天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

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第五章 スポンサー編

第14話‐1 事件発生とロキの作戦

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第14話「事件発生とロキの作戦」

「えええ!?もう3件スポンサーが見つかったの!?」
ヒュアキントスは叫んでいた。


先日、アフロディーテがアドニスのスポンサーに名乗り出てくれたのだが、なんとその翌日にはもう2件のスポンサーが決まったというのだ! 


「一体どうやって……」
「アフロディーテ様のコネで、見つけてくれた」


(はあ~~…ちゃっかりしてるなあ…)

アフロディーテは美の女神で、美容業界の頂点に君臨していた。いくつも企業を傘下に収めており、その影響力はかなり大きいらしいのだ。その人脈を使ってスポンサーを探し当ててくれたのだろう。


しかし……それにしても早すぎる気がする……。何か裏があるのではないだろうか……。

(まあ……いいか……。僕も頑張らないと!)



そんな中、突然の来訪があった。

「やあ、君達。頑張ってるかい?」
(あ……この方は確か……)
現れたのはヘルメスだった。

「アフロディーテから聞いたよ、スポンサー探しをしてるんだって?自分達で見つけないといけないなんて、厳しいんだねぇ…」

そう言いながら彼は苦笑した。

どうやら彼もまた、自分達の活動に興味を持ってくれているようだった。


そして、彼が来た理由はもう一つあった。

「ねえ、ナルキッソス君。まだスポンサー見つかってないんだって?」

それを聞いた途端、ナルキッソスの表情が険しくなったのがわかった。



「良ければ私がなろうか?」

(!!!)
美少年達は驚いた。ついにナルキッソスにもスカウトが入ったのだ。


だが・・・

「けっこうです」
ナルキッソスは即答した。


そしてこう続けた。


僕は自分の力で見つけてみせますーー


それを聞いた美少年達は唖然とした。まさか断るとは思わなかったからだ。てっきり喜んで受け入れると思っていたのである。

そんな彼らの様子に構わず、ナルキッソスはそのまま去って行ったのだった。


「か、かっこいい……。ますます気に入ったな♡」

ヘルメスは断られたのになぜか喜んでいた。


***

そんな平和な彼らに、全く思いもよらぬ事件が起きるのだった。

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