天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

B-pro@神話創作してます

文字の大きさ
37 / 295
第五章 スポンサー編

第13話-1 美の女神アフロディーテ

しおりを挟む
第13話「美の女神アフロディーテ」

『君のスポンサーになりたい』

突然自分の前に現れた西風の神ゼピュロスからそう告げられたヒュアキントスは困惑したーーーー

しかし、彼の答えは決まっていた。断る理由などないのだから。 

せっかくなのでゼピュロスに、スポンサー探しの件について話を聞いてもらうことになった。



「・・・・・・なるほどね」
ゼピュロスはヒュアキントスから話を聞いて頷いた。




「そうか、それは大変だったね……。オーディションというのはね、正攻法ではなかなか難しいのが実情なんだ。企業だって、大手の事務所やタレントを優遇したいんだよ。小さな事務所だと資金面でも人材面でも余裕がないことが多いんだ」
「なるほど……」


(確かにそうかもしれない……)

「君のような特別に美しい少年なら引く手あまたになりそうだけどね」

ゼピュロスは気障っぽくそう言った。


(美しいって言われるのはちょっと照れるな……)
ヒュアキントスの頬が少し赤くなった。

それを見てゼピュロスは微笑ましそうに笑った。



「他の企業に取られてしまう前に、私が君を直接スカウトしたいと思ったんだ。私は主神に次ぐ高位の神だ。代表として権限を持っているから安心してほしい」
「あ…ありがとうございます!!」



ゼピュロスと別れて、ヒュアキントスは帰路についた。

(まさかこんなに早く見つかるとは思わなかった……!嬉しい誤算だ……!でも本当に良かった……!これであと2件……!)

ゼピュロスからもらった名刺を見ながら、ヒュアキントスはそう思った。


すると、ふとあることに気付いた。


(あれ……?そういえば、どうして僕のスポンサーになろうと思ったんだろう……?)

なぜ彼が自分を気に入ってくれたのか、その理由がわからなかった。

***


一方、その頃。

「確かに、彼らはスポンサー探しをしているようだ」
ゼピュロスは、ある女神にそう報告していた。


「……そう。ご報告ありがとう」

その女神は、携帯端末の画面を見つめながらそう言った。

その画面には、アドニスの姿が映っていたーーー
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...