ホリデイ・ヒーローズ

コードリコーダー

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四話

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 3人は光の世界へと飛び出した。
 人類にとって350年ぶりの地上を踏みしめたのだ。

エイプリル「うっひょぉぉぉぉおおおあああ!」

サンディ「これが外の世界かぁ!」

イースター「すっごぉい!」

 想い想いの歓喜を声にして3人は笑った。

無線からも歓喜の声が聞こえる。

 足元には乾いた土、そこから青い空に向かって広葉樹が生えていて、それには大小様々な蔦が絡みついている。

 森の中に寂しげな鉄の小屋に門がついていた。
 まるで、そこだけ過去に置き去りにされたように小屋は建っていた。

 後ろを振り返れば遠くに蔦は絡みついているが、砂色の巨大で奇妙な人の顔の像が木々から頭一つ飛び出ていた。
  その奥に同じく砂色の巨大な三角形の建造物が見える。

イースター「なにあれー!おっきな顔ー!」

エイプリル「なぁなぁ!なんだあれ!すっげぇ~変な見た目だぞー!」

「あれは確かスフィンクスと言う像だな。文献を読んだことがある。」

それぞれが外の世界の感想を口々に述べる。その時無線からバースデーの声がした。

バースデー「観光もいいが、目的を忘れるなよ?」

 ここでようやく3人は目的を思い出し森の中を歩き始める。

 しばらくは木しか見えなかった。
 時々鹿や猿を見かけるが、見慣れないものに怯え逃げてしまっていた。

白い兎も見ることが出来た。

 突然視界が晴れ、人類が昔住んでいた町が見えた。

 砂色の住居が8割、白やガラス張りのビルが2割と言ったところだ。
どれも蔦や苔に覆われていてなんとも言えない孤独を感じさせる。

3人は町に入り、少し歩くと遠くに人の姿が5つ見えた。

イースター「あれが…機械兵器…」

 そのうち機械兵器の一機がこちらを向き、金属が擦れるような叫び声をあげこちらに走ってくる。
 それにつられて残りの四機も走り出す。

エイプリル「おいっやばいやばい!キタキタキタキタ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!」

サンディ「慌てるなエイプリル。死ぬのは向こうだろ?」

イースター「そうだよ!私たちは超強いからだーーいじょうぶ!!がんばろ?」
 
 走る機械兵器との距離は約150mだが常人ではありえないスピードで距離を縮めてくる。

「エッグシステム戦闘モード展開!」

イースターの乗る機械「エッグ」の側面の丸い切れ目から六つの銃口が円状に並んだ大袈裟な機関銃が姿を見せた。

「神のご加護があらん事を。」

 サンディクロウも手首の甲の装甲から薄い鋼鉄の爪が2枚づつ、両手で系4枚の爪で武装する。

エイプリルは手のひらサイズのカードの束を手に持ち一枚引く。

「タロット!魔法使い」


〔エイプリル・マジシャン〕


 エイプリルの周りを大小無数の紫色の魔法陣が囲み、ニヤリと不敵に笑む。

 機械兵器が目の前に迫り、背中に背負っていた刀、槍を構えて突っ込んでくる。
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