天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

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第二十章 ユニット組分け編

第62話ー2 アドニス組side

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「そこでだ。今回のユニット対決に勝った組には…ご褒美として、まず恋愛禁止令を解除することにした」
「!!」
その言葉にアドニスは目を見開いた。


「そして、君達が最初に提示したゴール達成した暁に叶えたい願い事。勝った組には先に叶えられる権利を与えようじゃないか!」

この言葉にアドニスは強い衝撃を受けた。


「ただし、願いを叶えられるのは勝利したチームのみとする。つまり負けたチームは、その時点で何も得られないということだ」


(願い…俺の願いは、何としても神格を取り戻すこと。そのために今まで頑張ってきたんだ。神格が取り戻せるなら何だって・・・)

アドニスは強く心を揺れ動されながらも、同時に複雑な心境だった。

(だけど……。もし俺が勝てば、ヒュアは?俺だけ神格を取り戻していいのか?あいつは運命共同体なのに・・・)

「ちなみに、負けたチームが得るものは『勝者の望みを一つ聞くこと』とする。何か質問はあるかな?」

エロスはそう言って彼らを見据えている。


「負けた側の願いはどうなるんですか?1万人のライブ会場を満員にすれば願いを叶えるという約束でしたよね?」

「先ほども言ったように、ゴールは変わった。君達は予想を越えて成長したからね。ゴールというのは進化に伴い変化していくものなんだ。よって今回は、進化した君達への褒美ということでいいのではないかな?」

アドニスの問いに、さも当たり前のように答えるエロス。


「そんな…!約束と違うじゃないですか!」
「おやおや。君とヒュアキントス君は恋愛禁止令に違反して、それでも温情で見逃してあげていたんだよ?それなのに君たちは何も反省せず、また同じことを繰り返そうとしている。これはお仕置きが必要ではないかね?」


そう言ってニヤリと笑う彼を見て、ゾッとしたのだった・・・。
さすがにアドニスも言い返すことは出来ず、黙ってしまった。するとロキが言った。


「ユニット対決に勝てた方は先に願いを叶えてくれる上、恋愛禁止令も解除してくれるそうだ。エロスは温情を見せてくれたのだ。感謝しなくてはな」
「・・・」

「エロス様、ありがとうございます。見ていてください、僕達は必ず勝ちます」




複雑な心境のアドニスと反してガニュメデスは闘志を燃やしているようだ。

(僕はこのグループのエースだ。エースが負けるなんて示しがつかない。あの2人は仲間だけど、手を抜かないよーー!)

プライドに賭けても負けられないようだった。

その後、話し合いの結果、ユニット名は『GAIA(ガイア)』となった。
彼らはこれから新たな一歩を踏み出すことになるーーー。



第63話に続く・・・
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