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第二十六章 ユニット対決第二弾前編
第82話‐3 軍神アレス
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一方、ゼウスの妻であるヘラは、姉のヘスティアと会っていた。
ヘスティアは先日鑑賞した美少年達のライブイベント対決の様子をヘラに報告していたのである。
「男の子同士の友情の演出が美しくてね、私思わず感動してしまったわ。さすがヘルメスがプロデュースするだけあるわね~」
うっとりとしながら感想を語る姉を見て、ヘラはため息をついた。
「あなた、処女神なのだから男を応援するなんておかしいと思わないの?」
「あら?友情なのだから性別なんて関係ないじゃない。それに、私はただ美しいものや可愛いものが好きなだけなんだから」
ヘスティアはいつものように穏やかな口調で答えた。そして徐にこう切り出した。
「ねえ、ヘラも鑑賞してみてはどう?確か、あなた例の審判は中立派なのよね?」
ヘラは美少年達を認めるかという審判に関しては特に反対している様子はなかった。
だが彼女なりに思うところが何かあるらしく、あまり乗り気ではなさそうだったのだ。
「そうね…。私は特段反対しているわけではないけど、だから賛成するかは別の話よ」
「あらあら…」
「私は家庭の守り神であり、貞淑な神であるべき存在ですもの。かつて大罪を犯したのにかかわらず恋愛禁止令に違反した者達を支持するのは私の沽券に関わる問題だわ」
ヘラは、能天気なゼウスに反して厳しく真面目な性格をしていた。
そのため、自分の立場を重んじる傾向があったのだ。
(やはりヘラは一筋縄ではいかないわね……)
そう思いながら、ヘスティアは少し困ったような表情を浮かべたのだった。
***
翌日、ヒュアキントスとナルキッソス組の元に意外な訪問客が現れた。
「初めまして、よね?」
まだ少女のようなあどけなさが残る女性だ。
彼女はにこやかに微笑みながら二人に挨拶をしたのだった。
(あれ?どこかで見たことあるような…)
ヒュアキントスはそう思った。
「私の名前はペルセポネ。オリンポス12神であるデメテルの娘と言えばわかるかしら」
「え!?」
ヒュアキントスは思わず驚きの声を上げた。
(ペルセポネ様…この方がデメテル様の大切な娘さん……)
「ペルセポネ様。初めまして」
ヒュアキントス達は慌てて挨拶をする。
「そんなに畏まらなくていいのよ。あなた達の活躍、いつも拝見させてもらっているわ」
「ありがとうございます」
「今日来たのはね。私、あなた達のスポンサーに名乗り出たいの」
「ええっ!?」
ヒュアキントスとナルキッソスは思わず顔を見合わせた。
デメテルの娘であり、冥府の女王でもあるあのペルセポネが支援者に名乗り出たことに驚きと戸惑いを隠しきれなかったのだったーーー
第83話に続く・・・
ヘスティアは先日鑑賞した美少年達のライブイベント対決の様子をヘラに報告していたのである。
「男の子同士の友情の演出が美しくてね、私思わず感動してしまったわ。さすがヘルメスがプロデュースするだけあるわね~」
うっとりとしながら感想を語る姉を見て、ヘラはため息をついた。
「あなた、処女神なのだから男を応援するなんておかしいと思わないの?」
「あら?友情なのだから性別なんて関係ないじゃない。それに、私はただ美しいものや可愛いものが好きなだけなんだから」
ヘスティアはいつものように穏やかな口調で答えた。そして徐にこう切り出した。
「ねえ、ヘラも鑑賞してみてはどう?確か、あなた例の審判は中立派なのよね?」
ヘラは美少年達を認めるかという審判に関しては特に反対している様子はなかった。
だが彼女なりに思うところが何かあるらしく、あまり乗り気ではなさそうだったのだ。
「そうね…。私は特段反対しているわけではないけど、だから賛成するかは別の話よ」
「あらあら…」
「私は家庭の守り神であり、貞淑な神であるべき存在ですもの。かつて大罪を犯したのにかかわらず恋愛禁止令に違反した者達を支持するのは私の沽券に関わる問題だわ」
ヘラは、能天気なゼウスに反して厳しく真面目な性格をしていた。
そのため、自分の立場を重んじる傾向があったのだ。
(やはりヘラは一筋縄ではいかないわね……)
そう思いながら、ヘスティアは少し困ったような表情を浮かべたのだった。
***
翌日、ヒュアキントスとナルキッソス組の元に意外な訪問客が現れた。
「初めまして、よね?」
まだ少女のようなあどけなさが残る女性だ。
彼女はにこやかに微笑みながら二人に挨拶をしたのだった。
(あれ?どこかで見たことあるような…)
ヒュアキントスはそう思った。
「私の名前はペルセポネ。オリンポス12神であるデメテルの娘と言えばわかるかしら」
「え!?」
ヒュアキントスは思わず驚きの声を上げた。
(ペルセポネ様…この方がデメテル様の大切な娘さん……)
「ペルセポネ様。初めまして」
ヒュアキントス達は慌てて挨拶をする。
「そんなに畏まらなくていいのよ。あなた達の活躍、いつも拝見させてもらっているわ」
「ありがとうございます」
「今日来たのはね。私、あなた達のスポンサーに名乗り出たいの」
「ええっ!?」
ヒュアキントスとナルキッソスは思わず顔を見合わせた。
デメテルの娘であり、冥府の女王でもあるあのペルセポネが支援者に名乗り出たことに驚きと戸惑いを隠しきれなかったのだったーーー
第83話に続く・・・
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