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恐怖
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私はちょうど授業が終わった後に一度クラスに戻り、紫苑がいるかを確認した。
あっ、いた。
うーん。一緒にご飯食べてくれるかな?なんか恐怖の対象になっていそうだけどね。
まっ、声をかけてみるか。
私は紫苑が座っている席の前に立った。
「やっほー、紫苑。一緒にご飯食べない?聞きたい事があると思うし。ご飯食べながら話さない?」
紫苑は一瞬表情を凍ばらせたが、直ぐに覚悟を決めたような顔になり答えた。
「分かった。いいよ。」
「良かった。じゃあ、行こうか。」
私は紫苑とレストランに向かったが、会話が無く気まずかったので話しかけた。
「……………ねぇ、私も聞きたい事があるんだけどいい?」
「なに?」
「紫苑ってどういう立場なの?あやかしって訳ではなさそうだし。」
「……………私の家は代々陰陽師一家なんだ。」
「そっか。
……………ねぇ紫苑。私って怖い?」
私はいきなり爆弾発言をした。それを聞いた紫苑は思いっきりこちらを驚愕の表情で振り向いた。
そして少し俯いてから答えた。
「……………正直言うと怖い。」
「そっか。理由を聞いてもいい?」
「……………………………明確には分からない。」
「分かった。踏み込んだ話をしてごめんね。……………でももし、明確に分かったら教えてくれる?私、人間の友人って初めてだからこの縁を無くしたくないんだ。」
紫苑はこちらをバッと振り向いたと思ったら、驚いた様に顔を逸らした。
「……………蒼は、何者なの?」
「またそれを聞くの?私は蒼華月 蒼。それ以上でもそれ以下でも無い。
……………けど、私があやかしだって言われた時は何気にあぁ、やっぱりって感じたんだよね。」
「へっ?」
「フフッ。だって私はあの世での記憶があるんだもん。普通の人間には無いでしょ?」
紫苑は足を止めてこちらをみた。
「……………それって、前世の記憶ってやつ?」
「うーん。多分ちょっと違うと思う。」
「どういう事?」
私は紫苑とまた廊下を歩き出した。
「前世の記憶って、人間としてとか植物として生きていた知識があるってことでしょ?私の場合はあの世って所で世界の終わりを見ていた記憶があるってことなんだよね。
植物として生きていた知識とかは無いからね。」
これは事実だ。だって植物として生きていた知識は無いからね。人間として生きていた知識はあるけど。
けど、前世の記憶が無いって明言した訳でも無いので嘘では無い。
「その時に見たんだね。星の滅びってやつ。」
「まぁね。」
「じゃあ、星を蘇らせる方法を知っているのも本当なんだね……………。」
「うん。というかやっぱり信じられないよねー?アハハハ。
自分で言っていて、頭がおかしい奴だって思われたらどうしようかと思ったわー!」
「笑い事じゃ無いと思うけど?」
「なんでそんな呆れた声で言うかねぇー?さっきまで怖がっていたのに。」
「……………そりゃ、怖いよ。」
「いいの、いいの。怖いって感情は生きていく上で必要不可欠だからね。
私だって、この力が暴発したらって怖がっていた時期もあったし、今でも怖いよ?
でも、恐怖の感情があるからこそ、鍛錬を怠慢にせずにすんでいるんだよ?だから、未だに暴発させた事はないよ。」
そうこうしているうちに、校舎内のレストランの入り口に着いたので中へ入り、壁際の席に座った。
あっ、いた。
うーん。一緒にご飯食べてくれるかな?なんか恐怖の対象になっていそうだけどね。
まっ、声をかけてみるか。
私は紫苑が座っている席の前に立った。
「やっほー、紫苑。一緒にご飯食べない?聞きたい事があると思うし。ご飯食べながら話さない?」
紫苑は一瞬表情を凍ばらせたが、直ぐに覚悟を決めたような顔になり答えた。
「分かった。いいよ。」
「良かった。じゃあ、行こうか。」
私は紫苑とレストランに向かったが、会話が無く気まずかったので話しかけた。
「……………ねぇ、私も聞きたい事があるんだけどいい?」
「なに?」
「紫苑ってどういう立場なの?あやかしって訳ではなさそうだし。」
「……………私の家は代々陰陽師一家なんだ。」
「そっか。
……………ねぇ紫苑。私って怖い?」
私はいきなり爆弾発言をした。それを聞いた紫苑は思いっきりこちらを驚愕の表情で振り向いた。
そして少し俯いてから答えた。
「……………正直言うと怖い。」
「そっか。理由を聞いてもいい?」
「……………………………明確には分からない。」
「分かった。踏み込んだ話をしてごめんね。……………でももし、明確に分かったら教えてくれる?私、人間の友人って初めてだからこの縁を無くしたくないんだ。」
紫苑はこちらをバッと振り向いたと思ったら、驚いた様に顔を逸らした。
「……………蒼は、何者なの?」
「またそれを聞くの?私は蒼華月 蒼。それ以上でもそれ以下でも無い。
……………けど、私があやかしだって言われた時は何気にあぁ、やっぱりって感じたんだよね。」
「へっ?」
「フフッ。だって私はあの世での記憶があるんだもん。普通の人間には無いでしょ?」
紫苑は足を止めてこちらをみた。
「……………それって、前世の記憶ってやつ?」
「うーん。多分ちょっと違うと思う。」
「どういう事?」
私は紫苑とまた廊下を歩き出した。
「前世の記憶って、人間としてとか植物として生きていた知識があるってことでしょ?私の場合はあの世って所で世界の終わりを見ていた記憶があるってことなんだよね。
植物として生きていた知識とかは無いからね。」
これは事実だ。だって植物として生きていた知識は無いからね。人間として生きていた知識はあるけど。
けど、前世の記憶が無いって明言した訳でも無いので嘘では無い。
「その時に見たんだね。星の滅びってやつ。」
「まぁね。」
「じゃあ、星を蘇らせる方法を知っているのも本当なんだね……………。」
「うん。というかやっぱり信じられないよねー?アハハハ。
自分で言っていて、頭がおかしい奴だって思われたらどうしようかと思ったわー!」
「笑い事じゃ無いと思うけど?」
「なんでそんな呆れた声で言うかねぇー?さっきまで怖がっていたのに。」
「……………そりゃ、怖いよ。」
「いいの、いいの。怖いって感情は生きていく上で必要不可欠だからね。
私だって、この力が暴発したらって怖がっていた時期もあったし、今でも怖いよ?
でも、恐怖の感情があるからこそ、鍛錬を怠慢にせずにすんでいるんだよ?だから、未だに暴発させた事はないよ。」
そうこうしているうちに、校舎内のレストランの入り口に着いたので中へ入り、壁際の席に座った。
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