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第十二章 メンバーの危機編
第32話‐1 美少年達最大の危機
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第32話「美少年達最大の危機」
2ndシングル発売とミニライブ開催に向けて美少年達は準備やプロモーション活動に追われて忙しくしていた。
今では個々の活動も増えてメンバーが揃わない日が増えていたが、最近はライブ練習で顔を揃えることが多くヒュアキントスは嬉しく感じていた。
メンバー内の結束も当初より深まり、パフォーマンスも息が合うようになっていた。
成功するか不安はあるが、仲間達と過ごす日々はかけがえのないものだった。
そんな彼らに、誰も予想ができないような衝撃的な事態が起こることになるのだが、それはまた別の話である。
***
ある日のことーー
「アルテミス様!お久しぶりです!」
ヒュアキントスは久しぶりにアルテミスと会っていた。
美少年達をTV局に推薦してくれた、カリスマモデルのカリストも一緒である。
あれ以来、アルテミスは彼女と意気投合したようで今日も一緒に来ていたのだった。
「お二人のおかげでレギュラー出演も決まって、本当に感謝してます」
ヒュアキントスは2人に改めて礼を言い、ささやかだがメンバー達全員からのプレゼントを渡した。
「わあ!嬉しい!あなた達、今度ライブをするんですってね。私達も観に行くわ」
アルテミス達は大喜びだった。その様子を見ていたらメンバー全員で頑張った甲斐があったと思っていた。
(良かった……気に入ってもらえて……)
和やかに楽しい時を過ごす3人だがふと思い出したようにアルテミスは言った。
「そういえば、アポロンはもうあなた達の指導は直接してないみたいね」
ヒュアキントスと決別する一件があって以来、アポロンは指導に来ることはなくなっていた。当然といえば当然だが…。
代わりに彼の弟子が指導を担当してくれて、面倒を見る気はあるらしい。寂しいがそれだけでも十分有難かった。
「彼、今すごく忙しいみたいなの。新しい事業を展開するとかで。急に仕事に張り切っちゃって」
「へえ……」
(アポロン様、元気にしてるみたいだな。やっぱり僕のことなんてもう気にしてないよね…)
寂しい気持ちはあるが、心配する必要もないと自分に言い聞かせていた。
だがーーー
「んー…何か違和感があるのよね」
「違和感?」
カリストが不思議そうに尋ねた。
「アポロンが急に仕事に集中する時って、深く落ち込んでる時だから。そうやって仕事に逃げてるのよね。今回は尋常じゃないくらい仕事にのめりこもうとしてるし、よほど辛いことがあったと思うの」
(え………?)
アルテミスの言葉にヒュアキントスは動揺した。思い当たる節があるからだった。
2ndシングル発売とミニライブ開催に向けて美少年達は準備やプロモーション活動に追われて忙しくしていた。
今では個々の活動も増えてメンバーが揃わない日が増えていたが、最近はライブ練習で顔を揃えることが多くヒュアキントスは嬉しく感じていた。
メンバー内の結束も当初より深まり、パフォーマンスも息が合うようになっていた。
成功するか不安はあるが、仲間達と過ごす日々はかけがえのないものだった。
そんな彼らに、誰も予想ができないような衝撃的な事態が起こることになるのだが、それはまた別の話である。
***
ある日のことーー
「アルテミス様!お久しぶりです!」
ヒュアキントスは久しぶりにアルテミスと会っていた。
美少年達をTV局に推薦してくれた、カリスマモデルのカリストも一緒である。
あれ以来、アルテミスは彼女と意気投合したようで今日も一緒に来ていたのだった。
「お二人のおかげでレギュラー出演も決まって、本当に感謝してます」
ヒュアキントスは2人に改めて礼を言い、ささやかだがメンバー達全員からのプレゼントを渡した。
「わあ!嬉しい!あなた達、今度ライブをするんですってね。私達も観に行くわ」
アルテミス達は大喜びだった。その様子を見ていたらメンバー全員で頑張った甲斐があったと思っていた。
(良かった……気に入ってもらえて……)
和やかに楽しい時を過ごす3人だがふと思い出したようにアルテミスは言った。
「そういえば、アポロンはもうあなた達の指導は直接してないみたいね」
ヒュアキントスと決別する一件があって以来、アポロンは指導に来ることはなくなっていた。当然といえば当然だが…。
代わりに彼の弟子が指導を担当してくれて、面倒を見る気はあるらしい。寂しいがそれだけでも十分有難かった。
「彼、今すごく忙しいみたいなの。新しい事業を展開するとかで。急に仕事に張り切っちゃって」
「へえ……」
(アポロン様、元気にしてるみたいだな。やっぱり僕のことなんてもう気にしてないよね…)
寂しい気持ちはあるが、心配する必要もないと自分に言い聞かせていた。
だがーーー
「んー…何か違和感があるのよね」
「違和感?」
カリストが不思議そうに尋ねた。
「アポロンが急に仕事に集中する時って、深く落ち込んでる時だから。そうやって仕事に逃げてるのよね。今回は尋常じゃないくらい仕事にのめりこもうとしてるし、よほど辛いことがあったと思うの」
(え………?)
アルテミスの言葉にヒュアキントスは動揺した。思い当たる節があるからだった。
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