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困惑
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「久しぶりですね。無事産まれましたよ」
そう言って現れたエニシに驚き、あれほど膨らんでいたはずのお腹が元に戻っているのに驚き、その後ろから現れたギルマスたちに驚き、しかもその腕に赤ん坊がいることに驚いた。
混乱のあまり焦りに焦り変な叫び声を上げると、せっかく来てくれたエニシたちをその場に残し叔父さんを呼びに行ってしまった。
「おじゃ、おじ、叔父さん!叔父さん叔父さん叔父さん!」
慌て過ぎて噛んだ。
「んだよ、そんな慌てて」
あまりの慌てように不審に思ったガンズが部屋から出てきた。
だが何と言って説明していいか分からず、見てもらった方が早いと何も言わず引きずっていく。
何だ何だと文句をいいながらも連れていけば、訪問者たちを見てガンズも固まった。
「…………いらっしゃいませ。今日は何の御用でしょうか?」
ギルドマスターとサブギルドマスターの姿に我に返ったガンズが頭を下げるのに、そういえば挨拶してなかった!とランも慌てて頭を下げる。
「なに、今日は都合があったから来ただけで、本命はこっちさ」
こっちと言われエニシを見れば、にこにこと楽しそうにこちらを見ている。
「元気そうで安心しました」
走り去る後ろ姿に元気なのは伝わったようだ。
「は、はい!あ、いえ、いや、う、うん。げ、元気だよ」
「よかったです。いきなり来てすいません。今日はランに私の新しい家族を紹介しに来ました」
「え?新しい…え?なに?」
おいでと手招きされ近寄っていけば、ハイと手渡される。
どうしていいか分からず戸惑っていれば手を取られ、少々強引に腕に乗せられた。
「ど、どうしたらいい?」
赤ん坊など今まで抱いたことがなく、エニシの子だと思えば余計に怪我などさせたら大変だと持つ手が震える。
「大丈夫、大丈夫ですよ。見て下さい、泣いてないでしょう?」
言われてみれば、こんな安定感のない自分が抱っこしているにも関わらず泣き声が聞こえず、恐る恐る見てみればパッチリした大きな瞳がこちらをジッと見ていた。
「あ…可愛い」
「でしょ?」
エニシ譲りの金色の瞳はとても綺麗だった。
「ケイと言います。女の子です」
「ケイちゃん…」
そっと触れてみればとても柔らかく、ぷにぷにの頰はずっと触っていたくなる。
「すごいね。ちっちゃいけどちゃんと生きてる」
「これが人のお腹の中に入っていたんですから驚きですよね。ほらケイ、ランですよ。私の大切な友達ですから仲良くして下さいね」
「おいおい、まだ分かんねぇだろ」
ガンズのツッコミにランも笑うと、隣にいるガンズに交代する。
「ランが産まれた時思い出すな。コイツもこれくらいちっちゃかったっけなぁ」
慣れたように抱っこする姿に、自分も昔はこうして抱っこしてもらったのかと少し面映ゆかった。
「ランなら昔もとても可愛いかったんでしょうね。私も見てみたかったです」
「そ、そんなことないよ!ぼ、僕なんかそんな…ケイちゃんの方が何倍も可愛いから!」
ブンブンと首を振れば何故か皆に頭を撫でられた。
「ガンズさんと仲良くできているようですね。中々様子を見に来れなくて心配してたんですよ」
こんなによくしてくれた上、ずっと心配してくれていたと知り泣きそうになった。
「ご、ごめんね。ありがとう。叔父さん優しくて、た、頼ってばっかりだけど、すごく嬉しいんだ」
「それが一番です。ケイも産まれたのでまたちょくちょく遊びに来ますね。一緒にご飯食べましょう?」
「うん!」
エニシが作るご飯はとても美味しく、それをみんなで一緒に食べられるというのは嬉しかった。
「ゴホ、ゴホ。あー、そろそろ私と交代ーーぐはっ」
「ちょーっと、虫がいたみたいだね。大丈夫そうだし、私らは帰るよ。あー、あとまた会いに来るんだよ。その…ケイを連れて。わ、わかったね!」
え?
見たことのないギルドマスターの姿に唖然とするが、エニシが普通に返事をしていることから彼には普通のことなのだろう。
驚いたが、恥ずかしそうに帰っていく後ろ姿は可愛いく思えた。
「面白い、人だね。もっと怖い人だと思ってた」
時々様子見としてジンが来てはいたが、マーガレットが来ることは少なく緊張から会話らしい会話をしたことがなかった。
「とても優しい方ですよ。あと、恥ずかしがり屋ですね」
あのギルドマスターを恥ずかしがり屋と言い切れるエニシに感心するのであった。
そう言って現れたエニシに驚き、あれほど膨らんでいたはずのお腹が元に戻っているのに驚き、その後ろから現れたギルマスたちに驚き、しかもその腕に赤ん坊がいることに驚いた。
混乱のあまり焦りに焦り変な叫び声を上げると、せっかく来てくれたエニシたちをその場に残し叔父さんを呼びに行ってしまった。
「おじゃ、おじ、叔父さん!叔父さん叔父さん叔父さん!」
慌て過ぎて噛んだ。
「んだよ、そんな慌てて」
あまりの慌てように不審に思ったガンズが部屋から出てきた。
だが何と言って説明していいか分からず、見てもらった方が早いと何も言わず引きずっていく。
何だ何だと文句をいいながらも連れていけば、訪問者たちを見てガンズも固まった。
「…………いらっしゃいませ。今日は何の御用でしょうか?」
ギルドマスターとサブギルドマスターの姿に我に返ったガンズが頭を下げるのに、そういえば挨拶してなかった!とランも慌てて頭を下げる。
「なに、今日は都合があったから来ただけで、本命はこっちさ」
こっちと言われエニシを見れば、にこにこと楽しそうにこちらを見ている。
「元気そうで安心しました」
走り去る後ろ姿に元気なのは伝わったようだ。
「は、はい!あ、いえ、いや、う、うん。げ、元気だよ」
「よかったです。いきなり来てすいません。今日はランに私の新しい家族を紹介しに来ました」
「え?新しい…え?なに?」
おいでと手招きされ近寄っていけば、ハイと手渡される。
どうしていいか分からず戸惑っていれば手を取られ、少々強引に腕に乗せられた。
「ど、どうしたらいい?」
赤ん坊など今まで抱いたことがなく、エニシの子だと思えば余計に怪我などさせたら大変だと持つ手が震える。
「大丈夫、大丈夫ですよ。見て下さい、泣いてないでしょう?」
言われてみれば、こんな安定感のない自分が抱っこしているにも関わらず泣き声が聞こえず、恐る恐る見てみればパッチリした大きな瞳がこちらをジッと見ていた。
「あ…可愛い」
「でしょ?」
エニシ譲りの金色の瞳はとても綺麗だった。
「ケイと言います。女の子です」
「ケイちゃん…」
そっと触れてみればとても柔らかく、ぷにぷにの頰はずっと触っていたくなる。
「すごいね。ちっちゃいけどちゃんと生きてる」
「これが人のお腹の中に入っていたんですから驚きですよね。ほらケイ、ランですよ。私の大切な友達ですから仲良くして下さいね」
「おいおい、まだ分かんねぇだろ」
ガンズのツッコミにランも笑うと、隣にいるガンズに交代する。
「ランが産まれた時思い出すな。コイツもこれくらいちっちゃかったっけなぁ」
慣れたように抱っこする姿に、自分も昔はこうして抱っこしてもらったのかと少し面映ゆかった。
「ランなら昔もとても可愛いかったんでしょうね。私も見てみたかったです」
「そ、そんなことないよ!ぼ、僕なんかそんな…ケイちゃんの方が何倍も可愛いから!」
ブンブンと首を振れば何故か皆に頭を撫でられた。
「ガンズさんと仲良くできているようですね。中々様子を見に来れなくて心配してたんですよ」
こんなによくしてくれた上、ずっと心配してくれていたと知り泣きそうになった。
「ご、ごめんね。ありがとう。叔父さん優しくて、た、頼ってばっかりだけど、すごく嬉しいんだ」
「それが一番です。ケイも産まれたのでまたちょくちょく遊びに来ますね。一緒にご飯食べましょう?」
「うん!」
エニシが作るご飯はとても美味しく、それをみんなで一緒に食べられるというのは嬉しかった。
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「ちょーっと、虫がいたみたいだね。大丈夫そうだし、私らは帰るよ。あー、あとまた会いに来るんだよ。その…ケイを連れて。わ、わかったね!」
え?
見たことのないギルドマスターの姿に唖然とするが、エニシが普通に返事をしていることから彼には普通のことなのだろう。
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「とても優しい方ですよ。あと、恥ずかしがり屋ですね」
あのギルドマスターを恥ずかしがり屋と言い切れるエニシに感心するのであった。
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