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無能は人の役に立つことこそ生きる価値なのです
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「ねぇ、できないの?」
「ねぇねぇ」と、追い討ちをかけるように服を着たまま土下座をしている金髪頭を踏みつける。私、全裸って言ったんだけどなぁ………。鬼畜でも悪魔でもなんでもいい。私は私の好きなことをする。だってそれが私の望む自由だから。汚くて、まるで美とは思えないような自由でもそれでも私が望むのならそれでいい。だからこの遊びも私の気の済むまでやめない。なんでみんな、試合に負けたらゲームが終わりなんて勝手に思い込んでいるのかしら。そんなことない。自分が勝つまでがゲームであり、それがゲームの面白いところだ。
「花蓮様、そろそろ先生方に見つかります」
「あら~、では彼らはお祖母様のところへ送りましょう」
「そうですね」
私のお祖母様は某私立学園の理事長であり、裏社会に名高いイケメンコレクターである。日本中のあらゆるイケメンたちを金と権力で手に入れる。生活費諸々全てを払い、月に一度旅行に行き、毎日のようにお小遣いを渡している。そんなことをしてどう生計を成り立たせているのか。不思議でしょうがない。まぁ、そんなお祖母様の変な性癖のせいか、結婚は多くとも離婚も多い。数々のダンディなおじさまと結婚しては離婚するというのを繰り返している。いい加減やめたらどうだと言っても、来るものがいる限りは拒まない。それがモットーらしい。理解しがたい。そのお祖母様は現在都内の高級住宅地に大きなマンションを2つほど買い、その片方に住まわっている。もちろんそのマンションに住んでいるのはイケメンたちだ。ホストに地下アイドルに時には現役の俳優なんてのもいる。SNSで話題のイケメンなんかも取り揃えてリムジンから足を下ろすと常にその横には男がいるというのがお祖母様の常識である。物心ついた頃からそんなお祖母様と一緒にいたからか私はイケメンに慣れてしまい、並大抵の美形では落ちなくなってしまった。今思えば幼少期の頃の私は恋多き幼女だったと言える。
だが、そんなお祖母様に好感など持てるわけもなく余り乗らない気分のまま電話をかける。いやだなぁ、絶対に美形をよこして来るわよ。あのおばさん
「えぇ、そうなんです。余分な男がいるから引き取ってくれませんか?」
電話越しから嬉々とした承諾の言葉が聞こえる。あぁいやだ。お祖母様が来る前に教室に行ってしまおう。高校に入ってからというものお祖母様のお見合いやら合コンやらのお誘いが多い。婚約者がいるのを忘れるなボケ。しかし、お祖母様によるとああいうありきたりなイケメンはつまらないだと。最近のお祖母様ブームは金髪マッシュヘアの男の子らしい。今は全国のヘアモデルさんを片っ端から調べていると手紙が来た。別に報告しなくて結構です。封筒の中にホストクラブの名刺いれないでください。
教室に来るが既に時遅し。なぜか窓からはイケメン集団とイケイケおばさんが立っていたようでクラス中がどよめいている。
「あっら、花蓮ちゃんまた一段と色っぽくなって。男でもできたぁ?」
御年67歳とは思えないスタイル、顔面、表情、声色。茶色くて長い髪は上品にまとめてある。服もシンプルだが質素とはまた違う華やかなオーラを放っている。薄い水色のジャケットから覗く手には沢山の指輪が付いていて、なんというか、とても素敵なおばさまという感じだ。 そして、その隣には…………
「花蓮ちゃんだ。元気?」
「いつも久美子さんにはお世話になってるよ~」
「でしょうね。今は仕事もしないで呑気にお祖母様のお金で生活しているのでしょう?今時流行りの草食男子と家事すらしないヒモを履き違えてはいけませんよ」
「相変わらず蛇舌だね」
そう言って、普段通りバックハグをかます所謂猫系男子。しかしこんなのには一ミリもときめかない。むしろ、素直に口で言ってもらった方が嬉しい。こういう遠回しの愛情にはもう慣れたのだ。パターン性しかないこいつらには興味がない。パシッと振り払って先生に謝罪をする。このままお祖母様が居ても他の生徒たちも集中できないようだし、私もお祖母様と話したいことがあったのでわがままを承知の上でどうにか早退できないかを聞いたら事前にお祖母様が学校側に早退すると伝えていたようだ。………仕事が早いですね。
ショウウィンドウのようなガラスのロッカーに、机に入っていた教科書類を入れ、筆箱のみ鞄に入れて教室を立ち去る。うちの学校、鞄指定ないから。ちっちゃい鞄の方が可愛いじゃない?
「さあ花蓮ちゃん、今から我が家でパーティーよ!」
「………拒否権は?」
「無いわ!是が非でも連れてくつもりよ!誰か花蓮ちゃんと手錠して」
「私逃げませんから」
「あらぁそう?」
「そうですよ」
あぁ、早く帰れることを祈ろう。
「ねぇねぇ」と、追い討ちをかけるように服を着たまま土下座をしている金髪頭を踏みつける。私、全裸って言ったんだけどなぁ………。鬼畜でも悪魔でもなんでもいい。私は私の好きなことをする。だってそれが私の望む自由だから。汚くて、まるで美とは思えないような自由でもそれでも私が望むのならそれでいい。だからこの遊びも私の気の済むまでやめない。なんでみんな、試合に負けたらゲームが終わりなんて勝手に思い込んでいるのかしら。そんなことない。自分が勝つまでがゲームであり、それがゲームの面白いところだ。
「花蓮様、そろそろ先生方に見つかります」
「あら~、では彼らはお祖母様のところへ送りましょう」
「そうですね」
私のお祖母様は某私立学園の理事長であり、裏社会に名高いイケメンコレクターである。日本中のあらゆるイケメンたちを金と権力で手に入れる。生活費諸々全てを払い、月に一度旅行に行き、毎日のようにお小遣いを渡している。そんなことをしてどう生計を成り立たせているのか。不思議でしょうがない。まぁ、そんなお祖母様の変な性癖のせいか、結婚は多くとも離婚も多い。数々のダンディなおじさまと結婚しては離婚するというのを繰り返している。いい加減やめたらどうだと言っても、来るものがいる限りは拒まない。それがモットーらしい。理解しがたい。そのお祖母様は現在都内の高級住宅地に大きなマンションを2つほど買い、その片方に住まわっている。もちろんそのマンションに住んでいるのはイケメンたちだ。ホストに地下アイドルに時には現役の俳優なんてのもいる。SNSで話題のイケメンなんかも取り揃えてリムジンから足を下ろすと常にその横には男がいるというのがお祖母様の常識である。物心ついた頃からそんなお祖母様と一緒にいたからか私はイケメンに慣れてしまい、並大抵の美形では落ちなくなってしまった。今思えば幼少期の頃の私は恋多き幼女だったと言える。
だが、そんなお祖母様に好感など持てるわけもなく余り乗らない気分のまま電話をかける。いやだなぁ、絶対に美形をよこして来るわよ。あのおばさん
「えぇ、そうなんです。余分な男がいるから引き取ってくれませんか?」
電話越しから嬉々とした承諾の言葉が聞こえる。あぁいやだ。お祖母様が来る前に教室に行ってしまおう。高校に入ってからというものお祖母様のお見合いやら合コンやらのお誘いが多い。婚約者がいるのを忘れるなボケ。しかし、お祖母様によるとああいうありきたりなイケメンはつまらないだと。最近のお祖母様ブームは金髪マッシュヘアの男の子らしい。今は全国のヘアモデルさんを片っ端から調べていると手紙が来た。別に報告しなくて結構です。封筒の中にホストクラブの名刺いれないでください。
教室に来るが既に時遅し。なぜか窓からはイケメン集団とイケイケおばさんが立っていたようでクラス中がどよめいている。
「あっら、花蓮ちゃんまた一段と色っぽくなって。男でもできたぁ?」
御年67歳とは思えないスタイル、顔面、表情、声色。茶色くて長い髪は上品にまとめてある。服もシンプルだが質素とはまた違う華やかなオーラを放っている。薄い水色のジャケットから覗く手には沢山の指輪が付いていて、なんというか、とても素敵なおばさまという感じだ。 そして、その隣には…………
「花蓮ちゃんだ。元気?」
「いつも久美子さんにはお世話になってるよ~」
「でしょうね。今は仕事もしないで呑気にお祖母様のお金で生活しているのでしょう?今時流行りの草食男子と家事すらしないヒモを履き違えてはいけませんよ」
「相変わらず蛇舌だね」
そう言って、普段通りバックハグをかます所謂猫系男子。しかしこんなのには一ミリもときめかない。むしろ、素直に口で言ってもらった方が嬉しい。こういう遠回しの愛情にはもう慣れたのだ。パターン性しかないこいつらには興味がない。パシッと振り払って先生に謝罪をする。このままお祖母様が居ても他の生徒たちも集中できないようだし、私もお祖母様と話したいことがあったのでわがままを承知の上でどうにか早退できないかを聞いたら事前にお祖母様が学校側に早退すると伝えていたようだ。………仕事が早いですね。
ショウウィンドウのようなガラスのロッカーに、机に入っていた教科書類を入れ、筆箱のみ鞄に入れて教室を立ち去る。うちの学校、鞄指定ないから。ちっちゃい鞄の方が可愛いじゃない?
「さあ花蓮ちゃん、今から我が家でパーティーよ!」
「………拒否権は?」
「無いわ!是が非でも連れてくつもりよ!誰か花蓮ちゃんと手錠して」
「私逃げませんから」
「あらぁそう?」
「そうですよ」
あぁ、早く帰れることを祈ろう。
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