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これは……
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依頼は後日返事をすることにし、時間も時間のため隠れ家に戻ることにした。
「……エル、すいませんがアズをお願いしてもいいですか?」
「いいけど、どうしたの?忘れものでもした?」
ふと立ち止まり、道中抱えていたアズをエルにお願いする。
何となく自分でもおかしいとは感じてはいたが、後は帰るだけだと思って気にしていなかった。
「いえ……少し身体が辛くて、アズを抱っこしている余裕がありませんでした」
ふらつく足に必死に力を入れるが、我慢できずその場に座り込んでしまう。
「ちょっ、待っ、待って、うそ、どうしたらいい?」
戸惑うエルに返事をする余裕もなく、痛む腹に手を添えると蹲る。
鈍い痛みが続き、今日食べた何が悪かっただろうと意識を逸らしながら耐える。
「ママ、ママ」
いつの間に目を覚ましたのか、地面に蹲る縁にアズの小さな手が背中をさすってくれていた。
「アズありがとう……エルは、どうしました?」
自分より余程辛そうな表情に嬉しくなるが、いつまでも心配させられないと見えないエルの姿を探す。
「パパよんでくるって。アズがママまもってって」
自分ではどうにも出来ない判断し、助けを呼びに行ってくれたのだろう。
具合が悪い自分と幼いアズ2人では何かあっては身を守ることも難しい。
「そうですか……ではこちらで座って待ってましょう」
近くの木の根元まで重たい身体を引きずっていくと、太い幹を背に座り込む。
アズもすぐ隣に腰を下ろすと痛みに腹を押さえる縁に、その手の上からそっと優しく撫でてくる。
「ありがとうございます。アズのおかげで少し楽になってきました」
ひんやりと感じたのはアズの魔力なのか、痛みに呻く縁にはそれが心地よくホッと息をつく。
「アズね、おにいちゃんだもん」
「そうですね。スノーに見せられないのは残念ですが、アズは頼もしい立派なお兄さんです」
ここで何故そう主張したのかは分からなかったが、もう自分は一人前だと言いたいのだと思い、立派だと褒めてやる。
「縁っ!縁どこだ!」
「パパ!」
突如聞こえてきたジークの大声に、縁が返事をする前にアズが助けを求めるように駆けていく。
そうしてアズを腕に駆けつけたジークの顔を見た縁はホッとするあまり意識を手放したのであった。
エルが見たこともない焦った顔で戻ってきた瞬間嫌な予感がし駆け寄れば、一緒に出かけたはずの縁とアズの姿がなく嫌な汗が背中をスッとつたった気がした。
どうしたと問いただす前に助けて!と掴みかからんばかりの勢いで駆け寄ってきたエルに、話を聞いている時間も惜しいと場所を案内させる。
「ごめん、オレどうしていいか分かんなくて」
「いい、それより急ぐぞ」
身体強化の魔法を使っているのか急げというジークに遅れることなくついてくる。
そして見つけた縁の顔色はとてもじゃないが良いとは言えず、ジークを見て安心したのか気絶するように眠りについた縁を抱えるとすぐ様隠れ家に舞い戻った。
腕の中でぐったりと力尽き身を預ける姿に一瞬、亡き妻エリーの姿が浮かんだが振り払い、未だ目を覚まさぬ縁をベッドに横たえる。
「熱は…ないな。最近は食欲が落ちてたから栄養が足りてなかったか?エル、昼はどうした?」
「あ、あの、肉、兎を狩ってきて焼いて食べた。あと、あとは……」
「アズのおみずでスープつくったの。でもママあんまりたべなかった」
焦るエルにアズがはっきりと状況を説明する。
いつになく落ち着いているアズの姿に首を傾げたが、よく分かってないだけかと気にすることなく丸くなる縁の背中を撫でてやり額に浮かぶ汗を拭いてやる。
心配で落ち着かないのだろうエルにはアレンとセインを呼びに行かせた。
「ママね、ポンポンいたいって……でもあとちょっとだって」
「は?アズそれどういうーー」
「「縁っ!」」
どういう意味かと聞き返す前に、部屋に駆け込んできたアレンたちの声にによって遮られ、抱きしめようとするアレンを叩いて止めた。
気持ちは分かるがどうなるか分からない以上、なるべく動かさず寝かせておくほうがいいだろう。
泣きそうなアレンに背中を撫でるのを交代させると、セインには汗を拭く布を渡してやる。
「何があったんだ?」
「分からん。エルが言うには突然具合が悪いと座り込んで立てなくなったらしい」
状況もそうだが、症状から言ってもただの風邪だとは考えにくい。
その前にも体調を崩してはいたが、怠さと食欲不振なだけで倒れるほどではなく、数日で完治とは言えないが治りそうではあったのだ。
「くそ、なんなんだよ。縁、縁」
「おい、起きちまうだろ。寝かせておいてやれ」
どうすることもできず、悲痛な表情で名前を呼び続けるアレンに注意することしかできない。
医者に見せることも考えたが、獣人と魔族しかいないこの場に人間の医者にツテがある者がいるはずもなく、この状態の縁を抱えて町に入っても怪しさから衛兵に捕まるがオチだろう。
自分の無力さに嫌気がさしながらも部屋の隅で様子を伺うジークであった。
「……エル、すいませんがアズをお願いしてもいいですか?」
「いいけど、どうしたの?忘れものでもした?」
ふと立ち止まり、道中抱えていたアズをエルにお願いする。
何となく自分でもおかしいとは感じてはいたが、後は帰るだけだと思って気にしていなかった。
「いえ……少し身体が辛くて、アズを抱っこしている余裕がありませんでした」
ふらつく足に必死に力を入れるが、我慢できずその場に座り込んでしまう。
「ちょっ、待っ、待って、うそ、どうしたらいい?」
戸惑うエルに返事をする余裕もなく、痛む腹に手を添えると蹲る。
鈍い痛みが続き、今日食べた何が悪かっただろうと意識を逸らしながら耐える。
「ママ、ママ」
いつの間に目を覚ましたのか、地面に蹲る縁にアズの小さな手が背中をさすってくれていた。
「アズありがとう……エルは、どうしました?」
自分より余程辛そうな表情に嬉しくなるが、いつまでも心配させられないと見えないエルの姿を探す。
「パパよんでくるって。アズがママまもってって」
自分ではどうにも出来ない判断し、助けを呼びに行ってくれたのだろう。
具合が悪い自分と幼いアズ2人では何かあっては身を守ることも難しい。
「そうですか……ではこちらで座って待ってましょう」
近くの木の根元まで重たい身体を引きずっていくと、太い幹を背に座り込む。
アズもすぐ隣に腰を下ろすと痛みに腹を押さえる縁に、その手の上からそっと優しく撫でてくる。
「ありがとうございます。アズのおかげで少し楽になってきました」
ひんやりと感じたのはアズの魔力なのか、痛みに呻く縁にはそれが心地よくホッと息をつく。
「アズね、おにいちゃんだもん」
「そうですね。スノーに見せられないのは残念ですが、アズは頼もしい立派なお兄さんです」
ここで何故そう主張したのかは分からなかったが、もう自分は一人前だと言いたいのだと思い、立派だと褒めてやる。
「縁っ!縁どこだ!」
「パパ!」
突如聞こえてきたジークの大声に、縁が返事をする前にアズが助けを求めるように駆けていく。
そうしてアズを腕に駆けつけたジークの顔を見た縁はホッとするあまり意識を手放したのであった。
エルが見たこともない焦った顔で戻ってきた瞬間嫌な予感がし駆け寄れば、一緒に出かけたはずの縁とアズの姿がなく嫌な汗が背中をスッとつたった気がした。
どうしたと問いただす前に助けて!と掴みかからんばかりの勢いで駆け寄ってきたエルに、話を聞いている時間も惜しいと場所を案内させる。
「ごめん、オレどうしていいか分かんなくて」
「いい、それより急ぐぞ」
身体強化の魔法を使っているのか急げというジークに遅れることなくついてくる。
そして見つけた縁の顔色はとてもじゃないが良いとは言えず、ジークを見て安心したのか気絶するように眠りについた縁を抱えるとすぐ様隠れ家に舞い戻った。
腕の中でぐったりと力尽き身を預ける姿に一瞬、亡き妻エリーの姿が浮かんだが振り払い、未だ目を覚まさぬ縁をベッドに横たえる。
「熱は…ないな。最近は食欲が落ちてたから栄養が足りてなかったか?エル、昼はどうした?」
「あ、あの、肉、兎を狩ってきて焼いて食べた。あと、あとは……」
「アズのおみずでスープつくったの。でもママあんまりたべなかった」
焦るエルにアズがはっきりと状況を説明する。
いつになく落ち着いているアズの姿に首を傾げたが、よく分かってないだけかと気にすることなく丸くなる縁の背中を撫でてやり額に浮かぶ汗を拭いてやる。
心配で落ち着かないのだろうエルにはアレンとセインを呼びに行かせた。
「ママね、ポンポンいたいって……でもあとちょっとだって」
「は?アズそれどういうーー」
「「縁っ!」」
どういう意味かと聞き返す前に、部屋に駆け込んできたアレンたちの声にによって遮られ、抱きしめようとするアレンを叩いて止めた。
気持ちは分かるがどうなるか分からない以上、なるべく動かさず寝かせておくほうがいいだろう。
泣きそうなアレンに背中を撫でるのを交代させると、セインには汗を拭く布を渡してやる。
「何があったんだ?」
「分からん。エルが言うには突然具合が悪いと座り込んで立てなくなったらしい」
状況もそうだが、症状から言ってもただの風邪だとは考えにくい。
その前にも体調を崩してはいたが、怠さと食欲不振なだけで倒れるほどではなく、数日で完治とは言えないが治りそうではあったのだ。
「くそ、なんなんだよ。縁、縁」
「おい、起きちまうだろ。寝かせておいてやれ」
どうすることもできず、悲痛な表情で名前を呼び続けるアレンに注意することしかできない。
医者に見せることも考えたが、獣人と魔族しかいないこの場に人間の医者にツテがある者がいるはずもなく、この状態の縁を抱えて町に入っても怪しさから衛兵に捕まるがオチだろう。
自分の無力さに嫌気がさしながらも部屋の隅で様子を伺うジークであった。
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