二度目の人生ゆったりと⁇

minmi

文字の大きさ
159 / 475

*甘える

しおりを挟む
 恥ずかしさに俯く縁に笑いながら部屋に向かえば、着いた途端風呂へ向かうとする身体をベッドに押し倒す。

 「ジーク!」

 「昨日入っただろ。今日はこのままな。終わったら入れてやるから安心しろ」

 「ちが、ちょっ、待って!私は今入りたーーうん、う、ん…」

 うるさい口をキスで塞ぎ、暴れたせいで脱げた服をベッド脇に落としていく。
 そろりと手を下に伸ばせばビクリと震えた身体を優しく撫でる。

 「……怖いか?」

 これまで幾度となく身体を重ねてはいるが、結局最後は我慢出来ず動けなくなるほどがっついてしまう。
 酷くしているわけではないが、負担が大きいだろう縁にどうかと聞けば、ふるふると頭を振りながらも首に抱きついてくる。

 「恥ずかしいんです。それだけ。それに、その…そこはジークたちじゃなきゃ触らせないーーひゃっ」

 あぁ、くそっ!
 耳元でそんなこと言われて止まれるわけがない。
 慣らすため周りを撫でていた指を中に突き入れる。
 いつもより性急に慣らしていけば、漏れる声が気持ちよさに身体が震えているのだと教えてくれる。
 可愛い、愛しい、齧り付きたい。

 「挿れるぞ」

 「あ、あーー、うん、う、ん……」

 指よりはるかに大きいものを中にゆっくりとおさめていけば、苦しそうに息をつき汗を流す額にキスしてやる。

 「ーー大丈夫か?」

 「大丈夫、です。でもゆっくりして」

 呼吸に合わせるようにゆっくり腰を動かす。

 「ん、ジーク、ジーク」

 「どうした?」

 伸ばしてくる手を掴めばホッとしたように息をつくのが分かった。
 離さないというように抱きついてくる縁にジークもギュッと抱きしめてやれば、小さな笑い声が聞こえる。

 「なんだよ」

 「いえ…ただ言ったでしょ?ジークの腕の中は安心するって。ドキドキもするけどこうしていると、あぁ自分は本当にここにいるんだなって思えるんです」

 「いるだろ、ここに」

 言っている意味がよく分からなかったが、それで縁の不安が少しでも和らぐというなら良かったと思う。

 「ん、は、ん、うん、ん」

 いい具合に力も抜けてきたところで中の弱いところを突いてやれば、甘い声と共に縁の腰も少しずつ動き出した。

 「ジー、ク、もっと…」

 腰に巻きついてきた足に、誘われるまま中を突いてやれば喜ぶように反応し締め付けてくる。
 気持ちよさに腰が止まらず、両手で腰を掴むと縁の制止も聞かず激しく突き上げる。

 「まっ、待って、ジーク、おねがーー」

 「ムリに決まってんだろ。ここで止まれねぇ」

 「や、あ、あ、あ、ダメ、イク、イッちゃう!」

 いつ、何度聞いても腰にクルその声に止まれるはずがない。
 ダメだと言いながらも絡まる足が離れることはなく、伸ばされた手は求めるようにジークの首に回っている。
 
 「や、やだ、イッちゃう!イク、イク!ああぁぁ」

 「ーーぐっ、くぅ」

 締め付ける中に、追うようにジークも吐き出せばそれさえ感じるのか最後まで搾り取るかのように中が震える。
 我慢しようとするが、誘惑に勝てず再び腰を揺らせば力なくベッドに投げ出されていた腕がピクリと動いた。

 「……ジーク?」

 「すまん」

 「待って、まっ、イッたばっかりーーん、あん、ん、うん」

 イッたばかりで目に涙を浮かべながらこちらを見てくる縁に、もう止まらなかった。
 いや、止まれなかった。
 出したばかりだというのに膨れ上がる熱に、逆らうことなく腰を動かし続ける。
 泣いて名前を呼ぶ声にすら興奮し、反らされた身体によって剥き出しになった首に齧り付く。
 自分の獲物ものだと印を付けるかのように噛みつき滲み出る血を舐める。

 「……ジーク…ジーク、お願い……」

 そんな声と頰を撫でる指に我に返った。
 慌てて顔を上げれば、ホッとしたような縁の顔にすまないと謝る。

 「わるい、俺…」

 「大丈夫。ちょっと、びっくりしただけ。ジークなら大丈夫……ジークなら怖くないから…」

 聞く前に言われてしまい、しかし分かってくれていることが堪らなく嬉しい。
 少量とはいえ流れる血に痛いとも言わず、逆に心配するジークを気づかってくれる。

 「そんなに私は美味しかったですか?」

 力なく笑いながらもそう冗談を言い、汗で張り付く前髪を優しくはらってくれる。

 「我を忘れるくらいに、な」

 これ以上は縁もツライだろうと抜こうとしたが、絡まっていた足が外れることはなく見れば縁も首を振っている。

 「ください。ジークを全部私にください」

 「……全部お前のだ」

 くれてやる。全部。
 望むならこの命も全て。
 愛しさに口付け、喜びに腰が揺れた。
 一生離れないと誓い、望むまま全てを中に吐き出すとそれに反応したかのように腹に熱いものがかかるのが分かった。
 自分のもので縁が射精したのが分かり、ニヤけそうになる顔を隠しながら洗ってやるため風呂に運んでやる。

 「隠せてないですよ」

 「そうか。まぁバレてもかまわないけどな」

 もったいないと思いながらも全身綺麗に洗ってやり、拗ねたような顔で頰を抓ってくる縁に笑いながら抱き抱えると皆が待つ部屋に向かうのだった。
 案の定目覚めていたアレンとセインにかなり嫌味を言われたが。

 

 
 



 
 

 
 
しおりを挟む
感想 121

あなたにおすすめの小説

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件

表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。 病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。 この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。 しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。 ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。 強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。 これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。 甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。 本編完結しました。 続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください

僕だけの番

五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。 その中の獣人族にだけ存在する番。 でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。 僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。 それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。 出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。 そのうえ、彼には恋人もいて……。 後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。

愛を知らない少年たちの番物語。

あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。 *触れ合いシーンは★マークをつけます。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新! プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!

ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。 牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。 牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。 そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。 ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー 母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。 そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー 「え?僕のお乳が飲みたいの?」 「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」 「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」 そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー 昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!! 「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」 * 総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。 いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><) 誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。

小学生のゲーム攻略相談にのっていたつもりだったのに、小学生じゃなく異世界の王子さま(イケメン)でした(涙)

九重
BL
大学院修了の年になったが就職できない今どきの学生 坂上 由(ゆう) 男 24歳。 半引きこもり状態となりネットに逃げた彼が見つけたのは【よろず相談サイト】という相談サイトだった。 そこで出会ったアディという小学生? の相談に乗っている間に、由はとんでもない状態に引きずり込まれていく。 これは、知らない間に異世界の国家育成にかかわり、あげく異世界に召喚され、そこで様々な国家の問題に突っ込みたくない足を突っ込み、思いもよらぬ『好意』を得てしまった男の奮闘記である。 注:主人公は女の子が大好きです。それが苦手な方はバックしてください。 *ずいぶん前に、他サイトで公開していた作品の再掲載です。(当時のタイトル「よろず相談サイト」)

【完結】第三王子は、自由に踊りたい。〜豹の獣人と、第一王子に言い寄られてますが、僕は一体どうすればいいでしょうか?〜

N2O
BL
気弱で不憫属性の第三王子が、二人の男から寵愛を受けるはなし。 表紙絵 ⇨元素 様 X(@10loveeeyy) ※独自設定、ご都合主義です。 ※ハーレム要素を予定しています。

処理中です...