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第六章 メンバーの喧嘩編
第17話‐2 ナルキッソスとエコー
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4人は寮に向かって揃って帰っていた。
ーーその時。
「ん?何か誰かに見られたような気がしたんだけど」
ヒュアキントスはそう言って辺りを見渡した。
だが、周りには誰もいなかった。
気のせいかと思い、そのまま歩き続けた。
「ねえ、今日の当番だけどさー」
『当番だけどさー♪』
「ん!?何か声が聞こえたような??」
「気のせいじゃねーの?」
『気のせいじゃねーの♪』
「!?」
どこからともなく、自分たちの言葉を繰り返す声が聞こえてくるのだ。しかもその声はだんだん大きくなってくるような気がする・・・。
その時だった。
「ス、ス、ストーカー!!!!!」
なんと、あのナルキッソスが絶叫していた。彼の指差す方向には・・・何と!!
女の子がいた。
「ナルキッソス♡」
その女の子はナルキッソス目掛けて走ってくる。
そして、彼女は彼に抱きついたのだった! その光景を見たヒュアキントス達は驚愕のあまり固まってしまった。
ナルキッソスは必死で彼女を引きはがそうとした。
「やめろ!僕に触るな!おい、やめろって言ってるだろ!!抱き着くな、離れろーーー!!!」
ついに彼女の顔を手で押しのけてまで抵抗していた。
(うわー…女の子相手に全く容赦ないなあ)
ヒュアキントスは慌てて仲裁に入った。
「ちょっとナルキッソス!相手は女の子なんだから…ほら、僕たちとは違うんだから」
「何言ってるんだ、こいつはストーカーだぞ!?僕は被害者なんだ!」
普段のナルキッソスからは想像できないほどのパニックぶりだった。3人はこんなナルキッソスを初めて見た。
アドニスとガニュメデスはそんな様子を見て、笑いを必死で堪えていた。
2人は目配せをし合った。
***
「はい。お茶どうぞ」
ガニュメデスはお茶を女の子の前に置いた。
結局、その女の子を連れてきてしまったのだった。
彼女の名前はエコーというらしい。
ちなみにナルキッソスはまだ警戒しているようで、彼女を睨んでいた。
「ごめんなさい。私別にストーカーなんてしてなくて…ただ姿を見ていただけなの」
エコーは申し訳なさそうに言った。
それを聞いた3人はホッとした表情を見せた。
ーーその時。
「ん?何か誰かに見られたような気がしたんだけど」
ヒュアキントスはそう言って辺りを見渡した。
だが、周りには誰もいなかった。
気のせいかと思い、そのまま歩き続けた。
「ねえ、今日の当番だけどさー」
『当番だけどさー♪』
「ん!?何か声が聞こえたような??」
「気のせいじゃねーの?」
『気のせいじゃねーの♪』
「!?」
どこからともなく、自分たちの言葉を繰り返す声が聞こえてくるのだ。しかもその声はだんだん大きくなってくるような気がする・・・。
その時だった。
「ス、ス、ストーカー!!!!!」
なんと、あのナルキッソスが絶叫していた。彼の指差す方向には・・・何と!!
女の子がいた。
「ナルキッソス♡」
その女の子はナルキッソス目掛けて走ってくる。
そして、彼女は彼に抱きついたのだった! その光景を見たヒュアキントス達は驚愕のあまり固まってしまった。
ナルキッソスは必死で彼女を引きはがそうとした。
「やめろ!僕に触るな!おい、やめろって言ってるだろ!!抱き着くな、離れろーーー!!!」
ついに彼女の顔を手で押しのけてまで抵抗していた。
(うわー…女の子相手に全く容赦ないなあ)
ヒュアキントスは慌てて仲裁に入った。
「ちょっとナルキッソス!相手は女の子なんだから…ほら、僕たちとは違うんだから」
「何言ってるんだ、こいつはストーカーだぞ!?僕は被害者なんだ!」
普段のナルキッソスからは想像できないほどのパニックぶりだった。3人はこんなナルキッソスを初めて見た。
アドニスとガニュメデスはそんな様子を見て、笑いを必死で堪えていた。
2人は目配せをし合った。
***
「はい。お茶どうぞ」
ガニュメデスはお茶を女の子の前に置いた。
結局、その女の子を連れてきてしまったのだった。
彼女の名前はエコーというらしい。
ちなみにナルキッソスはまだ警戒しているようで、彼女を睨んでいた。
「ごめんなさい。私別にストーカーなんてしてなくて…ただ姿を見ていただけなの」
エコーは申し訳なさそうに言った。
それを聞いた3人はホッとした表情を見せた。
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