて、入り口辺りを触られる。
その部分で手を小刻みに震わせたり。
ちょっとだけの出し入れをしたり。
「や、そこばっか……っぁ……」
「この場所触ってると、ぎゅうぎゅうしてくるから。気持ちいいのが分かるね」
「っは、ぁ、なんか、そこ……ぁ、う、ぅぅ、ぁ、ぁ……」
知らなかった。入り口がこんなに気持ちいいなんて。
クリトリスとも、膣内の奥のほうとも違う。おなかをじわじわと暖められるような、不思議な刺激。
段々と智子の指が存在感を増してきて、
「理紗さん、ちょっとずつ入り口が狭くなってきたよ」
私の顔を見てにこっと笑う。
「すっごく気持ち良さそう。ね、ここ触るたび、私のこと思い出しちゃうね」
「ぁ……そこだけ、さわられると、っあ、ひ、ぅ、なんかっあ、だめ、っあ……」
だんだん頭がぼーっとしてくる。
「だけど、私は知ってるよ。理紗さんのいちばん気持ちいいところはここじゃないって」
そしてまた、指を奥まで入れられる。
「ね、どこにあるの? 教えてよ」
指をぐーっとおなか側に押し付けてくる。「さっき、あんなにしつこく触ってた、理紗さんのいちばんの弱点」
「んぁ……ぁ、う、ぅぅぅ……うぅぅぅぅ……」
おなか側を強く押しながら、ゆっくりと指を引き抜いてはまた差し込まれる。
ちょっとだけ横にずらして、また抜いて入れて。
「は、ぅ……ん、ぅぅぅぅ……そんなの……っ知らないし、教えてあげない……っあ……」
「別に教えてくれなくてもわかるよ、きっと。何年一緒にいると思ってるのかな?」
そう言いながら、その指は相変わらず優しい。
小学校の頃から智子はこういう子だった。
あの頃、手をつなぎながらうっすらと感じていた優しさ。
高校生になって、言葉を交わしながらもう少し輪郭を感じた優しさ。
今はそれを、身体の奥で感じている。
結局、あの頃から何も変わらない。
「――っあ……!」気づいたら変な声が出ていた。
「今の私はね、理紗さんしか見えないよ。もう他のものなんて別に」
ぐっ、ぐっ。その場所を確かめるように押して、「だから分かるよ。理紗さんのことは全部」
「い……っあ、っ、あ、ちょっと、っや、あ……!」
その部分を中心に、指が動く。どんなふうに触られてるか分からない。
ただ、私が自分で触ってるよりもずっと刺激が鮮烈。
私自身よりもきっと、私が気持ちいい場所を知ってる。
「すごいね。どんどんびくびくしてくる。理紗さんの身体の中も、腕も脚も腰も全部」
だって、こんな場所触られたら、耐えられない。
それくらい密度の高い刺激。
「だめ、あっ、あ、あぁぁ、それ、や、あ、あぁ、すぐ、っ、う、ぅぅぅぅ……」
すぐにいっちゃう。
「でも、ダメだよ」
触る手を不意に休めて、私の顔を覗き込む智子。
「言ったでしょ。私を刻みこんで、忘れられなくしてやるって。永遠に」
そして私の両脚の間を覗き込んで、
「絶対に一人じゃ出来ないこと、してあげる」
ぺろり。
クリトリスを舐められた。
「や、ぁ、やだ、そこ、きたないから、あ、ぁぁぁ、あ……!」
ぺろり、ぺろり、何度もクリトリスの上を舌が這う感覚。
「だから理紗さんは、自分で触るたびに私のことを思い出すんだ。あの時はもっと気持ち良かったって。私の指の長さ、舌のざらざら、忘れさせないよ、全部」
知らなかった。こんな感覚。
指で触るよりも、熱くて、やわらかくて、優しくて。
「あ、あ、だめ、それ、やだ、だめっ、だからっあぁぁぁぁ……!」
「重い女の呪いだよ」
そんな触られ方したら、忘れなくなる。戻れなくなる。
「理紗さん、クリトリス、さっきよりもっと大きくなってる。ね、気持ちいい?」
「あ、ぅぅっあぁぁっ……だめ、だよ……っあ、これ、ほんとうに、っ、」
よく分からなくなる。クリトリスが今までにないくらい敏感で。
気持ち良さが、坂道をどんどん駆け上がっていくみたいで。
「だけどさ、こうやると、もっと気持ちいいんだって」
ぺろ、ぺろ。クリトリスを舐めたまま、Gスポットを捉えたままの指がゆるゆると動きはじめる。
「んあっ……! あ、あ、あ、あ、それ、だめっあぁぁっ……!」
内側と外側から、同時におなかを揺らされている。
ぎゅっと両側から刺激にさらされて、どうやって感じればいいんだか分からない。逃げられない。
「う、っあ、は、あ、ぁぁぁ、これ、やだ、むりっあっ、う、ぅ、ぅ……」
いつもだったらもういってる。そんな凄い気持ちよさ。
でも本当に分からない。
感じたことのない強さの濁流に流されているみたいで、どうやって処理すればいいのか分からない。
「理紗さんの中、とろとろすぎて、指が滑りそう」
ぎゅっぎゅっと指が押し付けられて、びちゃびちゃ、みたいなどろどろの音がして。
「あ、やっ、あ、あ、あ、むり、ほんとうに、むり、っあ……!」
気持ち良さが抑えつけられて小さいまま膨らんでいく。
熱くて、眩しくて、暴力的な。そんな刺激。
目の前がちかちかと白くなる。
「あ、理紗さんの中、こんなに動くんだ。すごっ」
智子の言葉もよく分からない。
ただおなかの奥で気持ち良さが爆発しそうになって、熱くて、ふわふわして。
じわじわと、とろとろと、智子と私の境界が曖昧になって、
「あ、あ、あ、あ……っあ、あ、あ、ともこ、っあ……」
「うん。好きだよ、理紗さん」
身体が自分のではないみたいにびくびくと動いて、目の前が真っ白になって。「ずっと私を見ててね」
「っ、あ――――」
全身から力が抜ける。
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