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練習あるのみ
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ぷっくりと頰を膨らませ抱きついてくるアズにごめんなさいと頭を撫でてやると、手を繋ぎその小さい手に魔力を流してやる。
「どうです?痛いとか、痒いとかありませんか?」
「ううん。なんかねあったかいの。ポワポワする」
ポワポワはよく分からなかったが、ポワポワすると嬉しそうに繰り返していることから異変はないようで胸を撫で下ろした。
「なら今度はエルに流してもらいましょう。もしかしたらその方がアズには魔力の流し方が分かるかもしれません」
魔族と人間との違いかは分からないが、エルと縁では同じ魔力とはいえ温度差みたいなものがようなので、よりアズも感じやすいだろうとエルに頼む。
「わかった。アズライトいくよ……わかる?」
「あのね、つめたいの」
やはりアズには分かりやすかったらしく、手の平に感じる冷たさに自分でもエルに魔力を返しているようだ。
「流すことが分かったら、今度は自分の中の色を見るんだ。火なら赤、水なら青、風なら緑、土なら茶。魔族は基本闇魔法が使えるから黒以外の他に、アズライトの中に見えるのは何色?」
「……あお…と、みどり」
ならば水と風だろう。
「2つか。思ったより少なかったけど、逆に言えばその分能力を強化できるよ」
制御できればかなりの威力を出せるようなので、そこはアズの頑張り次第だろう。
「火と水は生活にも必要なので分かるんですが、風と土って何に使うんですか?」
素朴な疑問を聞いてみるが、何故かエルには信じられないという顔で見られた。
「あのさ、アンタもしかして魔法って使えれば生活に便利だなぁとしか思ってない?」
「え?ちがうんですか?」
「うん、ちがいます」
あら?
どうやら根本的なところで縁は魔法の使い道を理解出来ていないようだった。
「まあ、日常生活で使うってのも間違ってないよ。間違っないけど、オレたち魔族にとっての魔法って攻撃手段なんだよ」
ああぁぁ。なるほど。
元々魔法がない世界から来た縁は、いきなり魔法が使えると言われてもそれは日常で使うことしか考えていなかったのである。
未だ戦闘らしい戦闘をしてない縁に、魔法を使って戦うという発想がなかった。
「えーと、では攻撃するとして火と水は分かりますが風と土はどうやって使えばいいですか?」
火攻め、水攻めは歴史的なものでなんとなくは分かるが、風と土は自然の中のものであってそれを使って攻撃するということが理解できなかった。
「色々じゃない?風を圧縮してその勢いを使ってモノを切断することもできるし、台風みたいなものを起こして敵を閉じ込めることもできるよ。土は固めれば盾にも敵を貫くこともできるし、気に食わないヤツとかは土の下にでも埋めこんでやることもできるからオレは好きだよ」
ふむふむと聞いていたが、最後の方はどこか具体的というか、エルの体験談…なのだろうか。
聞いてみればやはり、エルの属性は火と風、そして土だった。
「……色んな使い方があるんですね。けど先ずは初歩的なものからやってみましょう。焚き火に火をつけるとか、飲み水を出してみるとか」
とりあえず簡単なものからと、出来て損はないだろうと小枝を集めると火をつけてみることにする。
ツンツンと枝に触れると、マッチで火をおこすように小さな火種を想像する。
「昔遊びでつけた時は消し方が分からなくて焦ったなぁ……あ、着きました」
「うん、よかったね。けど、あまりにも普通にでき過ぎてちょっと肩透かしだわ」
なにやら期待されていたらしい。
では、今度はアズの番だと起こした火に風を送るよう指示する。
「ゔーん、んー……わかんない」
唸ったり、パタパタと手で仰いでみたりとしてみたようだが、結局分からず泣きそうな顔で助けを求めてくる。
確かに碌に魔法を使ったこともなければ、風を送るということもしたことがないアズには難しいだろう。
「そうですねぇ」
縁的には竹筒のようなものを使って風を送る、みたいな昔の日本みたいな想像はできるが、アズにはどれくらいの加減でどうやったら起こせるのかが分からない。
じっとアズを見つめていたが、ふと思いつきアズを手招きする。
「なぁに?マーーわっ!」
近付いてきたアズの顔にふぅ~と息を吹きかけてやる。
「ごめんなさい、びっくりしましたよね。でも、今の感じです。思いっきり吸い込んだ空気を吐き出すように、手に集めた風の魔力を焚き火に吹きかける」
「うーん、あつめて……ふぅ~」
本当に吹く必要はなかったのだが、その方が想像しやすかったのか自分でも息を吹きかけるながらも手の平から小さな風を起こしていた。
「できた!!」
「すげぇじゃん。オレもできるまでかなり時間かかったのに。そこまでできれば後はそれの応用だけだよ。風を大っきくしたり、小ちゃくしたり、薄い刃みたいにすれば大木とかーー色々、切れるよ」
その色々とは何だとは聞かないでおこう。
しかし、やはり想像力がかなり重要なのだろう。
こうしたい、ああしたいというのも大事だが、具体的にマッチを使って火をつければとどれくらいの火力になるのかなどの知識があれば、こうした時にいったいどれくらいの火力が必要で、どれくらいの威力になるのかが分かっていれば有利だ。
「なら風は大丈夫ですね。では次は水を頑張りましょう」
「うん!」
少し自信がついたのか、早く教えてとばかりにエルを見るのだった。
「どうです?痛いとか、痒いとかありませんか?」
「ううん。なんかねあったかいの。ポワポワする」
ポワポワはよく分からなかったが、ポワポワすると嬉しそうに繰り返していることから異変はないようで胸を撫で下ろした。
「なら今度はエルに流してもらいましょう。もしかしたらその方がアズには魔力の流し方が分かるかもしれません」
魔族と人間との違いかは分からないが、エルと縁では同じ魔力とはいえ温度差みたいなものがようなので、よりアズも感じやすいだろうとエルに頼む。
「わかった。アズライトいくよ……わかる?」
「あのね、つめたいの」
やはりアズには分かりやすかったらしく、手の平に感じる冷たさに自分でもエルに魔力を返しているようだ。
「流すことが分かったら、今度は自分の中の色を見るんだ。火なら赤、水なら青、風なら緑、土なら茶。魔族は基本闇魔法が使えるから黒以外の他に、アズライトの中に見えるのは何色?」
「……あお…と、みどり」
ならば水と風だろう。
「2つか。思ったより少なかったけど、逆に言えばその分能力を強化できるよ」
制御できればかなりの威力を出せるようなので、そこはアズの頑張り次第だろう。
「火と水は生活にも必要なので分かるんですが、風と土って何に使うんですか?」
素朴な疑問を聞いてみるが、何故かエルには信じられないという顔で見られた。
「あのさ、アンタもしかして魔法って使えれば生活に便利だなぁとしか思ってない?」
「え?ちがうんですか?」
「うん、ちがいます」
あら?
どうやら根本的なところで縁は魔法の使い道を理解出来ていないようだった。
「まあ、日常生活で使うってのも間違ってないよ。間違っないけど、オレたち魔族にとっての魔法って攻撃手段なんだよ」
ああぁぁ。なるほど。
元々魔法がない世界から来た縁は、いきなり魔法が使えると言われてもそれは日常で使うことしか考えていなかったのである。
未だ戦闘らしい戦闘をしてない縁に、魔法を使って戦うという発想がなかった。
「えーと、では攻撃するとして火と水は分かりますが風と土はどうやって使えばいいですか?」
火攻め、水攻めは歴史的なものでなんとなくは分かるが、風と土は自然の中のものであってそれを使って攻撃するということが理解できなかった。
「色々じゃない?風を圧縮してその勢いを使ってモノを切断することもできるし、台風みたいなものを起こして敵を閉じ込めることもできるよ。土は固めれば盾にも敵を貫くこともできるし、気に食わないヤツとかは土の下にでも埋めこんでやることもできるからオレは好きだよ」
ふむふむと聞いていたが、最後の方はどこか具体的というか、エルの体験談…なのだろうか。
聞いてみればやはり、エルの属性は火と風、そして土だった。
「……色んな使い方があるんですね。けど先ずは初歩的なものからやってみましょう。焚き火に火をつけるとか、飲み水を出してみるとか」
とりあえず簡単なものからと、出来て損はないだろうと小枝を集めると火をつけてみることにする。
ツンツンと枝に触れると、マッチで火をおこすように小さな火種を想像する。
「昔遊びでつけた時は消し方が分からなくて焦ったなぁ……あ、着きました」
「うん、よかったね。けど、あまりにも普通にでき過ぎてちょっと肩透かしだわ」
なにやら期待されていたらしい。
では、今度はアズの番だと起こした火に風を送るよう指示する。
「ゔーん、んー……わかんない」
唸ったり、パタパタと手で仰いでみたりとしてみたようだが、結局分からず泣きそうな顔で助けを求めてくる。
確かに碌に魔法を使ったこともなければ、風を送るということもしたことがないアズには難しいだろう。
「そうですねぇ」
縁的には竹筒のようなものを使って風を送る、みたいな昔の日本みたいな想像はできるが、アズにはどれくらいの加減でどうやったら起こせるのかが分からない。
じっとアズを見つめていたが、ふと思いつきアズを手招きする。
「なぁに?マーーわっ!」
近付いてきたアズの顔にふぅ~と息を吹きかけてやる。
「ごめんなさい、びっくりしましたよね。でも、今の感じです。思いっきり吸い込んだ空気を吐き出すように、手に集めた風の魔力を焚き火に吹きかける」
「うーん、あつめて……ふぅ~」
本当に吹く必要はなかったのだが、その方が想像しやすかったのか自分でも息を吹きかけるながらも手の平から小さな風を起こしていた。
「できた!!」
「すげぇじゃん。オレもできるまでかなり時間かかったのに。そこまでできれば後はそれの応用だけだよ。風を大っきくしたり、小ちゃくしたり、薄い刃みたいにすれば大木とかーー色々、切れるよ」
その色々とは何だとは聞かないでおこう。
しかし、やはり想像力がかなり重要なのだろう。
こうしたい、ああしたいというのも大事だが、具体的にマッチを使って火をつければとどれくらいの火力になるのかなどの知識があれば、こうした時にいったいどれくらいの火力が必要で、どれくらいの威力になるのかが分かっていれば有利だ。
「なら風は大丈夫ですね。では次は水を頑張りましょう」
「うん!」
少し自信がついたのか、早く教えてとばかりにエルを見るのだった。
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