【R１８】チョロインの婚約者はモーーー大変！！！

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　オレはルビーナちゃんを準備室から連れ出すと無言のまま彼女と馬車に乗った。

　ムーア先生と何処までしたんだろう。嫉妬で頭が焼き切れそうだ。

 「ローリー‥‥。」

　何時もとは違う不機嫌なオレにルビーナちゃんが怯えたように俯いた。

 「ムーア先生と何があった？」

 「‥‥あ、ごめんなさい。」

 「何があったか聞いているんだ！」

　ルビーナちゃんが涙を流した。

 「‥‥お仕置きだって言われて、胸元に手を入れられて」

 「他には？」

 「そしたら、ローリーが来てくれたから‥‥。」

 「じゃあ、それ以上の事はされていないんだな。」

 「うん。」

　ルビーナちゃんが泣きながら頷いた。

 「良かった、もっと酷いことをされたんじゃないかって思った。」

　オレはルビーナちゃんを抱きしめた。

　何とか被害は最小限で済んだみたいだ。

　しかしフランシス・ムーア、貴様は許さない。オレの女に手を出した事を後悔させてやる。

　オレは事業で得た高位貴族とのパイプを使って学園に揺さぶりをかけた。
　ローランド・メルトは今やランドル王国でも有名な青年実業家だ。学園への寄付の額も、その辺の高位貴族に劣らない。

　フランシス・ムーアは男爵家の次男坊だ。勝負にもならなかった。ムーア先生は一身上の都合で教師を辞めて行った。



　こうしてエロ歴史教師の脅威は去ったが、オレは考えた。
　108人の攻略対象者でシナリオを知らないものは仕方ないが、知っているものに対しては先回り出来るものもあるかもしれない。

　ゲームでは三段階に恋愛が発展して行く。
　出会い編、溺愛編、別れ編の三本立てだ。
　出会って、それが恋になり体の関係に溺れ、結婚が決まり引き裂かれるように別れる。ルビーナちゃんが学園を去る前日、最後の逢瀬に、別れる二人のシナリオが切ないと人気があった。

　まあオレが婚約者としている限り、隠れた恋愛なんてさせないけどね。
　
　今までも全て出会い編で潰している。

　オレは今まで以上にルビーナちゃんのガードを固めることを決めた。
　ルビーナちゃんを愛している。オレの人生はルビーナちゃんの為にあると言っても過言じゃない。

　ルビーナちゃんの浮気を全力で阻止して、学園を卒業したら甘々な新婚生活の始まりだ。