天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

B-pro@神話創作してます

文字の大きさ
52 / 295
第六章 メンバーの喧嘩編

第17話‐2 ナルキッソスとエコー

しおりを挟む
4人は寮に向かって揃って帰っていた。
ーーその時。

「ん?何か誰かに見られたような気がしたんだけど」
ヒュアキントスはそう言って辺りを見渡した。

だが、周りには誰もいなかった。
気のせいかと思い、そのまま歩き続けた。


「ねえ、今日の当番だけどさー」
『当番だけどさー♪』

「ん!?何か声が聞こえたような??」
「気のせいじゃねーの?」
『気のせいじゃねーの♪』

「!?」

どこからともなく、自分たちの言葉を繰り返す声が聞こえてくるのだ。しかもその声はだんだん大きくなってくるような気がする・・・。

その時だった。



「ス、ス、ストーカー!!!!!」
なんと、あのナルキッソスが絶叫していた。彼の指差す方向には・・・何と!!




女の子がいた。

「ナルキッソス♡」
その女の子はナルキッソス目掛けて走ってくる。




そして、彼女は彼に抱きついたのだった! その光景を見たヒュアキントス達は驚愕のあまり固まってしまった。

ナルキッソスは必死で彼女を引きはがそうとした。


「やめろ!僕に触るな!おい、やめろって言ってるだろ!!抱き着くな、離れろーーー!!!」

ついに彼女の顔を手で押しのけてまで抵抗していた。

(うわー…女の子相手に全く容赦ないなあ)
ヒュアキントスは慌てて仲裁に入った。


「ちょっとナルキッソス!相手は女の子なんだから…ほら、僕たちとは違うんだから」
「何言ってるんだ、こいつはストーカーだぞ!?僕は被害者なんだ!」


普段のナルキッソスからは想像できないほどのパニックぶりだった。3人はこんなナルキッソスを初めて見た。

アドニスとガニュメデスはそんな様子を見て、笑いを必死で堪えていた。
2人は目配せをし合った。


***

「はい。お茶どうぞ」
ガニュメデスはお茶を女の子の前に置いた。
結局、その女の子を連れてきてしまったのだった。


彼女の名前はエコーというらしい。



ちなみにナルキッソスはまだ警戒しているようで、彼女を睨んでいた。



「ごめんなさい。私別にストーカーなんてしてなくて…ただ姿を見ていただけなの」
エコーは申し訳なさそうに言った。

それを聞いた3人はホッとした表情を見せた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

処理中です...