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Re;ネコ科男子は彼に孕まされたい!①
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「好きだ、付き合ってくれ」
おれが『やらかした』あの日からきっちり二週間が経った頃、真剣な顔をした姫奈にそう言われた。静かにゆっくりと紡がれた言葉におれは耳を疑って、それから、涙が瞳に纏わりついた。
姫奈の気持ちはずっと分かってたのに、あの日からずっと言葉よりも先に行動で幾つも示してくれてたのに、それでも改めてハッキリと告げられると……おれは、泣く以外の行動がしばらく出来なかった。
こうして、おれ達の関係性がまた僅かに変わった。
ただの友達からセフレになり、セフレから恋人になった。と言っても、別にだからってなにも変わりはしないんだけど。他の友達の前ではいつも通りだし、学校でもそれらしい事は互いに言わないし何もしない。大きく変わることはない、けど……それでいい。それがおれ達だから。
……あー、いや……変わったことも、あったっけ……。
「あ、んぅ……はぁっ……ひ、なぁ、……ぁあっ、」
「……っ、……ナカすご……そんなに急かすなよ」
「ん、……やぁ……ぅんんっ、だ、ってぇ……姫奈の、もっと欲し…っ、あぁぁっっ」
ごちゅんっ、と強めにナカをたしなめられて快感に背中が反り返る。涙が滲んだ視界にはほの暗い室内がボヤけて見えて、はぁはぁ乱れる息を整えながら緩やかに腰を振る姫奈の姿もにじんで見えた。おれの世界に映る姫奈の輪郭は周囲と溶けて混じり合い、それでも格好いい顔は脳内補完のおかげでハッキリと分かる。
そのせいで余計にナカがきゅんきゅんと甘えて、姫奈のアレをキツく締め付けた。熱くて、大きい、アレがぴとっと襞とくっつく。おかげで形をしっかり認識しちゃったおれも、唐突に締められた姫奈も揃って喘ぎなのか何なのか分からないくぐもった声を漏らした。
繋いだままの姫奈の手にもきゅっと力が籠って、おれで感じてくれてるんだって分かって、嬉しくて、またおれも気持ちよくなってしまって……。
そうなったら、もっと姫奈が欲しくなった。
「……姫奈、も、いいから……もっと動いて……」
「まだキツいだろ。ナカもうちょっと馴染ませないと……」
「発情期じゃないからほぐれにくいんだよ。だから、焦らすな……」
「ほぐれにくいなら尚更ダメだろ……」
姫奈の呆れきった声におれは抗議するように、自主的に腰を揺らす。でも、まだキモチイイとこを刺激してくれるまでは入ってなくて、じくじくジワジワ気持ちいいが溜まっていくだけだった。きもちぃ……けど、だめ……まだ弱い……。
姫奈のモノが全部収まったら、奥を突いたら、前立腺を抉ったら、姫奈が本気で動いたら、……どうなるのか。
発情する度に宥められていた身体はその答えを知っていて、「頂戴」って貪欲に姫奈を求める。素面の頭では『はしたない』って分かってるのに、いつも言葉や態度で姫奈を煽っておねがいして挿れてもらってたからついついねだる癖がついてしまった。
それでも、お願いすれば沢山答えてくれるんだから姫奈って多分最高にデキる彼氏なんだと思う。これは惚気。
「……ん、ぁ……はぁ…あぁ、……んぅ、」
「ゆら……気持ちいいか?」
「う、ん……き、もち……あぁっ」
今だって、ほら。
ゆっくり、ゆっくり、姫奈が動いて、快楽の熱がじわじわとお腹に溜まっていく。奥やナカをほぐすついでの激しくない交わりだけど、じっくり時間をかけている分ちいさな快楽を敏感に感じとってしまって足先に力が籠った。きゅっと丸まったつま先がシーツを引っ掻いて、波の形を僅かに変える。
これが、恋人になってから変わったこと。
発情期じゃなくても、姫奈とするようになったこと。
おれが『やらかした』あの日からきっちり二週間が経った頃、真剣な顔をした姫奈にそう言われた。静かにゆっくりと紡がれた言葉におれは耳を疑って、それから、涙が瞳に纏わりついた。
姫奈の気持ちはずっと分かってたのに、あの日からずっと言葉よりも先に行動で幾つも示してくれてたのに、それでも改めてハッキリと告げられると……おれは、泣く以外の行動がしばらく出来なかった。
こうして、おれ達の関係性がまた僅かに変わった。
ただの友達からセフレになり、セフレから恋人になった。と言っても、別にだからってなにも変わりはしないんだけど。他の友達の前ではいつも通りだし、学校でもそれらしい事は互いに言わないし何もしない。大きく変わることはない、けど……それでいい。それがおれ達だから。
……あー、いや……変わったことも、あったっけ……。
「あ、んぅ……はぁっ……ひ、なぁ、……ぁあっ、」
「……っ、……ナカすご……そんなに急かすなよ」
「ん、……やぁ……ぅんんっ、だ、ってぇ……姫奈の、もっと欲し…っ、あぁぁっっ」
ごちゅんっ、と強めにナカをたしなめられて快感に背中が反り返る。涙が滲んだ視界にはほの暗い室内がボヤけて見えて、はぁはぁ乱れる息を整えながら緩やかに腰を振る姫奈の姿もにじんで見えた。おれの世界に映る姫奈の輪郭は周囲と溶けて混じり合い、それでも格好いい顔は脳内補完のおかげでハッキリと分かる。
そのせいで余計にナカがきゅんきゅんと甘えて、姫奈のアレをキツく締め付けた。熱くて、大きい、アレがぴとっと襞とくっつく。おかげで形をしっかり認識しちゃったおれも、唐突に締められた姫奈も揃って喘ぎなのか何なのか分からないくぐもった声を漏らした。
繋いだままの姫奈の手にもきゅっと力が籠って、おれで感じてくれてるんだって分かって、嬉しくて、またおれも気持ちよくなってしまって……。
そうなったら、もっと姫奈が欲しくなった。
「……姫奈、も、いいから……もっと動いて……」
「まだキツいだろ。ナカもうちょっと馴染ませないと……」
「発情期じゃないからほぐれにくいんだよ。だから、焦らすな……」
「ほぐれにくいなら尚更ダメだろ……」
姫奈の呆れきった声におれは抗議するように、自主的に腰を揺らす。でも、まだキモチイイとこを刺激してくれるまでは入ってなくて、じくじくジワジワ気持ちいいが溜まっていくだけだった。きもちぃ……けど、だめ……まだ弱い……。
姫奈のモノが全部収まったら、奥を突いたら、前立腺を抉ったら、姫奈が本気で動いたら、……どうなるのか。
発情する度に宥められていた身体はその答えを知っていて、「頂戴」って貪欲に姫奈を求める。素面の頭では『はしたない』って分かってるのに、いつも言葉や態度で姫奈を煽っておねがいして挿れてもらってたからついついねだる癖がついてしまった。
それでも、お願いすれば沢山答えてくれるんだから姫奈って多分最高にデキる彼氏なんだと思う。これは惚気。
「……ん、ぁ……はぁ…あぁ、……んぅ、」
「ゆら……気持ちいいか?」
「う、ん……き、もち……あぁっ」
今だって、ほら。
ゆっくり、ゆっくり、姫奈が動いて、快楽の熱がじわじわとお腹に溜まっていく。奥やナカをほぐすついでの激しくない交わりだけど、じっくり時間をかけている分ちいさな快楽を敏感に感じとってしまって足先に力が籠った。きゅっと丸まったつま先がシーツを引っ掻いて、波の形を僅かに変える。
これが、恋人になってから変わったこと。
発情期じゃなくても、姫奈とするようになったこと。
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