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変身
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アレンの発情期も無事終わり、今日は先日の結果を聞きにギルドへ来ていた。
「では売れ行きは上々なんですね?」
「あぁ、アンタのおかげで上の奴等もご機嫌さね」
仕事を増やして申し訳ないと言えば、あれでご機嫌とり出来る上に金も稼げるのだから問題ないと笑ってくれた。
「良かったです。かなり無理に押し切って決めさせてもらったので怒ってないか心配してました」
「あはははははっ、あのジン相手に押し切れるのは私かアンタぐらいだよ。よくやった!」
何故かすごく喜ばれた。
「怒ってなかったのならいいんです。で、今日そのジンさんはどこに?」
いつもなら縁が来たと分かった途端走り寄ってくるのに、今日はどこにもおらず静かなものである。
「まぁーた、アンタのために何か買いに行ったんだよ。まぁ、それだけなら私もまだ許してたんだけどね」
もう慣れたものだと諦めているようだが、マーガレットの様子からしてそれだけではないのだろう。
首を傾げる縁に、苦笑いしながらも教えてくれた。
「私の分まで買ってくんのさ。どこへ着て行くってんだっていうようなピラピラした服に、とうの昔に履くのをやめたヒールがある靴、キラキラした髪飾りやらなんやら。いらないっていくら言っても買ってきては困ったもんだよ」
「いやなんですか?」
「まぁ…なんだ。こんななりでも私も女だから嬉しいっちゃ嬉しいさ。けどね、そんな…女らしさなんて随分昔に捨てちまった女にそんなものどうしろってんだい」
贈り物は嬉しいが気恥ずかしく、今更どうしたらいいのかと混乱しているのだろう。
マーガレットはそういうが、どんなものかと見せてもらった服や小物の数々はどれも彼女に似合いそうなものばかりだった。
ならばジンのためにも着てあげればいいのでは?と言ってはみたが、やはり恥ずかしいのだろう。
女性でありながらギルドマスターを務めるマーガレットは数々いる冒険者に負けないようにと気を張り、力をつけ、女だと侮られないよう必死に頑張ってきたのだろう。
日本でも現在はそうでもないが、やはり女性の社会進出は時間がかかったものだ。
「そうですねぇ……とりあえずこれ着てみて下さい」
そう言って指さしたのは贈られた一枚のドレス。
淡い黄色で、一見シンプルだが細かい刺繍が施されており品がある。
「靴などは私には分かりませんのでお任せします。化粧はいつものはっきりしたものではなく軽くで。あとは……あぁ、髪を先に何とかした方がいいですね。こちらにどうぞ」
なんだなんだと混乱するマーガレットを1人掛けの椅子に座らせると、了解もなしに髪を解き魔法で軽く湿らせると持っていた蜂蜜を容赦なく塗っていく。
何事かと最初は騒いでいたマーガレットだったが「マーガレットさんをもっと綺麗にします」と言えば真っ赤になって黙ってしまった。
今の内だと手早く蜂蜜パックを済ませると、余った分で手にも塗っていく。
「簡易ではありますが効果はあります。ベトベトするのが難点ですが」
されるがままのマーガレットだったが、ヘアパックが終わる間手をマッサージしていれば気持ちいいと礼を言われた。
「もういいですね。………よし、では着替えて下さい。私たちは部屋の外で待ってますので終わったら教えて下さいね」
「あ、あぁ」
時間が惜しいため魔法で簡単に蜂蜜を落とすと、着替えと化粧が終わるのを待つ。
途中でジンが帰ってきてしまったが部屋には入れず、待っているようにと言えば、何故かすごく嬉しそうな顔をされた。
「君がいてくれてよかった」
「…意味が分かりませんが、良かったですね」
1人ニコニコするジンに深くは聞かず(面倒くさそうだったから)、呼ばれて中に入れば綺麗に着飾ったマーガレットの姿があった。
「素晴らしい!素晴らしいよ、マーガレット!」
今にも抱きつかんばかりのジンに服がシワになると言ってやめさせた。
マーガレットの顔は真っ赤だ。
「ほらほら、そんなことしてないでジンさんもさっさときちんとした服に着替えて下さい」
「へ?」
「マーガレットさんだけ着替えてどうするんですか。ほら、彼女と一緒に歩いても恥ずかしくない格好ですからね。分かったら早く着替える!」
戸惑いながらも着替えに走っていく後ろ姿を見送ると、マーガレットを見て微笑む。
「とてもお綺麗です。どうです?ちゃんと似合っているでしょう?」
普段のズボンとシャツといった機能性重視のラフな格好から、品のいいドレスが似合う淑女に様変わりしていた。
恥ずかしそうに視線を彷徨わせながらも頷く。
「久しぶりに着たから落ち着かないけど……やっぱり嬉しいもんだね」
「ジンさんがマーガレットさんのことを想って選んだものですからね。えーと、では、こちらをどうぞ」
着替えを待つ間用意しておいたメモを渡す。
「なんだいコレ?」
「買い物リストです。どこがいいのか私には分かりませんのでジンさんと一緒に買って来て下さい。そうですね……私はランの酒造の方にいますので終わったらそちらに来てもらえますか?」
それだけ言うと答えを聞く前にエルと共に部屋を後にするのであった。
「では売れ行きは上々なんですね?」
「あぁ、アンタのおかげで上の奴等もご機嫌さね」
仕事を増やして申し訳ないと言えば、あれでご機嫌とり出来る上に金も稼げるのだから問題ないと笑ってくれた。
「良かったです。かなり無理に押し切って決めさせてもらったので怒ってないか心配してました」
「あはははははっ、あのジン相手に押し切れるのは私かアンタぐらいだよ。よくやった!」
何故かすごく喜ばれた。
「怒ってなかったのならいいんです。で、今日そのジンさんはどこに?」
いつもなら縁が来たと分かった途端走り寄ってくるのに、今日はどこにもおらず静かなものである。
「まぁーた、アンタのために何か買いに行ったんだよ。まぁ、それだけなら私もまだ許してたんだけどね」
もう慣れたものだと諦めているようだが、マーガレットの様子からしてそれだけではないのだろう。
首を傾げる縁に、苦笑いしながらも教えてくれた。
「私の分まで買ってくんのさ。どこへ着て行くってんだっていうようなピラピラした服に、とうの昔に履くのをやめたヒールがある靴、キラキラした髪飾りやらなんやら。いらないっていくら言っても買ってきては困ったもんだよ」
「いやなんですか?」
「まぁ…なんだ。こんななりでも私も女だから嬉しいっちゃ嬉しいさ。けどね、そんな…女らしさなんて随分昔に捨てちまった女にそんなものどうしろってんだい」
贈り物は嬉しいが気恥ずかしく、今更どうしたらいいのかと混乱しているのだろう。
マーガレットはそういうが、どんなものかと見せてもらった服や小物の数々はどれも彼女に似合いそうなものばかりだった。
ならばジンのためにも着てあげればいいのでは?と言ってはみたが、やはり恥ずかしいのだろう。
女性でありながらギルドマスターを務めるマーガレットは数々いる冒険者に負けないようにと気を張り、力をつけ、女だと侮られないよう必死に頑張ってきたのだろう。
日本でも現在はそうでもないが、やはり女性の社会進出は時間がかかったものだ。
「そうですねぇ……とりあえずこれ着てみて下さい」
そう言って指さしたのは贈られた一枚のドレス。
淡い黄色で、一見シンプルだが細かい刺繍が施されており品がある。
「靴などは私には分かりませんのでお任せします。化粧はいつものはっきりしたものではなく軽くで。あとは……あぁ、髪を先に何とかした方がいいですね。こちらにどうぞ」
なんだなんだと混乱するマーガレットを1人掛けの椅子に座らせると、了解もなしに髪を解き魔法で軽く湿らせると持っていた蜂蜜を容赦なく塗っていく。
何事かと最初は騒いでいたマーガレットだったが「マーガレットさんをもっと綺麗にします」と言えば真っ赤になって黙ってしまった。
今の内だと手早く蜂蜜パックを済ませると、余った分で手にも塗っていく。
「簡易ではありますが効果はあります。ベトベトするのが難点ですが」
されるがままのマーガレットだったが、ヘアパックが終わる間手をマッサージしていれば気持ちいいと礼を言われた。
「もういいですね。………よし、では着替えて下さい。私たちは部屋の外で待ってますので終わったら教えて下さいね」
「あ、あぁ」
時間が惜しいため魔法で簡単に蜂蜜を落とすと、着替えと化粧が終わるのを待つ。
途中でジンが帰ってきてしまったが部屋には入れず、待っているようにと言えば、何故かすごく嬉しそうな顔をされた。
「君がいてくれてよかった」
「…意味が分かりませんが、良かったですね」
1人ニコニコするジンに深くは聞かず(面倒くさそうだったから)、呼ばれて中に入れば綺麗に着飾ったマーガレットの姿があった。
「素晴らしい!素晴らしいよ、マーガレット!」
今にも抱きつかんばかりのジンに服がシワになると言ってやめさせた。
マーガレットの顔は真っ赤だ。
「ほらほら、そんなことしてないでジンさんもさっさときちんとした服に着替えて下さい」
「へ?」
「マーガレットさんだけ着替えてどうするんですか。ほら、彼女と一緒に歩いても恥ずかしくない格好ですからね。分かったら早く着替える!」
戸惑いながらも着替えに走っていく後ろ姿を見送ると、マーガレットを見て微笑む。
「とてもお綺麗です。どうです?ちゃんと似合っているでしょう?」
普段のズボンとシャツといった機能性重視のラフな格好から、品のいいドレスが似合う淑女に様変わりしていた。
恥ずかしそうに視線を彷徨わせながらも頷く。
「久しぶりに着たから落ち着かないけど……やっぱり嬉しいもんだね」
「ジンさんがマーガレットさんのことを想って選んだものですからね。えーと、では、こちらをどうぞ」
着替えを待つ間用意しておいたメモを渡す。
「なんだいコレ?」
「買い物リストです。どこがいいのか私には分かりませんのでジンさんと一緒に買って来て下さい。そうですね……私はランの酒造の方にいますので終わったらそちらに来てもらえますか?」
それだけ言うと答えを聞く前にエルと共に部屋を後にするのであった。
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