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すごいなぁ
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「スノーは……どうしましょうかねぇ」
日に日に大きくなるスノーにサッズから注意されたのだ。
ここに隠せておけるのも時間の問題だと。
既に同じベッドに寝ることが出来ず床で寝ているので縁も薄々感じてはいたのだが、いざ近づく別れに寂しくなる。
膝に乗るスノーの頭を撫でていればアレンが後ろから抱きしめてきた。
「森に帰すにもこの間みたいなことがあるとなぁ」
そう簡単にやられるとは思わないが、やはりアレンも心配なのだろう。
「会えなくなるわけではないんですけどね……」
一生の別れではないが、それでも親として心配になる。
「一緒に暮らせる場所があればよかったですねぇ」
擦り寄ってくるスノーに手を離すことが出来ない。
あの時託された子がここまで大きくなるとは感慨深いものである。
「スノーがいなくなると真と愛依が哀しみますね。一番寂しいのは私ですが」
「キュゥー」
可愛い可愛い我が子。
アズもそうだが、真と愛依もかなりスノーに懐いており先日は2人を背に乗せ部屋内をお散歩したりもしていた。
意外にも世話好きなスノーは3人の子育てに手間取る縁を手伝ってくれていたのだ。
「いつか私もスノーの背に乗ってみたいなぁ」
「キュ、キュー」
「ありがとう。その時はお願いしますね」
「……言葉通じてんの?」
アレンが苦笑いしていた。
スノーならばきっと縁がおらずとも上手いこと生きていくだろう。
結局は寂しく離れ難いのは縁なのだ。
「私の手の平に乗るほど小さかったのに……」
「デカくなったよなぁ」
アレンもしみじみとスノーの成長を感じていた。
ずっと小さかったらよかったのに。
アズの背に隠れるほど小さかったスノーは今やアズを背に乗せるられるほど大きくなっている。
「寂しいなぁ」
ぎゅっと抱きしめれば、スノーも身体を伸ばし縁の頰に擦り寄ってくる。
前世では蛇にこうして触れる機会はなかったが、相手がスノーだからなのか嫌悪感は初めからなく、むしろすべすべとして気持ちいい。
「スノーもルーみたいに人型になれたら良かったのに……あ」
「どうした?」
確かにこれからもっと大きく育つだろうスノーをここには置いておけない。
ならばどうするか。
作ればいいのだ。ないなら作れ。
「ルーたちの所に作りましょう、スノーの家」
「は?」
「元はドラゴンであるルーたちも身体を休める場所があったでしょ?」
生活時はほとんどを人型でとってはいるようだが、本来はドラゴンである彼らはその巨体を休める場所もに作っていた。
「そこを少しもらいましょう。今はドラゴンの数も減って余っている場所です。そこにスノーも住めるような家を建てればすぐ会いに行けますし、何かあってもルーたちが側にいますからすぐ駆けつけられます」
「だな。ドラゴンが入るくらいならスノーでも大丈夫だろ」
アレンの賛成も得られ、スノーにも確認してみれば嬉しそうに鳴き尻尾をペシンペシンしていた。
「もしスノーが外で暮らしたいと言えばその時は我慢しますから」
だからその時までは一緒にいてほしいと言えば、スリスリと頰に擦り寄ってくるのだった。
「アズ………どうしました?」
ぷっくりと頰を膨らませしゃがみこむ姿に、友達と仲良く遊んでいたとばかり思っていたため驚いた。
「………」
「アズ?」
目線を合わせるように膝をつくが、フイっと顔を逸らされてしまう。
どうしたのか聞こうにも口を聞いてくれず、子どもたちも他に遊びにいったのか話しを聞けそうな人物がいない。
どうしたものかと思いながらも何とか部屋まで連れていれば、遊びに来ていたルーがソファーでゴロゴロしていた。
「ほら、お水もらってきましたよ。起きて下さーー」
「どいて!」
バッとアズが駆けていったかと思えば寝転がるルーをソファーから引きずりおろしていた。
「え?なになに?なんなの?」
「そこママの!どいて!」
「アズ?どうしました?」
さほど仲良しとは言えずとも喧嘩するほどではなかったと思っていたがどうしたのか。
「あっちいって!」
アズの様子にルーも戸惑いオロオロと距離をとる。
「アズ、ルーが何かしましたか?」
今日は朝からスノーのためにと家づくりを手伝ってもらい先程帰ってきたばかりなのだが。
ルーが何かしたとは思えず、理由を聞いてみるがルーを睨んではあっちに行けと叫んでいる。
「アズ。ちゃんとわけを言わないとルーも困ってしまいますよ。何があったんですか?」
「…………….った」
ん?
「アズおいてった!ママ、アズおいてった!」
え?私?
「アズがんばったもん!がんばってまほうもおぼえたもん!アズもママとがんばれるもん!」
たぶん置いていったとはきっと今朝のことだろう。
朝早かったというのもあるが、すぐに戻ってくる予定だったためアズには何も言わず出かけたのだ。
帰ってきても友達と遊んでいたため特に気にしてなかったのだがアズの逆鱗に触れたらしい。
「ごめんね、アズも一緒に行きたかったんですね。すぐ帰ってくるつもりだったので友達と遊びたいかなと思ったんです」
「……アズも…ママにほめてもらうんだもん」
そう零し泣きそうに顔を歪めるアズを抱きしめる。
ずっと頑張っていてくれたのだろう。
エルに魔法を習っているのは知っていた。
仲良くなったなと喜んでいたのだが、それが縁のためにだとは思っていなかった。
「ありがとう、ありがとうアズ。ごめんね」
この小さな身体で必死に頑張ってくれていた。
きちんと言ってから行くべきだったと反省する。
「今度はアズにも手伝ってもらいますね。一緒にやってくれますか?」
声はなかったが腕の中で頷いたのが分かった。
よかった。
「え?オレは?」
ルーのことは八つ当たりだったらしい。
ママを独り占めしていたということもあったらしいが。
アズのルーに対する扱いが雑な気がする。
日に日に大きくなるスノーにサッズから注意されたのだ。
ここに隠せておけるのも時間の問題だと。
既に同じベッドに寝ることが出来ず床で寝ているので縁も薄々感じてはいたのだが、いざ近づく別れに寂しくなる。
膝に乗るスノーの頭を撫でていればアレンが後ろから抱きしめてきた。
「森に帰すにもこの間みたいなことがあるとなぁ」
そう簡単にやられるとは思わないが、やはりアレンも心配なのだろう。
「会えなくなるわけではないんですけどね……」
一生の別れではないが、それでも親として心配になる。
「一緒に暮らせる場所があればよかったですねぇ」
擦り寄ってくるスノーに手を離すことが出来ない。
あの時託された子がここまで大きくなるとは感慨深いものである。
「スノーがいなくなると真と愛依が哀しみますね。一番寂しいのは私ですが」
「キュゥー」
可愛い可愛い我が子。
アズもそうだが、真と愛依もかなりスノーに懐いており先日は2人を背に乗せ部屋内をお散歩したりもしていた。
意外にも世話好きなスノーは3人の子育てに手間取る縁を手伝ってくれていたのだ。
「いつか私もスノーの背に乗ってみたいなぁ」
「キュ、キュー」
「ありがとう。その時はお願いしますね」
「……言葉通じてんの?」
アレンが苦笑いしていた。
スノーならばきっと縁がおらずとも上手いこと生きていくだろう。
結局は寂しく離れ難いのは縁なのだ。
「私の手の平に乗るほど小さかったのに……」
「デカくなったよなぁ」
アレンもしみじみとスノーの成長を感じていた。
ずっと小さかったらよかったのに。
アズの背に隠れるほど小さかったスノーは今やアズを背に乗せるられるほど大きくなっている。
「寂しいなぁ」
ぎゅっと抱きしめれば、スノーも身体を伸ばし縁の頰に擦り寄ってくる。
前世では蛇にこうして触れる機会はなかったが、相手がスノーだからなのか嫌悪感は初めからなく、むしろすべすべとして気持ちいい。
「スノーもルーみたいに人型になれたら良かったのに……あ」
「どうした?」
確かにこれからもっと大きく育つだろうスノーをここには置いておけない。
ならばどうするか。
作ればいいのだ。ないなら作れ。
「ルーたちの所に作りましょう、スノーの家」
「は?」
「元はドラゴンであるルーたちも身体を休める場所があったでしょ?」
生活時はほとんどを人型でとってはいるようだが、本来はドラゴンである彼らはその巨体を休める場所もに作っていた。
「そこを少しもらいましょう。今はドラゴンの数も減って余っている場所です。そこにスノーも住めるような家を建てればすぐ会いに行けますし、何かあってもルーたちが側にいますからすぐ駆けつけられます」
「だな。ドラゴンが入るくらいならスノーでも大丈夫だろ」
アレンの賛成も得られ、スノーにも確認してみれば嬉しそうに鳴き尻尾をペシンペシンしていた。
「もしスノーが外で暮らしたいと言えばその時は我慢しますから」
だからその時までは一緒にいてほしいと言えば、スリスリと頰に擦り寄ってくるのだった。
「アズ………どうしました?」
ぷっくりと頰を膨らませしゃがみこむ姿に、友達と仲良く遊んでいたとばかり思っていたため驚いた。
「………」
「アズ?」
目線を合わせるように膝をつくが、フイっと顔を逸らされてしまう。
どうしたのか聞こうにも口を聞いてくれず、子どもたちも他に遊びにいったのか話しを聞けそうな人物がいない。
どうしたものかと思いながらも何とか部屋まで連れていれば、遊びに来ていたルーがソファーでゴロゴロしていた。
「ほら、お水もらってきましたよ。起きて下さーー」
「どいて!」
バッとアズが駆けていったかと思えば寝転がるルーをソファーから引きずりおろしていた。
「え?なになに?なんなの?」
「そこママの!どいて!」
「アズ?どうしました?」
さほど仲良しとは言えずとも喧嘩するほどではなかったと思っていたがどうしたのか。
「あっちいって!」
アズの様子にルーも戸惑いオロオロと距離をとる。
「アズ、ルーが何かしましたか?」
今日は朝からスノーのためにと家づくりを手伝ってもらい先程帰ってきたばかりなのだが。
ルーが何かしたとは思えず、理由を聞いてみるがルーを睨んではあっちに行けと叫んでいる。
「アズ。ちゃんとわけを言わないとルーも困ってしまいますよ。何があったんですか?」
「…………….った」
ん?
「アズおいてった!ママ、アズおいてった!」
え?私?
「アズがんばったもん!がんばってまほうもおぼえたもん!アズもママとがんばれるもん!」
たぶん置いていったとはきっと今朝のことだろう。
朝早かったというのもあるが、すぐに戻ってくる予定だったためアズには何も言わず出かけたのだ。
帰ってきても友達と遊んでいたため特に気にしてなかったのだがアズの逆鱗に触れたらしい。
「ごめんね、アズも一緒に行きたかったんですね。すぐ帰ってくるつもりだったので友達と遊びたいかなと思ったんです」
「……アズも…ママにほめてもらうんだもん」
そう零し泣きそうに顔を歪めるアズを抱きしめる。
ずっと頑張っていてくれたのだろう。
エルに魔法を習っているのは知っていた。
仲良くなったなと喜んでいたのだが、それが縁のためにだとは思っていなかった。
「ありがとう、ありがとうアズ。ごめんね」
この小さな身体で必死に頑張ってくれていた。
きちんと言ってから行くべきだったと反省する。
「今度はアズにも手伝ってもらいますね。一緒にやってくれますか?」
声はなかったが腕の中で頷いたのが分かった。
よかった。
「え?オレは?」
ルーのことは八つ当たりだったらしい。
ママを独り占めしていたということもあったらしいが。
アズのルーに対する扱いが雑な気がする。
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